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U-19日本代表 暑熱対策も継続中~AFC U-19選手権インドネシア2018~
2018年10月27日
AFC U-19選手権インドネシア2018のグループステージを3戦全勝で勝ち抜けたU-19日本代表は試合後、ボゴールから準々決勝の開催地・ジャカルタへ約1時間かけて移動しました。試合翌日は夕方までしっかりと体を休めると、日が暮れ始めた時間帯に、ジャカルタでの最初のトレーニングを行いました。
前日試合に出場した選手たちはホテルの施設を使ってリカバリートレーニングに励み、出場機会の無かった選手たちはスタジアムに隣接するサブグラウンドにてトレーニングを行いました。大会に入ってからのトレーニングで、影山監督、秋葉コーチが求めるのは、一貫してプレーの質の部分。この日もパスの出し手のタイミング、受け手がもらう際の動き始めるタイミング、攻守の切り替えのスピードなどを確認時間は長くありませんが、密度の濃い練習が行われました。
この写真、選手が何をしているかお分かりでしょうか?
氷水が入ったバケツに両手を浸しているのですが、さてその理由は?
実はこの作業、暑熱(あつさ)対策の一環として実施しているものです。身体を冷却する手段として以前は太い血管のある部位(首、脇の下、脚の付け根等)を冷却すると、冷えた血液が全身を巡り、冷却効果が高いと言われていました。しかしそれらの部位を冷却しようとするには様々な準備が必要になり、実現するためには多くの労力がかかってしまいます。
一方、ヒトの手のひらや足の裏には体温調節のための特殊な血管があることや体幹部と比べて、腕や脚が身体の熱を効率よく外に逃がす構造となっていることがこれまでの研究で分かっています。今回,選手たちは手のひらや腕(前腕部)を冷水に浸水して冷却する方法を用いて、トレーニング中の熱ストレスを軽減しながら日々のトレーニングに励んでいます.また練習前後や試合前後、起床時には体重の測定を行い、コンディションの変化を細かく観察しています.
インドネシアに来て10日が経ちました。赤道直下に位置するインドネシアは熱帯性気候。今は乾季の終わりにきており、気温は30度を超える日も少なくありません。夏から秋へと季節の変わるタイミングで日本を発ったU-19日本代表にとって、暑熱対策はこの大会に参加するにあたり、クリアにしておかなくてはいけない案件でした。事前キャンプをマレーシアで実施したのも、暑熱に対する準備という側面が大きくあります。
さらに今回はチームに暑熱対策のスペシャリストも帯同してくれています。国立スポーツ科学センターに所属する中村大輔さんです。中村さんはこれまでも代表チームの活動(2016年リオ五輪、 2018年アジア大会など)をサポートしてくださっていますが、サッカーのみならず国立スポーツ科学センター(JISS)のスタッフとして様々な競技をサポートしており、そうした知見からアスリートの暑熱対策にも精通しています。先日インドネシアで行われたアジア競技大会の際に参加アスリートに対して配布された暑熱対策ガイドブックは、JISSの中村さんが中心となって作成したものでした。
「今回のU-19 AFC選手権のみならず、2年後の東京オリンピック、そして2022年にカタールで行われるワールドカップでは暑さ対策がコンディショニングにおいて一つの大きなポイントになると思います。今回の暑さ対策を中心とした医科学サポートが、チームが目標とするU-20ワールドカップ出場権獲得,そしてU-19 AFC選手権の2連覇に少しでも貢献できればと思っています」と語る中村さんは今回、事前キャンプからずっとチームに帯同してくれています。
いよいよ次戦からはノックアウトステージ。大きな目標を掲げたU-19日本代表の挑戦は続きます。
選手コメント
DF #2 東俊希 選手(サンフレッチェ広島ユース)
グループステージで3勝できて、チームの雰囲気も明るくいい状態だと思います。しかしここからが大事な試合になってくるので、この雰囲気のまま臨めるようにしたいです。試合を重ねる中で話し合い、ミーティングも続けてきました。守備面でも改善すべきところは共有できたので、3戦目は無失点で終えることができたと思います。守備も大事ですが、攻撃も自分の武器ではあるので、パス、ドリブルを用いた崩し、クロスといった部分でのチャンスメイクも心がけています。日本は組織力も武器なので、チーム全体で守備をして、対人プレーでも各々が勝たなくてはいけません。大歓声の中でのプレーになると思うので、声でのコミュニケーションは難しくなるかもしれません。アイコンタクトやいつも以上に自分でしっかり課題を解決しないといけなくなると思います。選手それぞれが高い意識、集中力を持って臨みたいです。
