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昨年王者の鳥栖が開幕戦で神村学園を破る 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023WEST第1節
2023年04月03日
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023が4月1日(土)に開幕しました。WESTでは佐賀県のSAGAスタジアムで、サガン鳥栖U-18(佐賀)と神村学園高等部(鹿児島)が対戦しました。
ピックアップマッチ
サガン鳥栖U-18 3-2(前半2-0、後半1-2) 神村学園高等部
「チーム全体で引いてしまい、押し込まれる展開が増えてしまった」と鳥栖のMF先田颯成選手(#7)が振り返った通り、序盤は初戦の緊張もあり、互いに硬さが見られる展開となりました。神村学園も思い通りにパスをつなげられない場面が続きましたが、推進力のあるDF吉永夢希選手(#15)の仕掛けを起点に相手エリアへと進入していきます。19分には中央でボールを受けたFW西丸道人選手(#13)が左に展開すると、吉永選手がドリブルからゴール前にパス。後方から飛び出したMF平木駿選手(#19)がゴール前に持ち込みましたが、シュートは鳥栖のGK小池朝陽選手(#1)に阻まれました。
自陣での時間が続いた鳥栖でしたが、前半半ばからはチームとして狙う前からの守備が機能。「前から行けるようになったので、自分のところに(ボールが)こぼれてくると思っていた」と振り返る先田選手の体を張った守りでセカンドボールを拾うと、そこからFW與座朝道選手(#14)と、FW増崎康清選手(#11)の両翼を使って、神村学園陣内での時間を増やしました。33分には増崎選手のカットインを合図にMF堺屋佳介選手(#10)、FW山﨑遥稀選手(#8)とテンポ良く中央をつなぐと、ゴール前を抜け出したMF鈴木大馳選手(#16)が先制点をマーク。43分には左サイドの高い位置でボールキープした増崎選手のパスから、堺屋選手が左足で豪快なミドルシュートをたたき込み、2点リードで前半を終えました。
鳥栖は後半開始直後の47分にもチャンスを演出。左CKをDF内丸寛太選手(#17)が頭で折り返すと、ゴール前で待ち構えたDF松川隼也選手(#4)がダイレクトで押し込みました。「2点差だったので、ひっくり返すぞと言って後半へと送り出したのですが、いきなり3点差になってゲームが難しくなった」。有村圭一郎監督の言葉通り、後半の反撃を狙っていた神村学園にとっては痛恨の失点でしたが、ここからは「連動して奪いに行けなくなった。相手に押し込まれる時間が増え、気持ち的にきつくなった」(鈴木選手)という鳥栖の隙を突いて、攻撃の時間を再び増やしました。
68分には左サイドを仕掛けた吉永選手の低いクロスボールが、相手のオウンゴールを誘発し、1点を返すと、79分にも吉永選手が左からクロスボールを入れました。相手DFに跳ね返されたボールを高い位置で回収し、今度は右サイドのMF高橋修斗選手(#8)がゴール前に展開。落下点に入った西丸選手が見事な胸トラップからボレーシュートを決めました。勢いに乗った神村学園は同点弾を狙いに攻勢を仕掛けましたが、90+2分に放ったMF名和田我空選手(#14)のヘディングシュートはGK小池選手の好セーブに阻まれ、タイムアップ。リードを守り切った鳥栖が開幕白星をつかみました。
監督・選手コメント
田中智宗 監督(サガン鳥栖U-18)
前半はある程度意図したゲームができたのですが、後半は運動量が落ちて、前に出られなくなったラインが下がりました。そうなると、相手は上手いのでやりたいサッカー、やりたいゲームをさせてしまいました。以前、3-0から3-4に逆転されて負けたことがあったのを考えると、勝ち切れたのは良かったです。頭にその時の悪夢がよぎったので、逃げ切れてホッとしました。勝ち点3を失うのではなく、勝った中で修正できるのは本当にありがたいことです。
MF #7 先田颯成 選手(サガン鳥栖U-18)
今日は守備がうまくいかなかったときに、ピッチの中で変えられなかったのと、相手を押し返せなかったのが課題でした。背後に大きく蹴ってセカンドボールを拾えれば良かったのですが、後ろと前で意図が合っていませんでした。次の試合に向けて、チームとしてみんなで話し合ってやっていけたらと思います。去年日本一となり、周りからの期待を感じますが、プレッシャーを感じることなく、自分たちは自分たちらしく上を目指していきたいです。
有村圭一郎 監督(神村学園高等部)
初めてのプレミアリーグなので、立ち上がりは選手たちの中に様子を見る気持ちが強かったように見えました。普段通りできればまた違った結果になったと思いますが、怖がってしまいました。でも、ハーフタイムに「これでは何も残らないよ」と話して、前から行かせた結果、後半はゲームの流れを引き寄せることができました。2点を取り返し、3点目が奪えそうな状況は何本かつくれていたので、今日のゲームは次に生きるはずです。
DF #15 吉永夢希 選手(神村学園高等部)
プレミアリーグは先輩たちが残してくれた舞台なので、責任感を持って頑張りたいです。今日はチャンスをつくれていたので、3点目が取りたかったのですが、昨年の王者で高校年代のトップクラスである鳥栖から2点取れたのは収穫です。課題は失点のところとボールを受けるところ。最初は緊張していたのか、ボールを受けたくないと臆病になっていました。試合を重ねるごとに慣れていけば、神村らしいサッカーができると思います。
その他の試合結果
横浜FCユース 1-1(前半0-0、後半1-1) ヴィッセル神戸U-18
ジュビロ磐田U-18 1-1(前半0-1、後半1-0) 米子北高校
サンフレッチェ広島F.Cユース 2-5(前半1-1、後半1-4) 名古屋グランパスU-18
東福岡高校 4-1(前半3-0、後半1-1) 履正社高校
大津高校 1-5(前半1-2、後半0-3) 静岡学園高校
今年、EASTからWESTに移った横浜FCユース(神奈川)は、ヴィッセル神戸U-18(兵庫)に先制点を許しましたが、試合終盤にMF笹歩睦選手(#19)のゴールで追い付き、引き分けに持ち込みました。米子北高校(鳥取)をホームに迎えたジュビロ磐田U-18(静岡)は追い掛ける展開を強いられましたが、82分にFW舩橋京汰選手(#10)がゴールネットを揺らし、勝ち点1を引き寄せました。名古屋グランパスU-18(愛知)はFW貴田遼河選手(#9)が2ゴールを奪うなど攻撃陣が活躍し、サンフレッチェ広島F.Cユース(広島)に5-1で快勝。履正社高校(大阪)との一戦に臨んだ東福岡高校(福岡)も、FW阿部来紀選手(#9)とMF榊原寛太選手(#10)が2点ずつ奪い、好発進を切りました。大津高校(熊本)と静岡学園高校(静岡)の高体連対決は、MF高田優選手(#10)の先制点を皮切りに5点を奪った静岡学園に軍配が上がりました。
大会期間:2023年4月1日(土)~2023年12月3日(日)
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