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なでしこジャパン オンとオフを使い分けて最高のパフォーマンスにつなげる

2021年05月15日

なでしこジャパン オンとオフを使い分けて最高のパフォーマンスにつなげる

福島県で行われているなでしこジャパンのトレーニングキャンプは4日目を迎え、一週間の活動をちょうど折り返しました。

前日に行われた男子高校生とのトレーニングマッチを「いいトライができていた」と評価した高倉麻子監督は、トレーニングと休息のバランスを考慮してこの日午前に予定していたトレーニングを午後にスライド。強度の高いトレーニングと試合を終えた選手たちは、半日きっちりと体力回復に努めました。

ピッチを主戦場とする選手たちは、サッカーに集中すればするほど体を休めることを後回しにしがちですが、全力でトレーニングに臨むためにはコンディションを万全に整える必要があり、そのためには休息が欠かせません。高倉監督も常々選手に働きかける4つの要素である「心技体知」にも、ピッチ外、あるいはオフの時間に鍛えられるものも多くあります。栄養や量を考えた食事を摂ること、質の高い睡眠を十分な時間確保すること、オフの時間をリラックスして楽しむことなど、サッカーのパフォーマンスを向上させるために24時間をフルに使うことができます。この日の夕食後には、広瀬統一フィジカルコーチによるコンディショニングに関するレクチャーが行われ、いま実践するわずかなレベルアップが東京オリンピック本番で大きな差を生むこと、そのために日常から取り組めることが沢山あると説明されました。「見えないところの積み重ねも大事。オンだけでなく、オフでも悔いのないように」と高倉監督も話し、文字通り1分1秒も無駄にできる時間はないことを全員で共有して一日を終えました。

選手コメント

DF 三宅史織 選手(INAC神戸レオネッサ)
今の自分の課題は、センターバックとしての守備の強さや球際の強さだと思っていて、昨日のトレーニングマッチでは相手に強くいくところを一番強く意識してプレーしました。昨年アメリカで行われたSheBelieves Cupで、守備面での対人の強さを高めないといけないと感じてから、所属チームでも強くいく部分は意識するようになりました。シーズンが始まるのが例年より遅かったので、その時間を使って体重や筋肉量を増やしたりしたことの効果が少しずつ出てきていると思います。今までだと止まってしまうようなシーンでもまず行ってみて、そうした経験を通じて行ける・行けないの判断を増やしている感覚があります。攻撃面のビルドアップで簡単なミスをしないことに加えて、守備では対人の強さや球際の強さといった課題を上げることを練習試合や練習でも強く意識して取り組んでいけば自分の力になると思っています。

MF 塩越柚歩 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
先日のトレーニングマッチでは、代表では初めてフォワードとして出場して、普段プレーしている攻撃的なポジションに近く、あまりとまどうこともありませんでしたし、同じチームの菅澤選手と組んだことでやりやすかったです。間でボールを受けてチームの流れを作るという自分の良さを出せた反面、シュートを打ち切れない、足を触れないというシーンもあったので、そこはもっと貪欲に狙わなければいけなかったと反省しています。サイドハーフに比べると、フォワードは守備のスイッチを入れる役割になるというところで、プレッシャーに行くスピードなどは心がけてプレーしました。ボランチや守備ラインからの声がけもあり、全体でうまく誘導してボールを奪うシーンや、攻守の切り替えはチーム全体としてうまくできたと思います。なでしこの選手は気が利くので、周りの状況を見てプレーを変えられる選手が多く、お互いに目を合わせて感じ取りながらプレーすることができました。東京オリンピックが近づく中で、連続して代表の活動に呼んでもらえていることは自信に繋がっていますし、初めて選ばれた昨年10月よりはチームの流れやチームの戦術、他の選手の特徴なども分かってきて、そこに自分の良さも出せてきつつありますが、18人という狭き門に対し、ワールドカップやオリンピックを経験している選手が多い中で、まずは自分の100%を出し切るという部分では後悔したくありません。他の選手のいいところを盗んで、自分自身が成長することが最終メンバーに選ばれるための近道だと考えています。

MF 木下桃香 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
トレーニングマッチは、個人的には課題が多く出た試合でした。ボールを受けた後のプレーの質が低くて、後ろ向きなプレーが多かったり、パスミスも続いて、自分の持ち味であるゴールに向かうプレーが出せませんでした。先日の代表戦ではフォワードとして出たり、今回はサイドハーフと、複数のポジションで起用されていますが、攻撃的なポジションは満遍なくできるようにしたいですし、色々なポジションでプレーできることがプラスに働く世界でもあるので、どのポジションでも勝負できるように取り組んでいきたいです。自分の年代であるU-19女子代表がこの後トレーニングキャンプを控えていて、以前だったら年代別代表で頑張ろうという気持ちがありました。今はこうしてなでしこジャパンに呼ばれて、元々レベルの高い場所でプレーしたいという思いはありますし、この場所にいられることは幸せに思っています。

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