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田嶋幸三会長、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督 熊本を訪問

2016年05月06日

田嶋幸三会長、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督 熊本を訪問

5月5日(木)、日本サッカー協会 田嶋幸三会長とSAMURAI BLUE ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が震災の被害を受けた熊本を訪問しました。

一行が始めに訪問したのはJFAアカデミー熊本宇城。アカデミーの生徒たちは親元へと戻っていたため会えませんでしたが、スタッフと近隣のサッカー少年少女が拍手で出迎えてくれました。

続いてウイングまつばせ・宇城市総合体育文化センターへと移ります。この施設は現在宇城市で被災された皆さんの避難所として運営されています。今回は宇城市・守田憲史市長の案内の下、避難所を訪ねました。

次に伺ったのは熊本県庁。蒲島郁夫県知事以下、商工観光労働部長、観光経済交流局長、国際スポーツ大会推進局長がJFAを迎えてくださいました。蒲島県知事からは熊本への来訪、そして来週行われるU-23日本代表対ガーナ戦でのチャリティーマッチに対する御礼をいただき、JFAからは田嶋会長が今後もできる限りの支援を続けていくこと、スポーツを通した支援を続けて行くことを伝えました。またその後、県庁内にある災害対策本部を訪問し、ハリルホジッチ監督は「自分のことを顧みず、県民の皆さんのために働き続ける皆さんに敬意を表します」とメッセージと拍手を送りました。

次に向かった甲佐町アズエルスポーツパークでは多くの元気なサッカー少年少女、そして地元・ロアッソ熊本の選手たちが一行を迎えてくれました。震災後、普段使っていた練習グラウンドが使えなくなっていた子どもたちが明るく元気な声でロアッソの選手たちとサッカーを楽しんでいました。子どもたち全員へのサインが終わったハリルホジッチ監督をロアッソ熊本の巻誠一郎選手が声をかけ、ピッチに呼びこむと、監督も子どもたちと一緒になって、短い時間でしたが、サッカーを一緒に楽しみ、サッカーを通して交流をすることができました。

その後、今回の震災で甚大な被害を受けた益城町へと車を走らせます。途中、車窓に映る景色は震災の規模の大きさを伝えるに十分なものでした。4月22日に一度既に足を運んでいる田嶋会長の説明を聞きながら、ハリルホジッチ監督も被災した町並みを目の当たりにし、大きなショックを受けているようでした。最後に訪れたのは、その益城町の避難所で過ごす皆さんを訪ねました。避難所で過ごす皆さんへ支援物資を届けると共に、それを支えるために全国からやってきたボランティアの皆さんとふれあうことができました。フットサルコートに足を運ぶとそこには地元・益城町で活動をしている少年少女のサッカーチームと、益城ルネサンスという女子チームの選手達が。ここでも一人ひとり、選手たちとふれあい、たくさんの笑顔と接することができました。

最後に益城町で活動をする精神障害者サッカーチームの練習会場を訪問し、短い時間となりましたが、皆さんとサイン、握手という形でコミュニケーションを取り、熊本を後にしました。

日本サッカー協会はこれからも1日も早い復興のために、サッカーを通した支援活動を続けていきます。

コメント

田嶋幸三 日本サッカー協会会長
特に今日は「こどもの日」ということで、多くの子どもたちに笑顔が戻ってほしいと思い、今日はハリルホジッチ監督と一緒に訪問しました。簡単に片付く問題ではなく、長い道のりになると思いますが、我々日本サッカー協会は熊本県サッカー協会、ロアッソ熊本の皆さんと協力をして、支援を続けていきたいと思います。たくさんの子どもたちの笑顔にふれられて、本当に嬉しかったです。体を動かすこと、笑顔になることでストレスが少しでも軽減できればと思いますし、子どもたちにとってそれが一番重要なのではないかと思います。これからもサッカーのみならず、多くのスポーツを通して、体を動かす機会を創出できればと考えています。私達以外のスポーツ団体もそうだと思いますし、サッカーにおいても海外を含め、多くの選手たちがこれからも足を運んでくれると思っています。

ヴァイッド・ハリルホジッチ SAMURAI BLUE監督
今日被害状況を見てきましたが、悲しい限りです。家屋も倒壊し、人々が本当に悪夢を見たのだと感じました。JFA会長以下、我々が少しでも支援できれば、という思いで今日は訪問しました。そして1人の人間としても、訪れなくてはいけないと思っていました。また日本代表監督としても絶対に来なければいけませんでした。日本の国民全員でサポートをしなくてはいけないということを我々は理解しなくてはいけません。そして被災された皆さんには「1人ではない、私達がついている」ということを感じてほしいと強く思います。これはJFAで言えば全てのカテゴリーのスタッフ、選手、全職員が同じ気持ちです。我々は全ての条件を整えて、ここに来なければいけないと思っていました。私は今日ここに来ることができて、本当に嬉しい気持ちです、ただ同時に深く悲しい気持ちも抱いています。被災された人々のことを我々は絶対に忘れてはいけませんし、助けなくてはいけないという気持ちでいっぱいです。そして我々はまず1人の人間として支援しなくてはいけない、その次がスポーツに携わる人間として、スポーツ、フットボールが人々を助けなくてはいけないと思います。多くの人が支援を待っています。そしてここにも多くの日本代表を応援する方々がいらっしゃると聞きました。本当に今回は小さな小さな支援ですが、彼らが復興するまで続けたいと思います。

河島佳奈 選手(益城ルネサンス熊本FC)
今日はハリルホジッチ監督に来ていただいて、すごく気持ちが伝わったというか、頑張ろうという気持ちになれたので、すごくよかったです。こういう状況だからこそ、自分たちも踏ん張らないといけないなと思えたので、感謝しています。自分たちのホームグラウンドは、亀裂が入ってサッカーができない状況で、テントも張られていて厳しい状況なのですが、他のグラウンドでもできることを自分たちで見つけてやっていき各自で動いているという形です。ハリルさんが来ていただいたことで、ビッグウェーブという地元の少年チームとも一緒にサッカーができて、サッカーの楽しさを改めて感じられたし、いろんなところから支援をいただいて頑張ろうというきっかけになったし、これを機に先頭に立つという勢いでやっていきたいと思います。

長崎義喜 選手(FCビッグウェーブ)
最初はロアッソ熊本の選手とサッカーをして楽しかったです。そのあとハリルホジッチ監督が来てサインをもらえたのでうれしかったです。チームは益城町に住んでいる人が多く、まだ家に住めなかったりしている人もいてかわいそうです。今、練習はいつもやっているところではできなくて、甲佐町のアズエルというところでやっています。家はひびが入っているけど、大丈夫です。

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