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【Match Report】なでしこジャパン、大量得点でタイを撃破!FIFA女子ワールドカップ出場権を獲得する AFC女子アジアカップインド2022
2022年01月31日
なでしこジャパン(日本女子代表)は30日(日)、AFC女子アジアカップインド2022のノックアウトステージ準々決勝でタイ女子代表と対戦しました。
勝利するとFIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023への出場が決まる一戦で、日本は3日前の韓国女子代表戦から4人の先発を入れ替えました。
左サイドバックに宮川麻都選手が入り、ボランチは隅田凜選手と長野風花選手が組み、左サイドハーフに宮澤ひなた選手。田中美南選手と2トップを組んだのは、今大会初出場の岩渕真奈選手です。
グループステージ首位通過の日本は、その勢いのまま序盤からタイを圧倒します。前線や中盤で積極的にボールを奪って相手陣内で試合を進めていましたが、田中美南選手が負傷して9分にピッチ外へ。代わって出場した菅澤優衣香選手が攻撃に加わると、15分に隅田選手がペナルティーエリア内で相手に倒されて日本がPKを獲得します。絶好の先制チャンスでしたが、岩渕選手が蹴ったこのPKは相手GKの好セーブでゴールとはなりませんでした。
しかし、日本の先制点は27分に決まります。左サイドから宮澤ひなた選手がグラウンダーのクロスボールを送ると、これを菅澤選手が滑り込みながら合わせて1-0に。日本が4試合連続先制点を挙げました。
前半アディショナルタイムにもゴールは生まれ、長谷川唯選手と絶妙なワンツーパスで抜けた岩渕選手から、宮澤選手が代表初得点を決めて後半に入ります。
池田太監督が後半から猶本光選手と植木理子選手を投入すると、さらに攻撃は勢いを増しました。48分、宮澤選手のクロスボールを菅澤選手が落とし、今度は隅田選手が代表初ゴール。58分には大会初戦で負傷した林穂之香選手が交代出場でピッチに戻り、一層攻撃に厚みが出ました。
64分に菅澤選手がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得すると、これを自身で決めて4-0。植木選手も76分にドリブルシュートを決めて、さらにリードを広げました。
その後も日本は攻撃を続け、80分に菅澤選手がミドルシュートを決めてハットトリックを達成。その3分後にも菅澤選手はゴールを決め、途中出場ながら4得点を挙げた菅澤選手がプレーヤーオブザマッチに選ばれ、7-0の大勝に貢献しました。
日本はタイの枠内シュートを0本に抑える集中した守備も見せ、準決勝進出が決定。同時に9大会連続9回目のFIFA女子ワールドカップ出場を決めました。
大会3連覇を目指す日本は、再びプネーに戻り2月3日(木)の準決勝・中国女子代表戦へ調整を続けます。
監督・選手コメント
池田太 監督
今日の試合に勝利して、女子ワールドカップ出場権を取ることを第一に考えて臨みました。気温が高い中、選手たちは本当にハードワークしてくれました。女子ワールドカップ出場を大変うれしく思いますが、我々はそれまでにまだまだ成長しないといけないと思っています。まずはこの女子アジアカップに集中し、1試合1試合を振り返り、成果と課題を整理しながら戦っています。また次の試合のための準備を進めていきたいと思います。
DF #2 清水梨紗 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
この試合での1番の目標、やるべきこととしてFIFA女子ワールドカップへの切符を取ることがチームとしての絶対だったので、それが成し遂げられて良かったです。試合のなかでは自分が高い位置でボールを持てることが多く、そこからトップへのパスや(長谷川)唯とのコンビネーションを意識していました。ただ精度が足りない部分があったので、そこは詰めていかなければと思います。これまでの試合もボールを握っている時間が長く、その中で自分も攻撃にという頭になりがちですが、この大会ではスペースをケアすることや最終ラインの一員であるという意識をより一層考えています。バランスはすごく難しいですが、センターバックとの関わりのなかで自分自身の判断も上げていきたいと思います。
大会に入る前から身体作りはすごく意識していて、ベレーザのフィジカルコーチと個人のトレーニングをすごく積み重ねてきました。大会に入ってからは試合後のリカバリーもすごく意識してやっています。ここから中3日ありますし、あと2試合、自分が出たら100%の状態でピッチに立つ責任があるので、選ばれたらチームのために走りたいと思います。
DF #6 宮川麻都 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
FIFA女子ワールドカップ出場権を懸けた厳しい試合でしたが、結果的に7-0で勝てて良かったです。個人的には今大会初先発で、自分のプレーを全て出せたかというと出せませんでしたが、そこはこれからの課題かなと思います。
普段自分が左サイドに入ったときは、左サイドの攻撃を活性化できていないのが課題でした。その点、今日は(宮澤)ひなたと連係して崩そうと意識して、前半は少しお互い硬かったのですが、後半は思い切ってサイドを崩せた場面もあったので良かったです。ひなたはすごくスピードがあるので、1対1で仕掛けさせるのも大切だと考え、無理して上がらずに意図的に1対1をさせる場面と、自分が上がって2対1を作る場面をはっきりさせていこうと話していました。
グループステージでなかなか出場のチャンスがありませんでしたが、いつ出番が来ても良いように準備していました。そのなかでノックアウトステージ1戦目で試合に出られたことは嬉しかったです。
MF #23 宮澤ひなた 選手(マイナビ仙台レディース)
なでしこジャパン初ゴールを決められたのは素直にうれしかったですが、他にも決められるチャンスはありましたし、もっとチャンスメイクできるシーンもあったので、そこはまだまだだなと思います。女子ワールドカップ出場権を懸けた試合でしたが、みんなで勝ち取った勝利でした。ボールを持つ時間が長い中で、どう崩すかのアイデアやいろいろな形の得点シーンがあったので、次の試合に向けても良い試合になったと思います。アジアで優勝するのが目標ですが、これからも目の前の試合に集中していきます。
FW #9 菅澤優衣香 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
守備の面ではしっかりと(失点)ゼロに抑えましたし、攻撃面では自分だけではなくいろんな選手がゴールを決められたので、チームとして多彩な攻撃ができたと思います。女子ワールドカップ出場権獲得は自分たちの最低限の目標だったので、残りの準決勝と決勝でも勝って、最終的にはチャンピオンになれるように頑張りたいと思います。チームとして試合を重ねて修正するところはできていますし、1試合ずつ積み上げてきた結果が出て今の勝利につながっていると思います。良い準備をして、明日からもまた頑張りたいと思います。
AFC女子アジアカップインド2022
大会期間:2022年1月20日(木)~2月6日(日)
ノックアウトステージ上位5チームがFIFA Women's World Cup Australia & New Zealand 2023™への出場権を獲得
(※ただし、上位5チームにオーストラリアが入っていた場合、6位までのチーム)