高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 プレーオフは12月11日(日)、広島県内で2回戦6試合を行い、2023年度からプレミアリーグに昇格する6チームが決まりました。

ピックアップマッチ1

昌平高校 2-0（前半1-0、後半1-0） 浜松開誠館高校

広島広域公園 第一球技場で行われた昌平高校（関東1／埼玉）と浜松開誠館高校（東海1／静岡）の一戦は、昌平のペースで試合が進みました。「開誠館は本当に素晴らしかった。球際の感覚とか、密集具合の強さはかなり鍛えられていた」。藤島崇之監督の言葉通り、立ち上がりは複数人が素早く寄せる浜松開誠館の守備に苦しみましたが、サイドでのドリブルやFW小田晄平選手（#9）のスペースを抜ける動きで、昌平が時間の経過と共にチャンスを増やしました。

28分に見せ場をつくったのは、MF長準喜選手（#8）です。「中盤で回すのも大事ですが、ドリブルで進入すれば流れが変わるし、ゴールに近付ける」とドリブルで左から中に進入。一度、MF篠田翼選手（#11）に預け、もらい直したボールを思い切り良く決めて、昌平が均衡を崩しました。

先制した昌平は、後半開始直後に左クロスの折り返しから浜松開誠館のMF菅原太一選手（#23）にヘディングシュートを打たれましたが、以降はDF津久井佳祐選手（#4）とDF石川穂高選手（#5）が冷静に対処し、浜松開誠館に決定機を与えません。奪ってからテンポよく前方にパスをつなぐと、56分には再び決定機が訪れました。MF土谷飛雅選手（#7）からのボールを受けたMF大谷湊斗選手（#18）が左からカットイン。足を伸ばした相手DFの股を狙って打ったシュートが決まって、勝負あり。2‐0で勝利した昌平がプレミアリーグ初参戦を決めました。

ピックアップマッチ2

セレッソ大阪U-18 1-2（前半1-1、後半0-1） 神村学園高等部

セレッソ大阪（WEST／大阪）と神村学園高等部（九州1／鹿児島）の第2試合は、10分に連係による中央の崩しから、MF木實快斗選手（#13）がゴールネットを揺らし、C大阪が先制しました。ビハインドを背負った神村学園ですが、プレミア昇格に懸ける思いは負けていません。「本当にこの試合だけは負けられない。みんなにも今日1日だけは選手権を忘れて、この試合だけに集中して臨もうと話をしました」。そう振り返るのはキャプテンのMF大迫塁選手（#14）です。時間の経過と共にC大阪のパス回しに慣れると、自分たちの時間が増え始めました。43分には中央からのパスをペナルティーエリア左で受けたMF吉永夢希選手（#16）が、「攻め込まれて嫌な時間帯だったので、ワンチャンスあれば決めなければいけないと思っていた」と思い切り良く振り切ったシュートがゴール右隅に決まり、1-1で前半を終えました。

迎えた後半は前線からの守備が機能し、C大阪を押し込みました。61分には前からのプレスで相手を追い込み、MF名和田我空選手（#10）が奪ってすぐにゴールを狙いましたが、これはC大阪のGK春名竜聖選手（#21）の好セーブに阻まれました。65分には、「どこかで1本奪えたらと思っていた」と振り返るFW福田師王選手（#13）が相手ゴール前で相手のビルドアップを止めると、そのまま勝ち越しゴールをマーク。終盤はパワープレーに出たC大阪の攻撃をきっちり跳ね返し、神村学園が初のプレミアリーグ昇格を決めました。

2回戦の結果、市立船橋高校（EAST／千葉）のプレミアリーグ残留、旭川実業高校（北海道1）と尚志高校（東北1／福島）、米子北高校（中国1／鳥取）のプレミア復帰、昌平高校、神村学園のプレミア初昇格が決まりました。

監督・選手コメント

DF #4 津久井佳祐 選手（昌平高校）
序盤は相手がボールに対して激しく来るので、ボランチの選手がはまってしまうことが多かったです。選手個人がうまさを出して改善してくれたので、後半は良くなりました。早い段階に点が取れたのも大きく、チームが落ち着けました。個人としては分析で、17番（FW坂上輝選手）は身体が強いと分かっていたので、前半から思い切りよくぶつかっていきました。今日はほぼ何もやられていないので、俺と（石川）穂高の勝ちかなと思います。

青嶋文明 監督（浜松開誠館高校）
リーグ戦での課題が修正できなかったのが、1失点目につながりました。対戦相手も狙ってくると思うので、選手権前に課題がはっきりして良かったです。プレミアに上がるためには、ボールをしっかり運ぶことが必要だと感じました。後半に入り、試合の2つポイントがあり、0‐2にされた場面と、それ以降の場面では蹴ってボールロストする場面が非常に多かったです。もっと自分たちがチャンスをつくるにはどうしなければいけないか徹底しないといけません。

DF #4 川合陽 選手（セレッソ大阪U-18）
歴代の先輩たちが残してきてくれたプレミアの舞台を失ってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。後輩たちにプレミアの舞台を残せず、申し訳ない気持ちしかありません。夏に優勝できたのは良かったのですが、そこから全く勝てない期間が続いて苦しかったです。プレミア最終節で何とか勝って、この舞台に来られたのは良かったですが、最後に勝てなかったのは反省点です。後輩たちがまたプレミアに上げてくれると信じています。

MF #14 大迫塁 選手（神村学園高等部）
前半は相手への対応は難しかったけど、少しリスクを負ってでも二度追い、三度追いする場面を増やしたいと思っていました。得点場面は自分が何枚か追い掛けて、そこからチャンスがつくれたので良かったです。後半はプレスの掛け方を先生から言われたので、みんなで走りまくりました。もちろん相手の方がうまいかもしれませんが、気持ちの部分では負けていないです。1年間、きついフィジカルトレーニングを乗り越えてきたので、自信を持ってやれたのかなと思います。

大会期間：2022年12月9日(金)・12月11日(日)

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