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U-18日本代表候補 再び関東大学選抜と対戦し5日間のトレーニングキャンプを終える
2021年05月10日
Jヴィレッジでトレーニングキャンプを実施しているU-18日本代表候補は、遠征最終日に関東大学選抜と再び45分×3本のトレーニングマッチを実施し、1-6で完敗しました。2日前に行われた初戦を4-3で勝利したものの、試合内容はかなり押し込まれる展開が長い試合でした。中一日で迎えたこの試合は、第1戦で3本目に出場し、試合時間が短い選手がスタメンに抜擢され、対する相手はベストなメンバー構成で臨みます。試合序盤、日本はコンパクトな陣形から、パスを素早く繋ぎリズムを掴み掛けます。しかし、10分過ぎからはリベンジに燃える相手に押し込まれます。12分に、素早いカウンター攻撃を受けて、左サイドからのアーリークロスを上手く合わされ早い時間に先制点を許します。それでも日本は引かずに反撃に出ます。17分、相手のトラップミスをゴール前で奪うと、MF山崎倫選手が得意のドリブルで左サイドから切り込みシュートを放ち、一度は相手DFに防がれますが、こぼれ球をFW福田師王選手が右足を振り抜き、同点ゴールを奪います。同点となった展開でも相手は強いフィジカルと確かな技術を発揮し、攻撃姿勢を崩しません。23分には攻め込まれ、一度はシュートブロックするもののロングシュートを決められ、2失点目。27分にも、ゴール前でクリアし切れずにいると、粘り強く攻め込まれ、クロスをヘディングで合わされ3点目を奪われ、1本目は1-3で折り返します。
2本目、まずは1点を返したい日本は49分、DF菊地脩太選手のスルーパスに抜けた福田選手が相手GKとの1対1を迎えますが、GKをかわしきれず、決定機を逃します。すると52分、右サイドから崩されるとクロスに上手く合わされ4失点目となる追加点を許します。その後も、相手の攻守の切り替え、ゴールへの迫力が強く、日本も疲れもあり判断スピードが遅くなり、押し込まれ、GK西村遥己選手のファインセーブも何度か見られましたが、苦しい展開が続きます。90分には再び、サイドを崩され失点し1-5で2本目を終えます。
最後の3本目。両チームが大幅に選手を替えて臨みます。それでも試合の流れは変わらず、FW千葉寛汰選手のシュートが相手GKに防がれ、DF小澤晴樹選手が相手の攻撃を力強く、かつ冷静に対応し、個人個人が能力を随所に発揮する日本でしたが、決定機を作るまではいかず、疲労感からか連係面もスムーズにいきません。135分には、連続でシュートを打たれ、6点目を献上します。最後まで攻撃の糸口が見えず、1-6で完敗しました。2試合を1勝1敗で終えましたが、今後実施が予定されるAFC U-19選手権、FIFA U-20ワールドカップに向けて、個人、及びチームの課題は多く、より高いレベルの判断力、技術力、フィジカル、メンタル面の向上が求められることを意識させられた実りあるトレーニングキャンプとなりました。大岩監督からも言われた「日常(常識)変えて」、選手たちは成長していきます。
監督・選手コメント
大岩剛 監督
2023年に開催予定のFIFA U-20ワールドカップを目指すチームとして、U-18日本代表今年2回目のトレーニングキャンプを行いました。
まず初めに、現在のこのコロナ禍の情勢の中、トレーニングキャンプを開催できた事を関東大学サッカー連盟、Jヴィレッジの皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
前回のトレーニングキャンプと同様にこのチームの目指すべき場所(FIFA U-20ワールドカップ 優勝)を再確認し、目的を持ってトレーニングに励んで行こうとスタートしました。トレーニングでは全ての局面での認知(観る)、判断(プレー選択)、実行(アクション)のスピードを上げる事、仕留める(得点する)、壁になる(失点しない)に拘る事、そしてよりレベルの高い相手との対戦で自らの課題に気づき、行動に変える事を意識しました。
今回は関東大学サッカー連盟の協力もあり2試合(1試合45分×3本)を実施でき、これまで以上に充実したキャンプとなりました。レベルの高い相手と中1日でタフに戦わなければならない経験をし、我々スタッフも選手自身も「気づき」、今後の活動に繋げていきたいと思います。
最後にこの情勢の中、選手派遣に協力して下さったJクラブ関係者の皆様、高体連関係者の皆様、監督の皆様、Jヴィレッジの皆様、ご協力誠に有難うございました。
バーンズアントン 選手(大成高)
今回のトレーニングキャンプ、招集されて非常に嬉しいですが、それ以上に率直に悔しいです。自分の足りない部分が露呈したと思います。クロスの対応、コーチングの部分を試合中に修正できていれば失点を防ぐことができたと思います。今日の試合で見つかった課題を所属チームに持ち帰り、今日のような試合が二度と無いような意識を持ちたいです。この5日間、同世代のトップレベルの選手達には驚かされることばかりでした。技術の高さ、プレーの質、判断の質がとても凄くて、勉強になりました。今回受けた刺激を忘れずに日々の練習に打ち込みたいと思います。今回のU-18日本代表トレーニングキャンプを終えて、このままでは自分は世界で戦えないということがわかりました。自分の中での当たり前の基準をさらに高くして、日本をFIFA U-20ワールドカップで優勝させられるようなキーパーになるために、ひたむきに努力したいと思います。
小澤晴樹 選手(大宮アルディージャU18)
