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プレミアリーグ出場チームの現状~東福岡高校・森重潤也監督インタビュー
2020年08月13日
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、各種大会は中止・延期となっています。その中で、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2020は開催方式を変更し、プレミア・プリンス合同リーグの「高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020」として8月末から9月にかけて開幕します。プレミアリーグに出場予定だったチームはどのような活動をしているのか。今回は東福岡高校の森重潤也監督に話を聞きました。
※電話取材:8月8日(土) ※監督写真:2019年3月撮影
――本来なら4月が高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ開幕の時期でした。そこに向けてどのような準備をしていたのでしょうか。
森重 新人戦の福岡県大会が2月上旬まであり、その後、高校入試の休業期間があって、そこから少しずつ活動が縮小されていったので、チーム状態がいいのか悪いのか分からず、準備もままならない感じになっていました。
――実際の活動内容を教えてください。
森重 春休み前に学校自体が臨時休校となり、サッカー部も全体でトレーニングをするのではなく、自主トレーニングという形でしか活動できませんでした。
――その中で、当初はプレミアリーグを開催する方向で話が進んでいました。
森重 昇格・降格もある通常のレギュレーションで開催する方向だったと聞いています。しかしながら福岡県内でも感染者数が少しずつ増えていましたので、生徒の安全確保や感染の回避をしなければならないし、一方でプレミアリーグ開幕に向けてけが人を出さずにチームづくりをしなければならない、というところで、指導者として難しい決断をしなければならないと思っていました。
――4月にインターハイ、6月にはプレミアリーグの中止が決まりました。選手たちの反応はいかがでしたか?
森重 世間がこのような状況なので、できない可能性はあるのかな、ということである程度、覚悟はしていたと思います。
――自粛期間中、選手たちの様子から感じたことはありますか?
森重 直接の指導ができない状況でしたが、選手たち一人ひとりが自主的にトレーニングをしたり、数人で集まってトレーニングをしたりと、そういった自主性を今までにないぐらい発揮してくれた気がします。普段は「やらされている」と感じる練習もあるでしょうけど、この自粛期間中は指導者が指示を出せないぶん、自分たちで考えてやらなければならないことがたくさんあり、その中で少しずつ大人になったな、という気がしますし、彼らは本当にサッカーが好きなんだな、と改めて感じました。
――練習再開は5月14日に緊急事態宣言が解除された後ですか?
森重 解除されてできるようになったんですけど、学校として1日の授業時間を1コマずつ短くした短縮授業を実施していまして、部活動の時間も制限され、帰宅ラッシュ時に重ならない時間帯に下校させる対策を取っています。ですから従来どおりのトレーニング時間は確保できていません。
――現在は交流戦などで試合も行っています。選手たちのプレーから活動自粛の影響を感じる部分はありますか?
森重 プレミアリーグで戦うべきプレーの質、スピードやパワーという部分は物足りなさがあります。プレミアリーグの相手は大学のチームと同等のレベルと考え、大学とのトレーニングマッチも組むのですが、その時も感覚が鈍っているな、という印象があります。そもそも大学サッカー部も活動が制限されていてなかなかトレーニングマッチが組めないので、仕方がない部分もありますが。
――プリンスリーグ九州のチームと合同で行われる「スーパープリンスリーグ」が9月から開催されます。試合に向けてどのようにアプローチしていくのでしょうか。
森重 現状をベースにしながら、少しずつレベルを上げていくしかないのかな、と思っています。
――本来は夏の時期のトレーニングや試合で成長すると思うのですが、今年は従来のような底上げはできないと思います。選手たちの成長をどのようにサポートしていくのでしょうか。
森重 夏の成長は、夏に向けての準備がしっかりあってこそだと思います。今年は夏に追い込むためのトレーニングができず、この夏を乗り越えるための体力はついていないと思いますので、今までとは違う形での成長を促さないといけないな、と思っています。
――3年生にとっては高校生活のラストイヤーで、進学やプロを目指す選手もいると思います。全国高等学校サッカー選手権大会はまだ開催の可能性がありますし、スーパープリンスリーグもあります。選手たちを成長させるために、どのようにアプローチしていきますか。
森重 一日一日を無駄にしないことですね。レベルの高い高校や大学生とトレーニングマッチをすると、自分たちの足りない部分がいろいろ出てきます。指導者側がそういった部分に気づき、選手たちに意識させながら日々のトレーニングやリーグ戦をこなし、選手権の開催を期待しながら進めていきたいと思っています。
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