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SAMURAI BLUE森保監督、チュニジアとの決勝で「積み上げたものを出して優勝を」
2022年06月14日
SAMURAI BLUE(日本代表)は6月13日(月)、キリンカップサッカー2022決勝のチュニジア代表戦を翌日に控えて、大阪のパナソニックスタジアム吹田で公式練習に臨み、森保一監督はチームが積み上げてきたものを表現して優勝したいと、抱負を述べました。
ワールドカップ出場を決めているチュニジアとの対戦は、日本にとって11月開幕のFIFAワールドカップカタール2022へ向けた強化試合4連戦の最後となります。本大会へ向けたチーム強化を進めてきた森保監督は、「これまで積み上げてきたものをさらに出して、結果を出したい」と話しています。
4連戦のここまでの3試合は2勝1敗。本大会へのメンバー選考とチームの戦い方のオプションを増やすことを念頭に、10日(金)に4-1で勝利したガーナ代表戦からの先発の入れ替えの意向も明らかにし、「いろいろな組み合わせと融合を見たい」と述べています。
試合中のシステム変更についても、ガーナ戦で見せた対応を評価。「選手たちが判断してバランスを変えるなら認めていきたい」として、チーム力アップへ、選手たち状況に応じた判断力と対応力への期待も示しています。
今回対戦するチュニジアは、カタール大会へのアフリカ予選を突破して、2大会連続通算6度目の出場を決めています。アフリカ予選では途中で監督交代もありながら、最終予選でマリに2戦合計1-0で競り勝ちました。
今年1月に前任者のアシスタントコーチから昇格したシャレル・カドリ監督の下では5試合を戦い、今大会初戦となった10日のチリ戦(2-0)、5日のアフリカ・カップ・オブ・ネーションズ予選のボツワナ戦などを含めて3勝2分と負けなしできています。11月のカタール大会ではフランス、デンマーク、オーストラリアと同組です。
FIFAランキングでは35位(日本は23位)で、日本との対戦は2015年3月のキリンチャレンジカップ2015(2-0)以来。通算では日本が4戦4勝しています。ちょうど20年前となる2002年6月14日に大阪の長居スタジアムで行われたFIFAワールドカップ2002大会グループステージ最終戦で、日本が2-0で勝利して16強進出を決めました。
森保監督は、「20年前と同じように勝利をつかみ取りたいですし、20年の時を経て日本サッカーの成長を感じてもらえる試合にしたい」と話しています。
チュニジアのカドリ監督は、「日本は攻撃力が高い」と警戒をしつつ、「20年前は日本が勝ったが今回は逆の結果にしたい」と語りました。
両チームは夕方から試合会場での公式練習に臨み、それぞれがトレーニングの冒頭15分以外を非公開にして最終調整で汗を流しました。
報道陣に公開された冒頭部分では、SAMURAI BLUEはランニングやストレッチ、アジリティアップのステップワーク、ボール回しで体をほぐし、GK陣は近い距離からのボールやクロスボールのキャッチングなどで体を動かしました。また、足に痛みを覚えている中山雄太選手(PECズヴォレ)はこの日も別調整となりました。
コンディションが上がってきているという吉田麻也選手(サンプドリア)は、「ブラジル戦で感じたものを出さないといけない。本大会を意識して戦って、少しでもいい形を何度も作ることが大事になる」と話していました。
6年ぶり開催となったキリンカップサッカー2022の日本代表とチュニジア代表による決勝戦は14日(火)、大阪のパナソニックスタジアム吹田にて18:55キックオフの予定です。同会場での第1試合では、チリ代表とガーナ代表の3位決定戦(15:15キックオフ)が行われます。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
明日のチュニジアとの決勝戦は勝利で優勝して、サポーターに喜んでいただける結果を出したいですし、チームとして、これまで積み上げてきたものをさらに出したいと思っています。今回の活動では、ワールドカップへ向けてチームのベースを強固に浸透させて、戦う選択肢を増やし、選手個々をより多く起用していきながらパフォーマンスを見極めるという目的があります。ガーナ戦からは大幅にメンバーを変えて、いろいろな組み合わせと融合を見たいと思っています。ガーナ戦では柴崎選手と遠藤選手が試合中に相手のアンカーに合わせて4-1-4-1から4-2-3-1のような形にして相手を押さえながら個々の良さを出すことを柔軟にやってくれました。明日も自分たちを生かして相手を上回るようにという選手たちの判断力・対応力は見ていきたいですし、本大会で自分たちの強みを出すことを第一に考えながら、相手とのかみ合わせを考えてシステムを使い分けていきたいと思っています。
(本大会と同じ)中3日での試合日程での過ごし方については、今回の4試合を通して選手のコンディションの作り方、トレーニングの構築の仕方、ミーティングのタイミングなど非常にいいシミュレーションになりました。選手全員に出場機会を平等に与えられるわけではないなかで、選手たちがいかにモチベーションを保って、ストレスと向き合ってチームの一員として過ごしてくれるかも見させてもらいましたが、チームのために自分ができることをしっかりとやってくれていました。選手の頑張りには満足しています。
