ニュース
なでしこジャパン MS&ADカップ2021メキシコに5-1で勝利
2021年06月14日
なでしこジャパンは6月13日(日)、カンセキスタジアムとちぎでMS&ADカップ2021・メキシコ女子代表戦に臨み、5人の選手によるゴールで5-1と勝利しました。
3日前のウクライナ戦に続き、試合前には医療従事者やエッセンシャルワーカーの方々へ感謝とエールを込め、両チームや会場にいる観客の皆さんで拍手を送りました。
この試合は日本にとって、東京オリンピックの登録メンバー発表前、最後の一戦。ウクライナ戦から6人の先発を入れ替え、GKには池田咲紀子選手、DFラインには南萌華選手と宮川麻都選手が入り、田中美南選手が岩渕真奈選手と2トップを組みました。
小泉朝香主審のホイッスルで試合が始まると、日本は立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けます。7分、右サイドに流れた岩渕選手から田中選手にクロスが送られると、田中選手がニアサイドでシュートを放ちましたが、これはポスト右を叩きました。対するメキシコもコンディションの良さをうかがわせ、28分にパスカットからジャクリーン・オバジェ選手がシュート。これはGK池田選手がファインセーブを見せました。
ピンチを切り抜けた日本は35分に待望の先制点を決めます。林穂之香選手からパスを受けた岩渕選手が、得意のドリブルで相手を交わし、狙い澄ましたシュートをゴール右下に収めて1-0としました。そこからも日本はテンポよくボールをつなげて追加点を狙いますが、そのまま前半を終えました。
メンバー交代なく後半に入った日本は、後半開始30秒後に田中選手が相手の隙を突いてゴール。左サイドでボールを持った岩渕選手がクロスを送ると、ゴール前に走り込んだ田中選手が滑り込みながら合わせて2-0としました。
流れを引き寄せたかに思えたその3分後、日本は左サイドでステファニー・マジョル選手にボールを奪われ、クロスをアリソン・ゴンサレス選手に決められて得点を許します。これが2021年の初失点となりました。
嫌なムードが漂いかけたその5分後、日本が再びリードを広げます。長谷川唯選手のドリブルがファウルで阻止されて得たフリーキックを、中島依美選手がクイックスタート。それを受けた岩渕選手がクロスを送り、ゴール前に走り込んだ籾木結花選手の4試合連続ゴールをアシストしました。
それから日本は選手交代によってフレッシュなメンバーが多く出場し、布陣も様々に変更しながら相手を攻略します。74分には遠藤純選手のクロスから木下桃香選手が代表初ゴールを決めると、今度は遠藤選手がDFライン裏に抜け出し、88分に右足で代表初ゴールをマークしました。
日本は多彩な攻撃を見せてメキシコに5-1で勝利し、3,890人が集まった会場の観客を喜ばせました。
なでしこジャパンは16日(水)まで栃木県内で練習を行い、オリンピックを見据えながら、チーム力の向上とオリンピックメンバー18人の枠に向けたサバイバルを続けていきます。
監督・選手コメント
高倉麻子 監督
コンディションのいいメキシコと対戦できたことは、非常にプラスだったと思います。ウクライナ戦の反省を元に、守備の出だしや追い込んだ時にボールを取り切ることを目指しました。攻撃では効果的にボールを動かし、長短のパスを使ってコレクティブに攻めることを目指し、いいトライができました。失点はしましたが、結果的に5点が入って勝ったことは評価できると思います。この2試合で(オリンピックは)非常にタフな戦いになると改めて確認できたので、メンバー選考を含めてどういった戦いをすべきかというのを、しっかり精査していきたいと思います。
MF #13 木下桃香 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
(ゴールシーンは)純さんがドリブルを仕掛けた時、絶対にクロスを上げてくれると思ってゴール前に入りました。ちょっとコントロールがもたついてしまいましたが、最終的に落ち着いて決められて良かったです。自分はシュートの威力があまりない分、普段から股を抜いたりGKの逆を突いたりすることを意識しているので、その練習通りしっかり股を狙って決めることができました。まずは本当に初ゴールを決められて嬉しいですが、今日の試合を見てもまだまだ実力不足なところがたくさんあるので、もっともっと色々な経験をして成長していけたらいいなと思います。
FW #8 岩渕真奈 選手(アーセナル/イギリス)
最終的にしっかり勝ち切れたことは良かったですし、5人それぞれがゴールを決められたこともポジティブなことだと思います。でもウクライナ戦同様、スロースタートと言うか立ち上がりにうまくいかないことが多かったです。そこから修正はできていきましたが、もう少し突き詰めていかないといけない部分だと思っています。 誰がオリンピックメンバーに選ばれるのか分からないのは難しい状況ですが、選手個々の良さを出しつつ、もっと共通認識を多く持って残り3日間の練習にも臨みたいと思います。
FW #10 籾木結花 選手(OLレインFC/アメリカ)
しっかり準備をしてきてくれたメキシコ戦は、厳しい試合になると思っていました。その中で自分たちがやってきたサッカーを精度高く表現することや、勝ち切ることを意識して臨みました。しっかり点を取って勝てたことは、(特徴が近い)オリンピックのチリ戦に向けてもいい材料になったと思います。この4試合での得点は似た形の得点が多く、難しいゴールではありませんでしたが、でも簡単なゴールでもなかったと思います。オリンピックメンバーが決まる前の4試合で得点が取れたのはプラスだと思いますが、もっと色々な形で得点を取る選手になっていかなければいけないと思います。
FW #11 田中美南 選手(バイヤー・レバークーゼン/ドイツ)
最初は(前線の)守備がうまくはまらなかったのですが、FWが縦並びになるなど修正できたところもありました。ゴールシーンはボールを持ったブチさん(岩渕)が左足で速いボールを出してくれると思ったので、全力のダッシュでゴール前に入りました。FWとして結果はこだわっているところです。ゴールを決められたのは良かったのですが、前半に多くチャンスを作った中であまりものにできない面もありました。守備に関してもミスを誘えた部分もありましたが、レベルが高い相手になると厳しくなると思うので、そこの修正もしていきたいです。
FW #12 遠藤純 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
途中出場した時間は流れも良かったので、自分もゴールを決めて気持ちよく終わりたいと思って試合に入りました。少ない時間でしたが、この前の試合に続いて自分のストロングポイントであるクロスで味方がシュートを決めたのもよかったですし、ずっと得点が欲しかったので自分も代表初ゴールを決められてよかったです。18人の数少ないメンバーに食い込むためには結果が大事だと分かっていたので、そこはひとつクリアできたと思います。試合は終わりましたが、これから3日間も練習があるので、気を引き締めて自分のプレーをアピールしていきたいと思います。
なでしこジャパン(日本女子代表)対 メキシコ女子代表
開催日:2021年6月13日(日) 14:00キックオフ(予定)
会場:栃木/カンセキスタジアムとちぎ
関連ニュース
最新ニュース
- 大会・試合 2024/12/27 準決勝・決勝チケット販売概要が決定 皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会
- 日本代表 2024/12/27 2025.6.5 オーストラリア代表 vs 日本代表 観戦チケットの販売概要について
- 大会・試合 2024/12/27 小学生年代の日本一へ、全国から48チームが集まり熱戦が開幕! JFA 第48回全日本U-12サッカー選手権大会
- 選手育成 2024/12/26 2学期を振り返って~JFAアカデミー今治ダイアリー~
- 日本代表 2024/12/26 なでしこジャパン(日本女子代表) コロンビア女子代表との対戦が決定(2025年4月 大阪/ヨドコウ桜スタジアム)