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神戸と横浜FMがACLE初勝利、川崎は初黒星で連勝ならず、ACL2の広島は2連勝

2024年10月04日

神戸と横浜FMがACLE初勝利、川崎は初黒星で連勝ならず、ACL2の広島は2連勝

AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2024/25東地区リーグステージが10月1日(火)と2日(水)に行われ、いずれもホームで戦った日本勢は横浜F・マリノスが蔚山HD(韓国)に4-0と快勝、ヴィッセル神戸も山東泰山(中国)に2-1で勝って、それぞれ今大会初白星を手にしましたが、川崎フロンターレは光州FC(韓国)に0-1で敗れて連勝はなりませんでした。3日(木)のAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)東地区グループステージでは、サンフレッチェ広島がアウェイで東方(ホンコン・チャイナ)に3-2で競り勝って2連勝としています。

横浜FMが4ゴールの快勝

前回準優勝の横浜FMは2日(水)、Kリーグ王者の蔚山にMF渡辺皓太選手、FW西村拓真選手、FWアンデルソン・ロペス選手、MF水沼宏太選手の得点で快勝し、今大会初勝利を手にしました。2アシストのFWヤン・マテウス選手はプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれました。

光州に大敗を喫した初戦から先発を大幅に入れ替えて主力を多く起用した横浜FMは、守備ラインを高く維持。中盤で守備ブロックを作ってボールを奪う速攻がはまりました。

試合開始4分、中盤でボールを受けたロペス選手の左サイドへの展開からFWエウベル選手が上げたクロスを、ゴール前に詰めた渡辺選手が決めて先制。前半終了直前には自陣から西村選手がカウンター攻撃を仕掛け、ロペス選手からマテウス選手とつなぎ、最後は西村選手が決めて2点リードで折り返しました。

後半、蔚山はFWチョ・ミンギュ選手を投入してFWヤゴ・カリエロ・リベイロ選手との2トップにして反撃を試み、ゴール前に押し込む場面も増えましたが、横浜FMは好セーブを見せたGK飯倉大樹選手を中心に守備陣が冷静に対抗。83分にはカウンター攻撃からロペス選手が加点し、後半アディショナルタイムには、途中出場の水沼選手が4点目をマーク。前回大会準決勝では2戦合計同点後にPKで退けた蔚山に、今回は完封での快勝を収めました。

次戦は10月22日(火)、アウェイで山東泰山と対戦します。

神戸、酒井選手の決勝ゴールで初白星

神戸は2日(水)、ホームで中国の山東泰山と対戦。後半早々にDF酒井高徳選手が豪快なミドルシュートを決めて2-1と勝ち越し、今大会初白星を手にしました。

神戸は立ち上がりから積極的にシュートを放っていたFW宮代大聖選手が前半14分、MF扇原貴宏選手のFKにヘディングで合わせて先制します。

山東泰山は韓国の全北現代モータースを2度のACL優勝に導いたチェ・ガンヒ監督の下、FWクリザン選手にボールを集めて攻撃を仕掛け、前半28分には左サイドでの強引な突破からCKを獲得。このCKをMFリャオ・リーション選手が折り返し、クリザン選手がヘディングで決めて追いつきました。

しかし、神戸は51分にFW大迫勇也選手からMF汰木康也選手、MF佐々木大樹選手が絡んでゴール前でチャンスを作り、最後は前線に顔を出した酒井選手が汰木選手のパスを受けて右足を振り、ゴールネットを揺らして均衡を破ります。

神戸はその後もFW武藤嘉紀選手やFWジェアン・パトリッキ選手らをベンチから送り込み、78分にはDF広瀬陸斗選手のシュートがクロスバーに弾かれるなど終始攻勢に試合を進めます。試合の終盤には、左サイドを攻め込んだパトリッキ選手が相手のタックルを受け、それをきっかけに両チームが小競り合いとなる場面もありましたが、神戸が勝利で1勝1分けとして勝ち点を4としました。

神戸は次節、10月23日(水)にアウェイで蔚山と対戦します。

川崎、序盤のミスが響いて初黒星

前節、アウェイでの開幕戦で宿敵とも言える蔚山に勝利した川崎でしたが、ホーム初戦となった1日(火)の光州戦では、序盤のミスが響いて0-1で敗れました。

リーグ戦やカップ戦準決勝などを控える川崎は初戦からメンバーを入れ替えて臨みましたが、序盤からミスが目立ち、選手間の距離も遠く、積極的に攻める光州に中盤でボールを奪われて押し込まれる場面が続きます。

