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なでしこジャパン 雨中のトレーニングに集中力を高める
2021年07月03日
なでしこジャパンは2日(金)、生憎の雨に見舞われながらトレーニングを行い、活動開始から12日目を終えました。
朝から止む気配のない雨に見舞われたこの日は、対人形式のメニューを多く取り入れた負荷の高いトレーニングとなりました。降り続く雨の影響で、滑りやすい足元に注意を払うことは元より、通常時とは違うボールのはね方や転がり方に気を使うため、普段以上の高い集中力が求められます。髪を滴り落ち、頬を伝い、時には目に入る雨粒に気が散りがちですが、プレーへの影響以上に、不用意な怪我を避けるためにも選手たちはひとつひとつのプレーに対して真剣に向き合います。
時間とともに激しさを増す雨に負けじと、選手たちのトレーニングもヒートアップしていきます。ハーフピッチのゲームでは、足元の悪さを感じさせない岩渕真奈選手のドリブルを熊谷紗希選手が身体をぶつけて阻止したかと思えば、菅澤優衣香選手が守備陣に囲まれながらもGKの股下を通す見事なシュートを決め、遠藤純選手が得意の左足を素早く振り抜いてゴールを奪うなど、見応えのある攻防が繰り広げられ、奪い奪われの展開が続きました。
その後も雨は止むことなく振り続け、選手にとってはいつも以上に負荷の高いトレーニングとなりましたが、東京オリンピックでも想定しておくべき悪天候下でのいいシミュレーションとなりました。
選手コメント
DF #2 清水梨紗 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
メンバーが固定されて東京オリンピックに向かうというところで、メンバー間の競争は常にありますが、この22人でやっていくぞというのは今までと違うところだと思います。男子高校生との練習試合の中で、話し合いながらできるようになったこともありますし、できるようになったからこそ見えてきた新しい課題もあり、そこを今まで以上にひとつひとつ細かく取り組んでいる段階です。コロナの状況もあって制限が多い活動ですが、楽しいことを見つけながらリフレッシュもできていますし、色々な選手と話すこともできています。所属チームでキャプテンをやらせてもらっていて、少しは成長できたと思っています。若い選手ともたくさん話しますし、上の選手たちとも気を遣わずに話せるタイプなので、チームがいい方向に向かっていけばと思っています。同じチームの岩清水梓選手や、以前同じチームだった有吉佐織選手や阪口夢穂選手とはずっと一緒にプレーしてきました。また、鮫島彩選手とは同じポジションで、色々な話をしてきた中で自分なりの考えが見えてきたこともあり、そうした先輩選手たちへの感謝がありますし、想いを引き継ぎたいと強く思っています。
DF #19 三宅史織 選手(INAC神戸レオネッサ)
バックアップメンバーも試合ごとに登録される対象になると聞いて素直に嬉しかったです。この合宿はどんな時も準備というのは考えて取り組んできたので、まだ足りないところを詰めていかなければという気持ちは変わりません。トレーニングマッチに後半途中からサイドバックとして出て、後ろはどのポジションで出てもやれるようにというのは練習から意識して取り組んできました。活動が始まって最初のミーティングから高倉監督は「18人+4人」ではなく「22人」という話をしていて、自分としてもバックアップだからオリンピックに関われないという気持ちはなく、今やれることをやるという考えで参加してきました。「常に準備しておく」という意味を、今回はまさに身を持って感じました。どうせバックアップだからと思う選手はひとりもいませんし、それは練習からも感じている部分です。これで何かすごい変化があるわけではありませんが、嬉しい気持ちと、何が起きるかわからないなという、色々な感情が混ざった感じです。ヤマ(山下杏也加選手)は本当に気にかけてくれていて、同い年で今年から同じチームでプレーしていることもありますが、サッカーに対してとても真面目で、自分の考えがしっかりあって、それを共有することでチームが強くなると思って話をしています。そうしたやり取りを普段からできていることは嬉しいです。
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)
サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)
なでしこジャパン(日本女子代表)対 オーストラリア女子代表
開催日:2021年7月14日(水)
会場:京都/サンガスタジアム by KYOCERA