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【Match Report】SAMURAI BLUE、EAFF E-1選手権第2戦で中国代表に終始攻勢もスコアレスドロー
2022年07月25日
SAMURAI BLUE(日本代表)は7月24日(日)、東アジア4ヶ国によるEAFF E-1サッカー選手権 2022 決勝大会第2戦で愛知県の豊田スタジアムにて中国代表と対戦。終始攻めながらもゴールを決められずに0-0で引き分けました。1勝1分となった日本は、27日(水)の同会場での最終戦で2連勝の韓国代表と優勝をかけて対戦します。
この引き分けで日本は首位から2位に後退。1位に浮上したのは、この日の第1試合で香港代表に3-0で勝利した韓国で、日本に勝点2差のリードです。中国は初の勝点を手にして3位、香港は2連敗で4位です。日本は4連覇を狙う韓国に最終戦で勝てば、逆転で4大会ぶりの優勝が決まります。
日本は19日に大勝した香港代表との初戦から先発メンバーを総入れ替えし、GK大迫敬介選手(サンフレッチェ広島)をゴールに、小池龍太選手(横浜FM)、中谷進之介選手(名古屋グランパス)、荒木隼人選手(サンフレッチェ広島)、佐々木翔選手(サンフレッチェ広島)で最終ラインを構成しました。
中盤には橋本拳人選手(SDウエスカ/スペイン)と野津田岳人選手(サンフレッチェ広島)をボランチ、トップ下に脇坂泰斗選手(川崎フロンターレ)を置いて、前線には細谷真大選手(柏レイソル)を中央に右に宮市亮選手(横浜FM)、左に森島司選手(サンフレッチェ広島)を起用しました。
中国は20日の韓国戦(0-3)から最終ラインを5枚にして先発を3人変更。U-23代表メンバーを中心に、左センターバックにアジア最終予選にも出場したDFティアス・ブラウニング(中国名ジャン・グアンタイ)選手、1トップに34歳のFWタン・ノン選手が構える形でスタートしました。
キックオフ直後に中国のDFウェン・ジャバオ選手が前線へ駆け上がり、ペナルティエリア左からシュートを狙うという場面を作りましたが、その後は日本がボールを保持して攻撃を展開します。
約10年ぶりの代表復帰で今大会初先発となった宮市選手と、所属クラブ同僚の小池選手に脇坂選手が絡む形で右サイドを中心に積極的に攻撃を仕掛けて、日本はチャンスを多く作ります。
脇坂選手はシュートへの意識も強く、前半15分、17分には自ら切り込んでゴールを狙い、21分には宮市選手の右サイドからのカットインからゴール前で右足を合わせますが、しっかりミートできずに相手GKにセーブされます。
27分には攻め上がった小池選手が中盤からのパスに、ペナルティエリアで右足をダイレクトで合わせてゴールを狙い、宮市選手は35分に野津田選手のシュートの跳ね返りに反応してゴールに迫ります。
橋本選手と野津田選手はボランチの位置から、バランスを見ながらどちらかが前に出て攻撃に厚みを加えます。前半終了直前には、中谷選手のスルーパスを受けた宮市選手が右サイドから上げたクロスに、橋本選手がファーサイドに顔を出してシュートを狙いましたが、相手GKに止められました。
後半も日本の攻勢は変わらず、53分には脇坂選手のパスを受けた細谷選手がペナルティエリアで相手DFをかわして決定的な場面を作りましたが、シュートはクロスバーの上に外れます。その直後には右サイドで脇坂、宮市、小池選手の連携からゴール前に詰めた野津田選手が右足ボレーで合わせる場面も作りましたが、やはりゴールネットを揺らすことができません。
その後日本は62分に佐々木選手と細谷選手に代えて杉岡大輝選手と町野修斗選手の湘南ベルマーレの2人を投入し、7分後には宮市選手に代えて満田誠選手(サンフレッチェ広島)を送り出します。
中国は5-4-1でブロックを作り、集中を切らさずに守りを固め、80分にはCKからの折り返しにチュー・チェンジェ選手がゴール前で合わせてシュートを狙い、日本ゴールに迫る場面も作りました。
得点が欲しい日本は終盤、81分に森島選手と脇坂選手に代えて相馬勇紀選手(名古屋グランパス)と西村拓真選手(横浜FM)を投入。相馬選手は左サイドで積極的に仕掛けてゴールに迫り、CKの機会を獲得しますが、ゴールネットを揺らすまでには至りません。
日本は90分で相手の5倍となる20本のシュートを放ちましたが、最後までゴールが遠く、スコアレスドローで試合終了となりました。細谷選手、荒木選手、小池選手、野津田選手、満田選手には、収穫と悔しさが入り交じるほろ苦い代表デビュー戦となりました。
最終戦は27日(水)に同じ豊田スタジアムで行われ、日本は韓国代表と優勝をかけて対戦します。キックオフは19:20の予定です。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
