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SAMURAI BLUE森保監督 U-24日本代表戦へ「勝つために戦い、力を発揮してほしい」
2021年06月03日
SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は6月2日(水)、札幌ドームで開催される東京オリンピックを目指すU-24日本代表との対戦へ向けて前日会見に臨み、「勝つために戦い、チームのために自分の力を発揮してほしい」と語りました。
同日同会場では当初、ジャマイカ代表とのキリンチャレンジカップ2021が予定されていましたが、ジャマイカ代表の一部の選手が来日できず、中止になりました。(詳細はこちら)そこで今回の対戦が急遽アレンジされ、医療従事者へのチャリティ活動も行います。
先月28日にミャンマー代表戦の勝利でFIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選突破を決めたSAMURAI BLUEは、FIFAインターナショナルウィンドウに入り、Jリーグ組が合流。その後OA(オーバーエイジ)でDF吉田麻也選手(サンプドリア)、DF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)、MF遠藤航選手(VfBシュツットガルト)と東京オリンピック年代の選手たちがU-24日本代表へ離脱しました。
この試合は2次予選残り2試合(6月7日タジキスタン戦と、15日キルギス戦)、さらには9月開始予定の最終予選を控えて、チーム強化を図る貴重な実戦の場です。また、U-24日本代表にとってはOAの3選手が合流して初めての試合となります。
U-24日本代表も兼任する森保監督は、「ジャマイカ戦中止は残念だが、U-24日本代表と対戦できる。チーム強化としては非常にポジティブに捉えている。両チームとも勝ちにこだわってプレーしてほしい」と述べています。
今回U-24日本代表の指揮を執る横内昭展監督の下で試合に臨む選手たちには、「ギラギラしたものをぶつけてほしい」と話し、SAMURAI BLUEの選手たちには「自分たちのもっているものをしっかり出して、チーム強化と自分の価値を上げることを目指してほしい」と語りました。
1980年代には日本代表が国内外のクラブチームと対戦することもあり、1983年にはヤマハ発動機(現・ジュビロ磐田)と0-0で引き分け、1985年には読売クラブ(現・東京ヴェルディ)に0-1で敗れたこともありましたが、年代別代表との試合での対戦は極めて稀です。
選手たちも「楽しみ」と異口同音に語り、MF南野拓実選手(サウサンプトン)は「勝利にこだわってプレーする。真剣勝負になると思う」と話し、FW浅野拓磨選手は「僕らは絶対に負けられない。年下とか甘い気持ちでいるとやられる。危機感を持って全力でプレーする」と気を引き締めています。
SAMURAI BLUEはこの日の夕方から試合会場で冒頭15分以外を非公開にして練習を実施。静かながらも気合の感じられる雰囲気の中で1時間半ほど体を動かし、戦術の確認を行いました。
横内監督は、「緊張感もある中で質のある日本代表とやれる」と異例の対戦を歓迎しています。
選手たちには、「日本代表を相手にどれだけ自分たちのプレーができるか」をチャレンジしてほしいと話し、OAの3選手には「経験値では他のU-24の選手たちよりもかなり高い。それをしっかりチームに還元して、プレーでも違いを見せてほしい」と期待を寄せていました。
また、この試合のSAMURAI BLUE選手の背番号が決まり、久しぶりの代表復帰となったDF谷口彰悟選手(川崎フロンターレ)は6番、DF昌子源選手(G大阪)は4番で、初参加となったMF坂元達裕選手(C大阪)は17番を付けることになりました。また、キャプテンは大迫選手が務めます。
一方、U-24日本代表ではOAで加わった吉田選手、酒井選手、遠藤航選手はそれぞれ22番、19番、6番とフル代表で馴染みの番号となり、10番はMF堂安律選手(アルミニア・ビーレフェルト)が付け、MF久保建英選手(ヘタフェCF)は11番です。
なお、チャリティ活動として、投げ銭のウェブサービス「Kassai」を利用して集まった募金を新型コロナウィルス感染と闘う医療従事者等の活動に寄付します。試合は感染対策の一環として無観客で開催されます。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
日本代表の方にはプレッシャーもあると思いますが、直近のワールドカップ予選でも勝って当たり前という試合をやっています。U-24の選手たちはオリンピックで結果を出すことが直近の目標ですが、その先には日本代表があります。ギラギラしたものをぶつけてほしいですし、日本代表の選手はそれに受け身になるのではなく、自分たちが持っているものをしっかり出して、チームの強化と自分の価値を上げることを目指してほしいです。見ている方には、「1チーム2カテゴリー」で活動してチームの方向性が同じ中、切磋している選手たちの姿を感じていただきたい。ただ、選手同士が傷つけあうことは見たくありません。クリーンに激しく厳しく戦うことを両チームに見せてほしいと思っています。
我々日本代表はミャンマー戦後に新たな選手が入ってきていて、ここからの4試合でチームの底上げをはかる活動ができます。OAの選手や日本代表で常連のU-24年代の選手が抜けますが、ほかの選手が経験を積んで力を上げてチームのレベルアップにつながると、全てポジティブに捉えて活動したいと思っています。
