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なでしこジャパン、韓国と引き分け ~女子オリンピックアジア最終予選第2戦~
2016年03月03日
オリンピック出場を目指すなでしこジャパン(日本女子代表)は3月2日、大阪・キンチョウスタジアムで行われた女子アジア最終予選の第2戦で韓国と対戦。交代出場したFW岩渕真奈選手の終盤のゴールで得点したものの、直後に失点して1-1で引き分けました。
6チームで2つの出場権を競う大会で、日本は勝ち点1を手にしましたが、1分け1敗で5位は変わりません。オーストラリアはベトナムに9‐0と2連勝して勝ち点を6に伸ばして首位をキープ。朝鮮民主主義人民共和国と1-1で引き分けた中国が勝ち点4で2位、朝鮮民主主義人民共和国は勝ち点2で、2分けの韓国と同率の3位。ベトナムは2敗で6位。日本は残り3試合に全勝して他チームの結果を待つという厳しい状況になりました。
なでしこジャパンは3日前に敗れたオーストラリア戦から先発メンバー6人を入れ替え、GKに福元美穂選手、最終ラインにDF近賀ゆかり選手とDF田中明日菜選手、中盤の底に川村優理選手と上尾野辺めぐみ選手、左MFに横山久美選手を起用。MF宮間あや選手をトップ下に置く攻撃的な布陣で臨みました。
その狙い通り、開始4分に日本は横山選手がクロスバーを叩き、7分にFW大儀見優季選手、13分に横山選手、15分に川村選手のシュートで相手ゴールを脅かす場面を作り、左サイドで仕掛ける横山選手をはじめ、積極的に動いてスペースを使いながら攻撃を仕掛けます。
しかし、韓国は朝鮮民主主義人民共和国と引き分けた初戦の先発を維持して臨み、守備のブロックを作って、日本にゴールを割らせません。
日本は39分に右サイドからの近賀選手の折り返しに上尾野辺選手がシュート。直後のCKに川村選手がヘディングでゴールを狙いましたが枠を捉えられず、前半を0-0で終えます。
後半も日本が主導権を握って攻め、65分には後半途中出場の岩渕選手がペナルティエリアに切り込んでシュートを狙いますが、右ポスト外へ流れます。
韓国は交代出場したMFチョン・ガウル選手が右サイドで動きを作り、69分に右からクロスボールを入れると、ゴール前で相手選手をマークしていた近賀選手のハンドの判定を誘いPKに。しかし、MFチ・ソヨン選手のPKをGK福元選手がファインセーブ。その4分後にもチョン選手に攻め込まれますが、この日左サイドバックを務めたDF有吉佐織選手が体を張って阻止し、ゴールを守ります。
日本は77分に横山選手に代えてMF中島依美選手を送り込み、83分に宮間選手がミドルシュートで相手ゴールを脅かします。
待望の得点が生れたのは84分でした。MF川澄奈穂美選手の右サイドからのクロスボールがクリアに出て来た相手GKを超えて岩渕選手のもとへ。「自分が入って絶対に点を獲ろうと思っていた」という岩渕選手が頭であわせてゴールを決めました。
しかし先制も束の間。その3分後、右サイドを攻め込んだチョン選手のクロスボールをGK福元選手が抑えきれずにこぼしたところ、詰めていたFWチョン・ソルビン選手に拾われて失点を許しました。
均衡を破りたい日本は攻め続け、88分に川村選手がヘディングで狙い、アディショナルタイムには川澄選手から宮間選手とつないで岩渕選手が左からゴールを狙いましたが、再びゴールを割ることはできず、初勝利を逃しました。
日本は4日に中国と対戦。その後、7日にベトナム、9日に朝鮮民主主義人民共和国と戦います。
監督・選手コメント
佐々木則夫 なでしこジャパン(日本女子代表)監督
オーストラリア戦では臆したプレーが多かったので、今日は自分たちのサッカーを思い切って表現することで結果がついて来ると考えていました。取り組みの姿勢は悪くなかったのですが、勝ち点3を呼び込めませんでした。失点は、守備を5枚にする準備はあったので、それをやって安定させることができていれば、あのようなアクシデントもなかったと思うと、僕が反省すべき点です。勝ち点1ですが、試合ごとにチームは成長しています。それを次につなげて、次の中国戦へ切り替えて準備をしたいと思います。
MF #8 宮間あや 選手(岡山湯郷Belle)
勝つことだけを考えて臨んだので結果はとても残念です。(失点場面は)残り時間を考えて後ろをもう少し固めても良かったかと思いますが、それも結果論です。全体的に日本選手の良いところは出せたと思いますが、攻撃のスピードを上げるところなどで少しまだズレがあるので、それを修正したいです。まだチャンスはあると思うので余計なことを考えず、残り3試合に勝つことだけを考えてチームが一つになって戦いたいです。
FW #16 岩渕真奈 選手(FCバイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
この結果は悔しいです。(得点は)大儀見選手が前でつぶれてくれて、ボールが(自分を)超えるかなと思ったのですが、ああいう形でも点を獲ることができてよかったです。こういう厳しい状況でこそ、チームが一つになって一つの目標に向かって全員で戦わなくてはなりません。この勝ち点1が無駄にならないように、残り3つも全員で勝ち取りたいです。
FW #10 大儀見優季 選手(1.FFCフランクルフト/ドイツ)
一人一人の距離感が近く、前に運ぼうという意識も高かったのでよかったのですが、どこで攻撃のスイッチを入れるのかが定まらず、ワンペースになってしまいました。最低限の勝ち点1は取れましたし、ネガティブに捉えても仕方がありません。もう一つの試合(中国対朝鮮民主主義人民共和国)が引き分けたことは私たちにとってはかなりプラス要素です。残り3試合を全勝すれば可能性はあるので、一人一人が切り換えて勝つことだけを考えて、挑むしかないと思っています。
ユン・ドッキョ 韓国女子代表監督
両チームともよく戦ったと思います。前半は苦しい展開で、後半自分たちにチャンスがあったのに得点できずに失点してしまいました。あの辺りが厳しい時間帯でしたが、あきらめずに走り続けて同点にした選手たちの努力を嬉しく思いますし、満足です。次のオーストラリア戦が大事です。
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スケジュール
女子サッカー アジア最終予選(リオデジャネイロオリンピック2016) | ||
---|---|---|
2月29日(月) | 1-3 | 第1戦 vs オーストラリア女子代表(キンチョウスタジアム) |
3月1日(火) | AM | トレーニング |
3月2日(水) | 1-1 | 第2戦 vs 韓国女子代表(キンチョウスタジアム) |
3月3日(木) | AM | トレーニング |
3月4日(金) | 19:35 | 第3戦 vs 中国女子代表(キンチョウスタジアム) |
3月5日(土) | AM | トレーニング |
3月6日(日) | AM | トレーニング |
3月7日(月) | 19:35 | 第4戦 vs ベトナム女子代表(キンチョウスタジアム) |
3月8日(火) | AM | トレーニング |
3月9日(水) | 19:35 | 第5戦 vs 朝鮮民主主義人民共和国女子代表(キンチョウスタジアム) |
※スケジュールや会場は変更になる場合がございます。
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