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名古屋が15年ぶりの日本一に 高円宮杯 JFA 第37回全日本U-15サッカー選手権大会
2025年12月28日

高円宮杯 JFA 第37回全日本U-15サッカー選手権大会は12月27日(土)、味の素フィールド西が丘で決勝を行い、横浜F・マリノスジュニアユース(関東6/神奈川)と名古屋グランパスU-15(東海3/愛知)が対戦しました。
決勝
横浜F・マリノスジュニアユース 1-3(前半0-1、後半1-2) 名古屋グランパスU-15
名古屋は準決勝で3バックの一角を務めたDF谷本來侍選手が体調不良で決勝を欠場し、本来はウイングバックのMF野村卓史選手が最終ラインに入りましたが、選手に戸惑いの色は見られません。「選手たちは、はっきりプレーしたかったのだと思う」と児山優監督が話すとおり、DF竹内悠三選手らがフィードの担い手となり、序盤から優勢に試合を進めました。
最初の好機は16分、3列目からのスルーパスにMF田邊幹大選手が反応しますが、タイミングよく前方に出た横浜FMのGK井上勇翔選手に阻まれ、シュートに持ち込めません。それでも名古屋の流れは変わらず、19分にMF深谷朔共選手がゴール前にクロスを供給。こぼれ球を拾った田邊選手が後方に落とし、MF宮永尚空選手が打ったシュートはゴールポストを直撃するも、「絶対にゴールを決めるという気持ちで試合に入った」と振り返る田邊選手が素早く反応。ダイレクトでボールを押し込み、名古屋が先制に成功しました。
一方、先制を許し、反撃に出たい横浜FMは名古屋の3バックをうまく攻略できず、なかなかチャンスをつくることができません。23分、FW鈴木遼選手がDF瀬戸山玲音選手のフィードに抜け出しますが、シュートは枠を捉えることができず。後半開始直後の43分、今度はFW藤澤斗亜選手がフィニッシュに持ち込むも、得点にはつながりません。

試合は後半も名古屋のペースで進み、49分にセットプレーで試合を動かします。FW中根佳祐選手が送ったCKのボールに反応したのは竹内選手。「ハーフタイムのときに、佳祐にボールを入れてほしいエリアを伝えていた。(得点場面は)良いボールを送ってくれた」と話す竹内選手のヘディングシュートが決まり、リードを2点に広げました。

追い込まれた横浜FMも62分、鈴木選手がカットインからシュートを決めて再び1点差としますが、その7分後に名古屋がまたも突き放します。FW戸田湊愛選手のヘディングシュートはクロスバーに嫌われましたが、そのこぼれ球をFW福田隼太選手が押し込み、チームの3点目をマーク。このまま3-1で試合を終えた名古屋が15年ぶり2度目の日本一をつかみ取りました。

監督・選手コメント
梅津博徳 監督(横浜F・マリノスジュニアユース)
選手たちにとって、今回の敗戦は悔しいでしょうし、必然的に勉強や反省をするはずです。悔しく思うのは簡単ですが、行動に変えることができるかが重要です。他責にすると自分自身は何もしません。これまで、自分にベクトルを向けよう、口に出したことを行動に変えようと伝えてきました。その意図を数年後に理解する選手がいれば、すぐに分かる選手もいますので、そういう話をこの後、ロッカールームでしようと思います。
藤澤斗亜 選手(横浜F・マリノスジュニアユース)
なぜゴールを決めることができなかったのか、とても後悔しています。(マッチアップした名古屋の竹内)悠三をかわせないようでは今後、年代別の日本代表に入っていけないし、周囲の目に留まりません。強い相手だからこそ、自分のスピードを生かし、最終ラインの背後に抜け出さなければならないと痛感しました。今回負けた悔しさを胸に刻み、高校生になったら学年に関係なくAチームでの出場を狙い、全国大会で優勝できるように頑張ります。
小山優 監督(名古屋グランパスU-15)
この大会で、育成年代は結果が出るまでに時間を要すると実感しました。竹内選手と深谷選手が(普段は)U-18年代のチームで活動し、中心選手がいない中での戦いを強いられ、リーグ戦では勝てない時期が続きました。そうした中でもみんなが自分に矢印を向けて、成長してくれました。悔しい思いをしていた選手が結果を残すなど、我慢してきたことが結果につながりました。まだ優勝の実感はわきませんが、とてもうれしいです。
竹内悠三 選手(名古屋グランパスU-15)
この3年間、けがで誰かが欠けるなどイレギュラーなことがたくさんありました。今年はリーグ戦や夏の全国大会、高円宮杯の東海大会と試合を重ねるにつれて全員が成長して、たくましくなったと最終ラインから見ていて思いました。決勝もいつもどおりのプレーをすれば、絶対に勝てると信じていましたし、チームメートにも「試合や練習で培ってきたものを発揮すれば勝てる」と試合前に伝えました。
大会期間:2025年12月13日(土)~12月27日(土)
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