サポーターに勝利を届けることができずに残念です。勝てなかったことは反省すべきですが、プレーしてくれた選手たちは準備段階から最大限のチャレンジをしてくれました。そこは評価したいと思います。試合の流れでチャンスは多く作ることができましたが決めることができませんでした。意思疎通がうまくいかずにプレーがつながらなかった場面もあったので、次へ改善していかないとなりませんが、香港戦から先発メンバーを総替えして、この準備期間でのトレーニングで、前半のボールの動かし方は1戦目よりもチームとして意思疎通して動かせていたかと思います。ボールロストの数は今日の方が少なかったですし、縦パスやサイドからの攻撃をいろいろと織り交ぜてチャレンジしてくれました。右サイドは非常に機能していて、得点に至ってもおかしくないプレーや、相手にダメージを与えるプレーができたと思っています。3戦目の韓国戦はもっとクオリティを上げられるように、チームとして課題に取り組んで、韓国戦ではゴールを決めて勝利できるようにしたい。優勝は狙っていますし、その目標はかわりません。最後に韓国に勝たないと優勝はないと思っていました。選手、スタッフ、サポーターと喜びを分かちあえる優勝を勝ちとりたいと思います。
DF #25 小池龍太 選手(横浜F・マリノス)
日本代表でデビューできたことはすごくうれしく思います。国歌を聞いたときにはすごく気持ちが引き締まりました。これまで培ってきたものを思い切り表現しようとした90分でした。僕のところにボールが入らなくても、相手の脅威になることはできたのではないかと思いますが、先制点をとることに苦労して、そこが課題です。1点獲ることでもっと違う展開になったかと思いますし、個人的にもチームを助けられず、勝たせる選手になれなかったというのが反省点です。個人的にはポジティブに90分間戦ったつもりで、自分の100%をぶつけました。プレー1つ1つの選択やクオリティは上げていかないといけないですが、後悔はないですが、もっと成長できると思っています。この大会に優勝することは、なにも変わっていません。今日は相手を上回っても結果として勝てなかった。そこを改善してラストの試合で勝って優勝できるように全員で戦っていきたいです。
MF/FW #14 脇坂泰斗 選手(川崎フロンターレ)
チームとしても個人としても結果が求められる試合でしたが、チャンスがあったのに決めるところが足りませんでした。ボールを奪ってすぐに攻撃に転じられるときはチャレンジすることや、相手が引いたら慎重にプレーすることを合わせるようにして、自分は出し手になることが多いので、より多くの選手を捉えることを意識してやっていました。押し込んでいる展開が多く、ゴール前に人数をかけた方がいいので、橋本選手や野津田選手に自分の方から「前に来てくれ」と声をかけていましたが、距離感が近くなったところでワン・ツーや中に引きつけて外を使うというプレーなど、もう少し必要だったかと思います。自分のラストパスがずれているシーンもあったので、もっと質を高めないといけないと感じました。次の試合へ切り替えているので、そこでチャンスを貰えるように、まずはリカバリーしていい準備して臨みたいと思います。
MF/FW #17 宮市亮 選手(横浜F・マリノス)
森保監督からは「右サイドでスピードを活かしてほしい」と言われていたのでそこを出していこうと、何度かクロスでいいところもありましたが、最後を決め切ることができなかった。足りなかったことは、そこに尽きると思います。小池選手とはマリノスでも一緒にプレーして、左右どちらのサイドでも彼が後ろにいるとすごくプレーしやすいですし、しやすくしてくれるので、小池選手に助けられた部分があったと思います。結果が出ずに0-0で終えたことに悔しさが残ります。ワールドカップでも難しい試合でも決定的な仕事をする選手が求められると思うので、結果に結びつけるプレーを出すことが今後につながってくると思います。まだ韓国戦があります。勝利すれば優勝は間違いないので、しっかり切り替えて前を向いてみんなで歩んでいきたい。自分は試合に出られるか分からないですが、出た時には自分の良さを出して、出なければチームのためを意識してがんばっていきたいと思います。
アレクサンダル・ヤンコビッチ 中国代表監督
我々は守備の安定と攻撃のインパクトが初戦の韓国戦からの課題でした。韓国戦よりもボールポゼッションを上げてバランスを取り、相手に合わせることなく、自分たちのサッカーをしようと心がけていました。フィールドの3分の2で落ち着いてボールを持つことで、試合のテンポをコントロールしようとしました。後半選手たちのエネルギーが落ちてしまったのですが、90分間日本という非常に強いチームと戦ってこの結果には満足しています。ですが、嬉しさはありません。引き分けて嬉しいという試合はないので。
EAFF E-1 サッカー選手権 2022 決勝大会
大会期間:2022年7月19日(火)~27日(水)
会場:茨城/茨城県立カシマサッカースタジアム、愛知/豊田スタジアム
男子出場国:日本、中国、韓国、香港
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