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ビーチサッカー日本代表、劇的展開でタヒチを撃破!2大会連続でベスト4進出を決める FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021
2021年08月27日
ロシアで開催されているFIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021。ビーチサッカー日本代表は現地時間8月26日(木)、準々決勝でタヒチ代表と対戦しました。
チーム内にけが人や新型コロナウイルス感染者が発生した影響により、本来の登録メンバーよりも2人少ない10人でこの試合に挑んだタヒチに対し、日本は第1ピリオド、冷静な試合運びで主導権を握ります。
第1ピリオド4分にはFP上里琢文選手のクロスボールが相手のオウンゴールを誘発し、先制に成功します。その1分後にはFP山内悠誠選手がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得し、自らキックを沈めてリードを広げます。
第2ピリオド、2点をリードしている日本は落ち着いてボールを回していきますが、徐々にスピーディーな攻防へと発展します。その中で第2ピリオド8分、相手の蹴ったボールがペナルティーエリア内で山内選手の手に当たり、PKで1点を返されてしまいます。
その後、タヒチはフリーでボールを持てるGKがピッチ中央まで攻め上がってシュートを放ち、ゴール前でフィールドプレーヤーがGK河合雄介選手の視界を遮ってゴールを狙う戦術で同点を狙いにきます。
第2ピリオドは1点差でしのぎましたが、続く第3ピリオド6分、素早い展開からゴールを許して同点に追いつかれてしまいます。これで一気にタヒチのペースになり、第3ピリオド12分には上里選手のオウンゴールで勝ち越されてしまいます。
残された時間は23秒。万事休すかと思われましたが、キックオフのボールを監督兼FPの茂怜羅オズ選手が右サイドに展開し、FP大場崇晃選手がボレーシュートを放ちます。ボールはワンバウンドしてゴールネットに突き刺さり、劇的な同点ゴール。3-3で延長戦に突入します。
延長戦1分、日本はCKからFP赤熊卓弥選手が相手と競り合い、こぼれ球をFP奥山正憲選手が押し込んで勝ち越します。しかし約30秒後、タヒチも粘りを見せてまたもや同点とされます。
それでも延長戦2分、大場選手が右サイドでボールをキープしてクロスボールを上げると、中央で受けた赤熊選手がオーバーヘッドシュート。ボールはポストをかすめながらゴールネットへと吸い込まれ、日本が勝ち越しに成功します。
延長戦終了間際には至近距離からFKを放たれ、こぼれ球を別の選手に詰められますが、GK河合選手が体を張って連続ブロック。日本が激戦を制し、2大会連続のベスト4進出を果たしました。
8月28日(土)の準決勝で、日本はブラジルを下して勝ち上がったセネガルと対戦します。試合後、茂怜羅選手は「メダルを取りにいきます!」と力強く宣言しました。
選手コメント
FP #11 奥山正憲選手(レーヴェ横浜)
試合の入りは良かったのですが、2ピリオド3ピリオドとタヒチの勢いが出てきたところを受けに回ってしまったことがゲームを難しくしたかなと思います。ただ、最後までチーム全員が諦めなかったことが劇的な勝ちにつながりました。とにかくタヒチに勝って、まずは2大会連続ベスト4という歴史を作ろうとモチベーションを高めた中で試合に挑めたのが良かったです。
次戦に向けては、これまでに難しい試合も乗り越えてきましたし、チームの勢いもついています。疲れは若干ありますがここからは気持ちがとても大事で、勝ちたいと強く願った方が決勝に進めると信じているので、その部分では絶対に負けないように準備をしたいと思います。前回もベスト4の戦いは経験していますし、スタッフも環境を整えてくれているのでコンディションの部分については何も問題ありません。セネガルはフィジカルに優れているチームという印象を持ちましたが、攻撃面では日本人のアジリティを生かしてゴール前までボールを運べればチャンスはあるかなと思いますし、守備は粘り強く身体を張っていければ難しい相手ではないと思っています。
FP #6 赤熊卓弥選手(ラソアペーゴ北九州)
(最後の決定弾は)大場選手からボールが来るのはわかっていたので、丁寧にトスをあげてオーバーヘッドを振り抜いたのが決まった形です。試合中も何本かオーバーヘッドを打ったものの相手にブロックされていたので、ミートポイントを変えたらうまくサイドネットに行ってくれました。得点できそうな時になかなか決められなかったもののシュートを打ち続けることはできていたので、最後もシュートの判断ができてよかったなと思います。
次のセネガルは身体能力が高く、身体の大きさを生かしてすごく簡単に点をとるイメージがあります。フィジカルに負けないようにしっかり戦いたいと思っています。日本からたくさんの人が応援してくれているのをすごく感じていて、その応援の声や一緒に戦っているチームメイトのこと、このピッチに立ちたかった人たちのことなど、たくさんの人のことを考えるときついとは言っていられません。 次に勝てば前回大会を超えられるので、チーム一丸となって今までどおり、最後まで諦めずに戦えば結果はおのずとついてくると思います。次戦も頑張ります。
FP #7 大場崇晃選手(レーヴェ横浜)
僕自身は逆転されたタイミングでも不思議と負ける気はしていませんでした。(3ピリオド終了間際で同点に追いついたゴールについては)オズ選手と目があってボールが来ると確信していて、実際にボールが来て決まる気しかしていなかったので、決めた瞬間は勝ちを確信しました。(その後のアシストも)チームがとにかく勝つためだけにプレーしているので、結果として得点につながる役割を果たせたことは嬉しく思いますし、心理状況としては全くブレずに最後までやりきれたと思います。ここにいる仲間やたくさんの方々のおかげでやれたことだと思うので、周りの人々への感謝の思いしかありません。昨日の試合後は喜ぶだけ喜んで、次のセネガル戦に向けて頭を切り替えて準備しています。ここで歴史を作るためにこれまでやってきました。冷静さを欠かさず、負けない気持ちを一人ひとりが強くもつこと、その気持ちが強い方が勝つと思うので、精神力のさらなる向上と身体の回復に努めています。次戦もこれまで通り戦い方をみんなで共有した上で、それをピッチ上で体現することをチームとして徹底的に詰めていければと思います。
ハイライト映像はこちら(FIFATV)
FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021
大会期間:2021/8/19(木)~2021/8/29(日)
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