先月のU-17日本代表トレーニングキャンプから、個人昇格し、U-18日本代表候補に選出されとても嬉しく思います。またコロナ禍の中で、Jヴィレッジという素晴らしい環境でサッカーができ、このトレーニングキャンプに関わって下さった方たちにとても感謝しています。関東大学選抜とは2回目の試合でしたが、大差で負けてしまったのでとても悔しいです。自分の特徴である対人や縦パスなどは通用した部分もありましたが、結果として失点もしてしまっているのでチームを勝たせられるような選手になりたいです。今回のトレーニングキャンプでは課題である技術やポジショニングを意識して取り組みました。また、トレーニングや試合では、ラインをいかにコントロールすること、スピードの速さが課題だなと痛感しました。対戦相手、チームメイト、全員のレベルが高くたくさんの刺激をもらい一つ一つの基準を上げていきたいなと思いました。所属チームに戻り、今回のトレーニングキャンプでの新たな課題も見つかったので課題は改善し、強みはもっと伸ばしていきたいです。所属チームでは高円宮杯U-18プレミアリーグでなかなか勝てていないので、今回のキャンプで得たことをチーム全体に共有していき結果を残し、また選出されるように頑張ります。
遠山悠希 選手(京都サンガF.C.U-18)
本日も第1戦に続き、途中出場ということで、前回の試合の際は途中出場で入りが悪くて、大きく課題が残ったので、今回は入りをしっかりしていきたいと思い、前回よりもさらに集中して準備していました。そして実際にプレーに入ると前の試合よりは上手く入れたと自分では感じましたが、セカンドボールの回収であったり、逆サイドへの展開、縦パスなどまだまだな部分は沢山あったので、試合の中で常に修正して良い判断ができるようにしていかないといけないなと強く感じました。そして、今回は大岩剛監督に今回のキャプテンという立場を任せてもらい、改めて引き締まる思いでトレーニングキャンプを過ごしていました。その中でも練習や試合の中での声出し、姿勢などでみんなを引っ張りこの短期間でチームをまとめていこうと努めました。今回は初招集や年代が下の選手達もいたので、その選手達が遠慮せずに全力でやれる雰囲気とかチーム全員で戦うぞという団結力などをこの短期間の中で完璧では無いですが、作れたと思うので、自分自身もいい経験になりました。最後に、所属チームに帰っても同じモチベーションで同じ意識でやり続けることが、成長するために必要な事だと思うので今回大岩剛監督や多くのスタッフからアドバイスしてもらったことや、感じた事、得た事を忘れる事なくプレーして、チームで結果を残して「こいつは必要だ」と思わせてこれからの代表活動に選ばれ続けたいと思います。
千葉寛汰 選手(清水エスパルスユース)
1試合目で勝利したことで、関東大学選抜がより勢いをもって試合に入ってきて、自分たちはそれに対応できずに失点を重ねてしまいました。今後世界で戦っていくには、もっとタフに戦えるチームにならなければいけないと感じました。コロナ禍で代表活動ができていることは当たり前ではないので、関わってくれている方たちにとても感謝しています。個人的には、約1年半ぶりの代表招集ということで、選ばれていない期間での悔しい気持ちをもって今回参加しました。活動を振り返り、ポストプレーや守備でのハードワークなど良さを出せた反面、やはりFWとしてゴールを決められなかったことがとても悔しいです。今回のトレーニングキャンプで、改めて世界を意識し、FIFA U-20ワールドカップに出たいと強く感じました。そのために、所属チームでゴールを決め続けなければいけません。今回のトレーニングキャンプで得点できなかった悔しさを忘れず、自分の特徴であるシュート技術、オフザボールの動きを磨いていきたいと思います。
宇野禅斗 選手(青森山田高校)
本日の試合、まず結果が1-6だったという点でとても悔しさの残る試合になりました。U-18日本代表としての覚悟と責任がある中勝ちきれなかったことはとても悔しいです。個人としては2本目からの途中出場でしたが、負けている中でどのように守備を改善し、どのように得点していくかを常に考えながらプレーしていました。しかし、自分たちの時間を作りながらサイドを変えて攻撃していくことや、縦パスを入れスピードアップしていくシーンを作ることができず、流れを変えることができませんでした。
もっとボールを受けて、動かしながら自分たちの時間を作りたかったです。守備では粘り強く良い守備も出来た部分もありましたが、失点をしてしまったのでそこは反省点ですし、行くところ、行かないところの判断や見方を動かしながらチームとして奪う守備が出来なかったのでもっと突き詰めていきたいです。自分の特徴を出しつつ、味方のいいプレーを引き出す難しさを感じる試合でした。大学生と真剣勝負をした事で、プレススピードや対人の強さが一段と早く強いことを実感しました。どんな状況でも100%の力を出すためのメンタリティ、モチベーションの作り方を自分なりに試行していきたいと思います。今回のU-18日本代表は自分としては初招集だったのですが、まず私を選んでくださった大岩剛監督、スタッフの皆様に感謝したいです。そしてこのコロナ禍の中このような活動が出来たことに対してたくさんの方々に感謝申し上げます。今回の活動を通して、パススピード、プレースピード、判断スピード、全てにおいて今まで自分がやってきたスピード感を凌駕するものがありました。止める、蹴るといった基礎的な技術が高く、当たり前のレベルが高いと感じました。普段のトレーニングからもっと高い意識を持って取り組んでいきたいと思います。大岩剛監督に「常に胸を張って自信を持ったプレーをしなさい」と、言われた言葉は強く印象に残りました。日本代表はそういう選手が集まる場所なんだと強く思いました。ミスをして下を向くような選手では上ではやっていけない、失敗に気付きを持ち、次はどうするかを常に考え、どんどんチャレンジしていくことが大切だと感じました。2年後のFIFA U-20ワールドカップの舞台で、自分がそこのピッチに立ち、世界の選手たちと戦い、勝つんだという強い気持ちを抱きました。その舞台で戦うために意識レベルから変えていきたいと思います。