DF #4 橋岡大樹 選手(浦和レッズ)
グループステージを終えて、ゴールも取れていますし、3戦しっかり勝てたことは良かったと思います。自分が出た試合で失点してしまった点は改善すべき点があると思います。3戦目は、僕自身は出場はしませんでしたが、ピッチの外から声を出して、みんなで一丸となって戦うことができたことが無失点につながったと思います。それがこれからの試合でもみんなでできるようにしたいです。オフザピッチの部分ではみんな明るく賑やかですが、トレーニングのときは集中するというメリハリをつけて臨めています。それが良い雰囲気につながっていると感じます。準々決勝の相手であるインドネシアは非常に今、勢いに乗っていて、積極的に仕掛けてくるというイメージがありますが、そこで球際でも勝ち、走力でも勝つ。アウェイの雰囲気かもしれませんが、自分たちのやれることをしっかりやって、みんなで一丸となって戦って、試合に勝利したいです。
DF #22 三國ケネディエブス 選手(青森山田高)
トレーニングからチームの雰囲気は良いです。序盤、失点する試合が続きましたが、ミーティングで確認、共有して、トレーニングで改善するという形でここまで来ていると思います。イラク戦はこの大会で初めて無失点で終えることができました。その流れはインドネシア戦にも続いていくと思いますし、この先の試合は無失点でいこうという話はみんなとしています。自分は高体連を代表してプレーしているという思いもあります。すでにプロでプレーしている選手たちから多くのものを学び、そして彼らよりももっと努力してトレーニングに臨まなくてはいけないと思っています。インドネシア戦はアウェイの状況での試合になると思うので、チーム一丸となって戦い、守備面では無失点で勝利することを目指します。
スケジュール
AFC U-19選手権インドネシア2018 | ||
---|---|---|
10月19日(金) | 5-2 | グループステージ第1戦 vs.U-19朝鮮民主主義人民共和国代表 @Pakansari Stadium |
10月20日(土) | AM | トレーニング |
10月21日(日) | PM | トレーニング |
10月22日(月) | 3-1 | グループステージ第2戦 vs.U-19タイ代表 @Pakansari Stadium |
10月23日(火) | AM | トレーニング |
10月24日(水) | PM | トレーニング |
10月25日(木) | 5-0 | グループステージ第3戦 vs.U-19イラク代表 @Pakansari Stadium |
10月26日(金) | AM | トレーニング |
10月27日(土) | PM | トレーニング |
10月28日(日) | 19:30 | 準々決勝 vs.U-19インドネシア代表 @Gelora Bung Karno Stadium |
10月29日(月) | TBC | トレーニング |
10月30日(火) | TBC | トレーニング |
10月31日(水) | TBC | トレーニング |
11月1日(木) | 19:30 | 準決勝(@Gelora Bung Karno Stadium) |
11月2日(金) | TBC | トレーニング |
11月3日(土) | TBC | トレーニング |
11月4日(日) | 19:30 | 決勝(@Gelora Bung Karno Stadium) |
※時間は全て現地時間となります。
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
AFC U-19選手権インドネシア2018
[上位4位以内でFIFA U-20 ワールドカップ ポーランド 2019への出場権獲得]
大会期間:2018年10月18日(木)~11月4日(日)
次戦:準々決勝 10月28日(日) 19:30 (日本時間 21:30) vs インドネシア代表
TV放送:CSテレ朝チャンネル2で日本戦を生中継(予定)
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