U-24日本代表の選手やスタッフには(予定変更で)申し訳なかったですが、横内監督とはこの試合をやるメリットは大きいという話をしました。普段我々は多くの方々に支えてもらって活動をしています。両チームで試合をすることで恩返しの機会にもなります。
特に、札幌では2018年9月にキリンチャレンジカップ2018チリ代表との一戦が予定されていましたが、北海道胆振東部地震でできなくなった場所です。当時、停電が発生して生活インフラが止まった中で、我々は宿泊していたホテルや北海道FAをはじめとする多くの方々のサポートで何不自由なく生活させてもらい、練習もさせていただいた。また札幌で試合があれば感謝を伝え、サッカーを通して恩返しをしたいと思っていました。震災で亡くなられた方々、被災された方々へ祈りをささげたいと思います。
我々はコロナ禍の中でも特別に試合をさせていただいています。この活動を通して、サッカーを通して社会貢献していきたい。医療を含めてコロナと闘い、日々大変な生活を送っている方は多い。このチャリティで多くの方に寄付をいただくことで、そういう方々に届けられればうれしく思います。自然災害などでも困難に苦しんでいる方は多いので、日本代表として、試合をする地域と全国へ思いを馳せて、元気や勇気のメッセージを送る活動をしたいと思っています。
DF #5 長友佑都 選手(オリンピック・マルセイユ)
名前はU-24ですが日本代表のメンバーなので、日本代表同士のガチンコ対決になると思います。堂安さんも久保さんもすごく怖いですし、この試合でアピールしてレギュラーを狙おうと、一発逆転を狙っている選手はいます。この試合で序列が変わることはあり得ますが、そこのレギュラー争いには勝ちたいですし、強く守りたい部分です。コンディションはいいので、前の試合でも動ける自信はありました。勝負できる、活躍できる自信はあります。ゴールは常に意識していて、(大迫選手のアシストとなった場面でも)狙っていましたが、大迫選手はゴールにつながっています。さすが、半端ないと思いました。日本代表はその時一番力のある選手が出るべきで、若手を育てる場所ではありません。僕のテーマの1つはレギュラー争いでしっかり勝ることですが、ピッチ外では自分の経験や、メンタルと技術の面で世界を見据えたより高い意識を若手に伝えたいと思っています。
MF #10 南野拓実 選手(サウサンプトン)
楽しみという気持ちが一番です。こういう機会は今後もないでしょうし、U-24の選手たちもモチベーション高く、必死にプレーしてくると思いますし、僕らも勝利にこだわってプレーしますし、日本代表として負けられない試合です。日本のトップレベルを示さないといけないですし、絶対に負けたくありません。本気の試合になると思うので、怪我なくやれればと思います。相手にOAの選手が入って、お互いに相手の特長を分かっている部分はメリットもデメリットもあると思います。相手はOAの選手が入って1試合目で、チームという点では僕たちが少し有利かと思いますが、こちらもJリーグの選手が入って1試合目なので、お互いにやりにくさはあるかと思います。
最終予選までにこの4試合しかありません。前回は海外組の選手たちでチームとしての理解を深めて、攻撃の距離感や守備でのコンパクトさなど、僕らがやろうとしていることを共有することが大事だと感じました。今回選手が変わって、そういう部分を練習から理解して完成度を高めていくことが重要になってくると思います。
FW #15 大迫勇也 選手(ヴェルダー・ブレーメン)
今回の対戦は不思議な感覚です。練習や紅白戦とも違うので、何か面白そうだなと思います。吉田選手、冨安選手とは練習の時もあまり対峙することがないので、どうなるかなと個人的にも楽しみです。海外ではセンターバックもサイドバックも、特に酒井選手は間合いを空けない守備をして、相手のペースでやらせないのがうまい。僕はあまり意識せずにいつも通りやります。もちろん、日本代表が勝たないといけません。
キャプテンとしては特に僕が何かしないとならないというのではないと思っています。やるべきことが整理されている選手は多いので、ピッチの上で引っ張っていければと思っています。世界のトップとの差はまだすごくあります。僕個人はゴール前の仕事、ゴールを獲ることは上げていかないとならないですし、ちょっとした差が大事で、それぞれのポジションの選手がそういう意識を持って取り組みことが大事だと思います。
FW #18 浅野拓磨 選手
U-24には海外でプレーしているレベルの高い選手が多く、一緒に日本サッカーをレベルアップしていく仲間との対戦は楽しみです。プレー中は目の前の相手に勝ちに行くことだけを考えて、怪我なく全員が100%でやることが大事だと思います。
相手の背後を突くプレーは僕の特長ですし、そこは相手の弱点だと感じています。理想はそのスペースを使って自分がゴールを獲る。それだけでなく、自分を活かして周りの選手が点を獲って試合に勝つ。そこは僕がやるべき仕事だと思っています。前回の試合は右サイドでの途中出場で、あまりやり慣れていない形でやり慣れていないメンバーの中で探りながらでしたがチャンスは作れました。それを結果につなげるかで次につながります。前回の課題を残り4試合で克服できるように頑張りたい。
SAMURAI BLUE 対 U-24日本代表
2021年6月3日(木) 19:30 キックオフ(予定)
会場:北海道/札幌ドーム
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