明日の試合でも勝利を目指して、選手たちが個々の100%の力でチーム・仲間のために走って戦う姿で、サポーターのみなさんに元気と勇気を感じてもらえる試合にできればと思っています。
DF #22 吉田麻也 選手(サンプドリア/イタリア)
コンディションは上がってきているので、明日は4試合のなかでベストを出したいですし、ブラジル戦で感じたものを出さないといけないと思っています。本大会を意識して戦って、少しでもいい形を何度も作ることが大事です。いろんな選手の特長を生かす形に少しでも持っていって、2チームを作れるぐらいの戦力でいろんな特長のある選手を揃えることが大事になります。チームの幹になる部分をしっかり構築して、それにプラスしてタイプが違う選手で色を出す。ブラジル戦ではみんなハードワークしましたが、ボールを持てる時にどうするか、いつ攻めていつキープするのかなど、すり合わせていくことがチームの幹を太くします。コンディショニングや怪我などいろいろなチーム状況もあるので選択肢は多い方がいいですし、競争がある方がチームが活性化するのは間違いありません。個人的にはこの競争が激化することが理想だと思っています。
MF/FW #10 南野拓実 選手(リバプールFC/イングランド)
ブラジル戦は攻撃できる回数が少なかったのはチームとしての課題でもありますし、どうやって攻撃にいい形でもっていくのか、個人の能力なのかチームとしてなのか、いろいろ改善すべきところはあると思います。ワールドカップへ行けばドイツやスペインなどタイプは違ってもブラジルレベルの相手と試合をしますし、ああいう試合展開になると思うので、その中で前の選手がボールを簡単に失わない、チームを押し上げるために個人でキープする部分は必要だと思いますし、ゴール前でのクオリティや最後のパスという部分でももっとチームとしてつなげるように、ポジションを早く取るなど、あの基準でプレーするレベルをもっと上げる必要があると思います。自分の特長は強度の高さや攻守の切り替えの速さ、中に入ってプレーすることなので、そういうところを生かして味方との距離感を意識してできればいいと思っています。本大会までに、試合にしっかり出場して最高のコンディションでワールドカップを迎えたいと思います。
MF/FW #17 田中碧 選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ/ドイツ)
自分のプレーの幅はペナルティエリアも含めて少しずつ広がっていると思います。点を取りたい気持ちが増えればペナルティエリア内でプレーする回数も増えて、それに応じて戻らなくてはいけない回数も増えますが、そのなかでゲームの流れを読んで自分がどこでパワーを使うか、すごく考えていかなければいません。臨機応変さが必要です。行きたいと思っても、後ろでしっかりビルドアップして前にボールを届けることに力を注ぐのか、そういう力の注ぎ方は自分がもっと細かく判断して実行しないといけないと感じています。ブラジルと対戦して、チャンスをつくるのは簡単ではないと感じましたが、ミドルを打てるチャンスや状況は比較的作りやすいかと思います。ミドルで決められるかどうかで試合も変わりますし、点を獲るチャンスが少ないとメンタル面も含めて弱くなることは感じました。(前線で)こぼれ球に入るのも大事ですが、もう1つ後ろから決めることは自分に求めていかなくてはいけないと思っています。
MF/FW #19 古橋亨梧 選手(セルティック/スコットランド)
ブラジル戦で対戦した感覚はすごく勉強になりました。それを少しずつ自分のものにしていきたいと思って練習していますし、それを次の試合で、自分のなかでモノにしたものを出して、チームが勝つためにゴール決められたらと思っています。ガーナ戦を見て、テンポが上がるとボールも人も動いてスペースが多くできると感じたので、そのスペースを僕も見つけて突いていきたいと思いました。明日の試合へも準備はできていると思っています。試合に出れば結果を残すためにチームが勝つためにがんばりたいです。前の試合では僕が思っている以上に、たくさんの人がノエビアスタジアムへ応援に来てくれていたので、めちゃくちゃうれしかったです。
ジャレル・カドリ チュニジア代表監督
チュニジアがキリンカップサッカーに参加して、決勝に進出できたことを嬉しく思っています。我々のチリ戦も日本のガーナ戦も技術レベルの高い良い試合でした。明日は全力を尽くしたい。懸念があるとしたら、12日間で4試合をこなして、アフリカ・ネーションズ・カップ(予選)があったボツワナからの長距離移動となったことで、チームが非常に疲れていることです。明日の試合に向けて、全力で疲労回復に努めたい。日本は攻撃力が高く、戦術的な動きが良くてそれぞれのプレーがとても速いので注意しなければなりません。20年前のワールドカップで日本とチュニジアが対戦して、偶然とはいえ今回再び対戦することは有意義なことです。当時は日本が強くて日本が勝ちましたが、今回は逆の結果になることを願っています。
2022年6月10日(金)、6月14日(火)
会場:兵庫県/ノエビアスタジアム神戸、大阪府/パナソニック スタジアム 吹田
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