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U-17日本女子代表、完封勝利で準決勝進出 FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン 2016
2016年10月14日
FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン 2016に出場しているU-17日本女子代表は10月13日(木)、イルビドのAl Hassan International StadiumでU-17イングランド女子代表との準々決勝に臨みました。
グループステージ3戦全勝で決勝ラウンドに勝ち上がった日本は、この日も試合開始から攻撃的なサッカーを披露しました。3分、中盤でボールを持った植木理子選手が複数の相手を引き付けて右サイドに展開し、宝田沙織選手の低く鋭いクロスボールに菅野奏音選手が中央で合わせます。このシュートは相手GKに阻止されましたが、遠藤純選手がこぼれ球にいち早く反応し、先制点をマークします。
追加点を狙う日本は、11分に菅野選手のパスに抜け出した長野風花選手がシュートを放つなど相手ゴールを脅かしますが、得点に結びつけることはできず。逆にFWのEllie BRAZIL選手を前線に残し、10人で守るイングランドに苦戦を強いられました。
なかなか2点目が奪えない中、セットプレーからピンチを招く嫌な流れに入りかけましたが、GKの田中桃子選手と最終ラインの選手たちを軸にしのぐと、前半終了間際に待望の2点目が決まります。45+1分、自陣から速攻に出た日本は菅野選手、宮澤ひなた選手とボールをつなぎ、最後は宮澤選手のラストパスに対してオフサイドラインをうまくかいくぐった植木選手がスコア。2-0で前半を折り返しました。
後半、日本は「1点を返せば、試合の行方は分からないと思っていた」(John GRIFFITHS監督)というイングランドの反撃に遭います。59分には速攻からAlessia RUSSO選手のシュートを許しますが、GK田中桃子選手がセーブ、こぼれ球には牛島理子選手がしっかりと体を寄せ、フリーでシュートを打たせません。
粘り強く前に出ようとする相手に対し、日本は運動量で対抗。60分を過ぎても、前線から植木選手と遠藤選手が、中盤では長野選手や宝田選手が相手を追い回して、プレッシャーをかけていきます。2CBの脇坂麗奈選手と高平美憂選手も落ち着いて最終ラインを統率し、後方からチームを支えます。
各選手の献身的なプレーは試合終盤に報われます。80分、自陣左サイドでボールを持った長野選手が前方の植木選手にパス。植木選手はハーフウェーライン付近でドリブルを開始すると、ゴール前に持ち込んで右足を一閃、強烈なミドルシュートをゴール右隅に突き刺しました。
勝利を決定づける3点目をマークした日本は、この後も数度の決定機をつくるなど、攻撃意識を高く保ったまま3-0でタイムアップ。今大会3度目の無失点試合でベスト4進出を果たしました。
準決勝は10月17日(月)に開催され、第1試合はU-17ベネズエラ女子代表とU-17朝鮮民主主義人民共和国女子代表が、第2試合ではU-17スペイン女子代表とU-17日本女子代表が決勝進出を懸けて戦います。
監督・選手コメント
楠瀬直木 監督
3-0で勝利することができて本当にうれしく思います。選手たちは献身的に頑張ってくれました。開始早々の先制点と、前半終了間際に植木選手が挙げた1点に助けられました。ただ、1点目を奪った後、2点目を奪うためのチャンスをつくれそうでつくれなかったので、ハーフタイムには「もっと動きを増やしていこう」と選手たちに伝えました。準決勝で対戦するスペインを含めて、決勝ラウンドに進んだチームには力があります。さまざまな相手に対してどれだけ通用するか、選手たちに経験してもらいたいと思います。
GK #1 田中桃子 選手(日テレ・メニーナ)
まず、無失点で試合を終えられたことがとても大きいと思います。セットプレー時の守備で意識した点は、各選手が安全なポジションを取ること。自分も、(クロスボールに対して)出るか・出ないかという判断をはっきりとさせることを心がけていました。危ないシーンもありましたし、課題はたくさん残っていますが、そこはスペイン戦に向けて修正していきたいです。ヨーロッパの国とあまり戦ったことがないという点は不安ですが、自分たちがどれだけいい内容で勝てるか、楽しみでもあります。
FW #9 植木理子 選手(日テレ・メニーナ)
PLAYER OF THE MATCHに選ばれてとてもうれしいですが、それ以上にチームが勝ったことが重要ですし、その中で得点を挙げることができて喜ばしいです。この一戦に勝利したことで準決勝に進み、全6試合でプレーできます。自分にとっていい経験になるのでうれしいです。準決勝で対戦するスペインは、前回大会でも戦った相手です。緊張もありますが、自分たちの目標は優勝することなので楽しみです。ゴールを決めたいという思いはありますが、チームの勝利に貢献したいと思います。
FW #16 遠藤純 選手(JFAアカデミー福島)
第1節に先発出場して以来出場機会がなく、悔しい気持ちもありましたが、第2節、第3節とチーム全員で勝ち切ってくれたので「自分に出番が回ってときはチームに貢献しよう」という思いで今回の一戦を迎えました。試合前の選手ミーティングで、「点を取ってチームにいい流れをもたらします」と決意表明していたので、先制点が決まったときはうれしかったです。その後はなかなか点が入らず、危ないシーンもありましたが、しっかりと勝ち、このメンバーと最後まで大会を戦えることが決まってうれしいです。
John GRIFFITHS 監督(U-17イングランド女子代表)
日本に「おめでとう」と言いたいです。彼女たちのような、誠実で、質の高いチームと戦うことができてよかったです。試合を振り返ると、早い時間の失点はもちろん、前半終了間際の2失点目も痛かったように思います。負けたことは残念ですが、日本は非常に手ごわく、阻止するのは至難の業だとあらためて感じました。われわれの選手たちは、今大会を通じてさまざまなことを学びました。これから、ドイツやスペイン、そして日本のように、イングランドも自分たちのスタイルを確立させていきたいと思います。
スケジュール
FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン2016 | ||
---|---|---|
9月30日(金) | トレーニング | |
10月1日(土) | 5-0 | vs ガーナ(Prince Mohammed International Stadium) |
10月2日(日) | トレーニング | |
10月3日(月) | トレーニング | |
10月4日(火) | 5-0 | vs パラグアイ(King Abdullah II International Stadium) |
10月5日(水) | トレーニング | |
10月6日(木) | トレーニング | |
10月7日(金) | トレーニング | |
10月8日(土) | 3-2 | vs アメリカ(Amman International Stadium) |
10月9日(日) | トレーニング | |
10月10日(月) | トレーニング | |
10月11日(火) | トレーニング | |
10月12日(水) | トレーニング | |
10月13日(木) | 3-0 | 準々決勝 vs イングランド(Al Hassan International Stadium) |
10月14日(金) | トレーニング | |
10月15日(土) | トレーニング | |
10月16日(日) | トレーニング | |
10月17日(月) | 19:00 | 準決勝 vs スペイン(King Abdullah II International Stadium) |
10月18日(火) | トレーニング | |
10月19日(水) | トレーニング | |
10月20日(木) | トレーニング | |
10月21日(金) | 17:00/20:00 | 3位決定戦/決勝(Amman International Stadium) |
※時間はすべて現地時間
※スケジュールは、チームのコンディションや天候等により急きょ変更する場合があります。
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