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【Match Report】なでしこジャパン、ポルトガルに2-1で逆転勝利
2023年04月08日
欧州遠征中のなでしこジャパン(日本女子代表)は、4月7日(金)、ポルトガルのエスタディオ・D. アフォンソ・エンリケスでFIFAランキング21位のポルトガル女子代表と対戦し、2-1で勝利しました。
日本はこの試合で、FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023に向けて発表された新しいアウェイ用ユニフォームを着用。30度を超える暑さの中、現地時間17時にキックオフの笛が鳴りました。
池田太監督は、2月のSheBelieves Cupと同じ3バックのシステムを採用しました。GK山下杏也加選手がゴールを守り、宝田沙織選手、三宅史織選手、南萌華選手が3バックを形成。長谷川唯選手と長野風花選手がボランチを組み、両ウイングバックは左に杉田妃和選手、右に清水梨紗選手。インサイドハーフに猶本光選手と藤野あおば選手が並び、田中美南選手が1トップに入りました。
硬さの見られる立ち上がりとなった日本ですが、徐々にリズムを掴み、9分、藤野選手のクロスに杉田選手が頭で合わせて決定機を迎えます。これはGKイネス・ペレイラ選手のファインセーブに阻まれますが、18分には、清水選手のパスを受けた田中選手がターンからシュート。24分には藤野選手がドリブル突破からニアサイドを狙ってフィニッシュに持ち込みましたが、なかなかスコアに結び付けられません。すると25分、ポルトガルに中央から裏へスルーパスを通され、最後はアナ・カペタ選手に決められて失点。日本はその直後にもピンチを迎えましたが、GK山下選手のファインセーブで切り抜けました。
1点を追う日本は35分、左サイドでボールを受けた杉田選手がカットインから、相手のマークを外した田中選手にスルーパス。田中選手がゴールの左からダイレクトで折り返すと、中央に走り込んだ長谷川選手が足を伸ばしてゴールネットを揺らしました。この同点弾で勢い乗った日本が再びペースを掴み、前半を1-1で折り返します。
後半は、代表デビュー戦となる守屋都弥選手が右ウイングバックで出場し、サイドを活性化します。
53分、清水選手のクロスを相手の背後で受けた田中選手のシュートはGKペレイラ選手にセーブされましたが、田中選手はその次のプレーで長谷川選手からのロングパスを冷静に決めて2-1。逆転に成功します。
攻撃の手を緩めない日本は、56分に守屋選手が藤野選手とのワンツーから猶本選手のシュートにつながるパスを供給。その後も岩渕真奈選手と植木理子選手が投入され、フレッシュな選手たちが積極的にゴールを狙いましたが、追加点を奪うことができません。終盤は清家貴子選手と宮澤ひなた選手を投入して3点目を狙いつつ、4バックのオプションにもトライした日本ですが、このままスコアは動かず、2-1で試合終了しました。
なでしこジャパンは翌8日(土)にデンマークへ移動し、中3日で11日(火)にデンマーク女子代表と対戦します。
監督・選手コメント
池田太 監督
天候やコンディションも踏まえて、初戦の大切さを選手たちと共有して試合に挑みました。前半、先に失点しましたが、90分間で勝利できたことは収穫です。選手の組み合わせを見ることができ、終盤は形を変えてトライできたことは有意義でした。イージーなミスも多かったので精度を上げていきたいですし、2列目から速いランニングをしてくる選手への対応は修正していきたいです。終盤、相手が前線を3枚にしてきたのでバランスよく守備をするために4バックにしました。守備の連動が不足していましたが、ギリギリのところで粘って勝利につなげられたので、経験値は上がったと思います。
DF #3 南萌華 選手(ASローマ/イタリア)
前半はボールを保持しながら試合を進めることができましたが、守備のタイミングが少しずれて、ディフェンスラインとボランチの間が空いてしまったところから失点しました。その後も連続してピンチを招いたので、もっと気を引き締めてやらないといけないと感じます。イタリアでは普段から大きくて速い選手とプレーしているので、強気でプレーできていますし、最初のプレーで相手にガツンと寄せて「これぐらい来るんだ」と見せることで心理戦も意識するようになりました。チームメートに信頼してもらえるような強さを身につけたいですし、一層コミュニケーションを大切にして、一つのミスからの失点をなくしていきたいと思います。
DF #24 守屋都弥 選手(INAC神戸レオネッサ)
「45分で自分の力を出し切らなきゃいけない」という強い思いで試合に入りました。あっという間で新鮮な気持ちもありましたが、自分らしくプレーできたと思います。スピード感が日本とは全然違いましたが、序盤は高い位置を取って、(猶本)光さんへのクロスを落ち着いてマイナスに出せたところは良かったです。守備では、前目の選手と2人で追ってしまうことがあったので、もっと自分が声を出してはっきりさせる必要があると感じました。デンマーク戦で出場機会があれば、チャンスメイクをガンガンしてアシストしたいですし、ゴールも狙います。
MF #8 猶本光 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
決められるチャンスが前半と後半にあったなかで、結果を残したかったので、率直に悔しいです。こぼれ球を拾えたところや、シュートを打てたことは良かったのですが、やはり決めたかったです。前半の最初は距離感が悪くてボールが動いていなかったのですが、話しながら少しずつテンポが良くなって、後半はいい距離感でプレーできたと思います。守備ではうまく誘導できても相手に抜けられる部分があったので、球際で奪い切れるようにしたいです。その点では自分の良さを出せた部分もありましたが、前線で仕事をすることは、大前提としてしっかりやっていきたいと思います。
MF #14 長谷川唯 選手(マンチェスター・シティ/イングランド)
ボールが持てる印象はあったのですが、立ち上がりは自分も含めて簡単なミスがありました。早い段階でボランチのどちらかが高い位置を取って攻撃に厚みを作れたらよかったと反省しています。3-4-3のシステムでは、守備は右と左のどちらで取るかを全体でしっかりすり合わせていく必要があると感じました。ゴールシーンは、(杉田)妃和がボールを持った時に自分が前に入れる位置にいたので、思い切って入ることができましたが、自分がああいうシーンをもっと作るべきだと思います。デンマーク戦は寒い中での試合になるので、しっかり休んで、食事と睡眠をしっかりとって臨みたいと思います。
FW #11 田中美南 選手(INAC神戸レオネッサ)
立ち上がりは固かったですし、相手の勢いに呑まれた部分と、攻撃面では距離感が遠く、もったいない45分間になってしまいました。後半は守備を修正して、ボールを動かしやすくなりました。2点目の得点シーンは押し込んだ中でスペースを見つけて、自分の良さを生かすことができたと思います。結果的に1ゴール1アシストできたことは良かったですが、内容的には満足していませんし、もっとできたと思います。次のデンマーク戦は最後のアピールの場だと思うので、ワールドカップを見据えて、後悔しないようにプレーしたいと思います。
国際親善試合
2023年4月7日(金) 17:00 キックオフ予定(日本時間 4月8日(土) 1:00) vs ポルトガル女子代表
会場:ギマラインス(ポルトガル)/Estádio D. Afonso Henriques
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