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初出場の大阪市ジュネッスFCが初優勝! JFAバーモントカップ 第28回全日本U-12フットサル選手権大会
2018年08月20日
JFAバーモントカップ 第28回全日本U-12フットサル選手権大会は8月19日(日)、最終日を迎え、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館と屋内球技場の2会場で準々決勝、準決勝、決勝を行いました。都道府県大会を含めて初出場の大阪市ジュネッスFC(大阪)が、鹿島アントラーズジュニア(茨城)との決勝で壮絶な撃ち合いを制して初優勝を飾りました。
準々決勝は、4試合で合計36点が生まれる攻撃的な試合となりました。その中でも大阪市ジュネッスの勝負強さが光りました。大会屈指のチーム力を見せていたFCパーシモン(神奈川)に2点を先行されますが、前半の終了間際に増井那月選手、川口遼己選手の両エースが決めて同点に追い付きます。すると、後半は立て続けに3点を奪って勝ち越すと、相手の反撃に遭いながらもさらに得点を重ねて、8-5で勝利しました。
大阪市ジュネッスは、西宮サッカースクール(兵庫)との準決勝も勢いそのままに前半で4-1とリードしますが、試練はその先に待っていました。後半、大阪市ジュネッスに疲れが見え始めると、攻勢を仕掛けた西宮に追い上げられ、残り時間52秒でついに同点とされてしまいます。試合はそのままタイムアップを迎えてPK戦による決着となりますが、守護神の伊集院翔風選手が3本中2本をストップ。PK戦を2-1でものにして大阪市ジュネッスが決勝進出を決めました。
一方の準決勝は、試合ごとに完成度が高まる旭丘フットボールクラブ(石川)と鹿島が対戦。前半のうちに木内篤志選手、宮澤優大選手が2得点ずつを決めた鹿島が4-0とリードすると、後半は旭丘の反撃を受けて寺下翔和選手に3得点を許しながら、慌てることなく得点を量産。攻撃的な試合を8-4で制して、優勝した2014年大会以来となる決勝へと駒を進めました。
決勝は、今大会の歴史に深く刻まれるような“超攻撃的”なゲームとなりました。3日間で6試合を戦ってきた両者は、その疲れを見せることなくピッチを躍動すると、1分、鹿島の木内選手が先制ゴールを挙げて試合が動きます。2分に川口選手が決めて大阪市ジュネッスがすぐさま追い付きますが、6分に再び木内選手のゴールで鹿島が勝ち越し、その1分後に増井選手が決めてまたもや同点。まさに一進一退の攻防を展開します。
その後、8分に佐藤海宏選手、9分に宮澤選手と、鹿島が左サイドからゴールネットを揺らして2点のリードを奪うことに成功。しかしタイムアウトを取った大阪市ジュネッスは、残り1分で圧巻の4得点を連取。まさに“ゴールラッシュ”となった前半は4-6で大阪市ジュネッスのリードで折り返しました。
取っては取り返すというハイペースな試合は後半も継続されました。14分、木内選手が決めて鹿島が1点差に迫ると、大阪市ジュネッスも増井選手の直接FKですぐさままた2点差に。しかし、諦めない鹿島は15分に佐々木颯太選手、16分に佐藤選手が決めてついに試合を振り出しに戻しました。
17分、大阪市ジュネッスは、川口選手、増井選手が立て続けにゴールを挙げてまたもや2点差に広げます。すさまじい展開に、会場中を巻き込んだ試合のボルテージは高まりますが、最高潮はまだ先にありました。鹿島は直後にタイムアウトを取ると、17分に宮澤選手、18分に木内選手が決めて、試合は三度タイスコアとなりました。そしてついに、試合を決めるゴールが生まれます。
18分、鹿島の自陣からのキックインの横パスをゴール前で奪った川口選手が、冷静にゴールネットを揺らしてスコアは9-10に。ピッチに立った両チームのフィールドプレーヤー10人中8人がゴールを挙げるという、攻撃的でかつ壮絶な試合は、大阪市ジュネッスの初優勝でタイムアップとなりました。
なお、ベストプレーヤー賞は、優勝した大阪市ジュネッスから川口遼己選手と増井那月選手、準優勝した鹿島から仲居大樹選手、佐藤海宏選手、宮澤優大選手が選ばれ、フェアプレー賞は鹿島に贈られました。
監督コメント
清水亮 監督(大阪市ジュネッスFC)
決勝ラウンドはどのチームも強かったです。特に鹿島は強かったですし、うちはキャプテンの(川口)遼己や(増井)那月など攻撃が目立ちますが、目立たないところで(山田)逞人や(藤本)瞬など、守備のやり方や球際など守備面で頑張ってくれたと思います。彼らは、戦術なども伝えたことをすぐに実践できるので本当にすごいなと。ゴール前のイメージやコンビネーションなど、遊び心を持ってやることはいつも言っているので、フットサルでできたことを8人制(サッカー)でも出せたらいいなと思います。
小谷野稔弘 監督(鹿島アントラーズジュニア)
選手はよく頑張りましたが、得点の後など、試合コントロールができませんでした。毎試合、振り返りながらやってきましたし、3月に始動した時にはここまでこられるとは思っていなかったのですが、勝ち上がると欲が出てしまいますね。技術面も含めて少し足りませんでした。勝負にこだわることはクラブ全体でも普段から伝えていますが、そこは相手が上でしたし、うまい選手はたくさんいるなと。フットサルはスペースの認識やボールを受ける前の体の向き、判断、守備、個人の技術など、サッカーに生きることがたくさんありました。
選手コメント
川口遼己 選手(大阪市ジュネッスFC)
予選からみんなでチーム一丸となってやってきたので、優勝できてとてもうれしいです。決勝は(前半途中に)2点を離されたりしましたが、落ち着いてみんなで話し合ってやったら逆転できて、その後も決めたり決められたりしましたけど、最後に自分のゴールで勝ててうれしいです。この大会ではみんなにいっぱいサポートしてもらえたので、今度はサッカーで僕がサポートできるようにしたいです。この先はサッカーで日本代表に入って、海外で活躍できるようにしたいですし、家族に恩返しをしたいです。
増井那月 選手(大阪市ジュネッスFC)
フットサルで日本一になれて最高の気分です。鹿島は強かったですし、決勝は点の取合いとなりましたが、最後に笑って終われるようにということを考えてプレーしていました。この試合で印象に残っている自分のゴールはFKで直接決めた得点です。フットサルをやってみて、最初は違和感もあったのですが、試合をやりながらうまくできるようになってボールキープもできましたが、パスカットされることも多かったのでなくしたいです。将来の夢は、まずはプロになって、海外で怖いと思われる選手になることです。
準決勝 旭丘フットボールクラブ vs 鹿島アントラーズジュニア
準決勝 西宮サッカースクール vs 大阪市ジュネッスFC
決勝戦 鹿島アントラーズジュニアvs大阪市ジュネッスFC
大会日程:2018年8月17日(金)~2018年8月19日(日)
大会会場:東京/駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館・屋内球技場
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