前半19分、川崎DFが出したパスをFWシン・チャンム選手が高い位置でカット。即座に出したスルーパスに反応したDFキム・ジンホ選手がペナルティエリアで川崎DFに倒されて、PKになります。これをFWヤシル・アサニ選手が決めて21分に先制しました。

川崎は前半終盤から相手ゴールに迫る場面が増え、後半はDF佐々木旭選手、MF河原創選手やFWマルシーニョ選手らを次々とベンチから送り込んで反撃を試みます。56分にはFW小林悠選手が同点にしたかと思われましたが、ファウルがあったとしてVARの判定でノーゴールに。後半半ば過ぎには、途中出場のFWエリソン選手のシュートがクロスバーに弾かれ、MF家長昭博選手のクロスにゴール前に飛び込んだFW山田新選手が触れば1点という場面も作りましたが、相手GKの好守もあり、最後まで1点が遠い試合となりました。

敗れた川崎は試合後、選手たちが光州のサポーターに挨拶。この行為に光州のイ・ジョンヒョ監督は、「とても感動した。非常に素晴らしい文化で我々も取り入れたい」と賛辞を送りました。

初戦で横浜FMに快勝していた光州はこれで2連勝。川崎は1勝1敗です。川崎は次節、10月23日(水)にアウェイで上海申花(中国)と対戦します。

なお、ACLEこのほかの試合では、上海申花はアウェイでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に0-3で敗れて1勝1敗。浦項スティーラーズ(韓国)は上海海港(中国)に3-0で勝利。ブリーラム・ユナイテッド(タイ)はアウェイでセントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)に2-1で勝って1勝1分けの負けなしです。

この結果、12チームで唯一の2連勝とした光州が首位をキープ。ジョホール、ブリーラム、神戸が1勝1分けの勝ち点4で続き、得失点差で2~4位。次いで1勝1敗で山東泰山、横浜FM、上海申花、浦項、川崎が並び、得失点差で5位から9位につけています。10位は1分け1敗の上海海港で、セントラルコーストと蔚山は2連敗でそれぞれ11位、12位です。

広島、終了間際に勝ち越して2連勝

ACL2の広島は3日(木)、アウェイで東方(ホンコン・チャイナ)と対戦し、途中出場のDF荒木隼人選手の後半アディショナルタイムのゴールで3-2で勝ち、2連勝です。

広島は試合開始7分でセットプレーから東方に得点を許して、いきなりビハインドの展開になりますが、前半半ばから徐々にボールを支配して攻撃の時間が増えると、40分にMF松本大弥選手がミドルレンジから決めて追いつき、その1分後にはMF中島洋太朗選手がゴール前でDF志知孝明選手のクロスの折り返しに左足で合わせて2-1と逆転に成功します。

ところが後半開始早々、東方は広島の最終ライン裏へロングボールを送り、FWノア・バッフォエ・ドンコル選手が決めて、追いつきます。

広島はFWドウグラス・ヴィエイラ選手やMF松本泰志選手、MFマルコス・ジュニオール選手、荒木選手らを次々と投入。すると後半アディショナルタイム5分、右CKに荒木選手が頭で合わせて勝ち越しに成功。勝ち点3を積み上げました。

他会場ではシドニーFC(オーストラリア)がカヤFC・イロイロ(フィリピン)に4-1で勝利。2連勝で広島と勝ち点6で並び、得失点差でシドニーがグループE首位、広島が2位につけています。

広島は次戦、10月23日(水)にホームでシドニーと対戦します。

監督・選手コメント

ジョン・ハッチンソン 監督(横浜F・マリノス)
今日の試合は日々の努力が報われた結果になりました。ここ数試合は結果がついて来ない状況で、初戦では本当に恥ずかしい試合をしてしまい、今週月曜のミーティングで選手たちに、戦術や交代、結果については私が責任を取るので、選手はピッチ上でやるべき責任を果たそうという話をしていたのですが、選手たちは今日それを見せてくれました。素晴らしいゴールもあり、最終ラインから前線まで素晴らしいパフォーマンスがあり、リーグの価値を示すものになったと思います。

MF 渡辺皓太 選手(横浜F・マリノス)
ゴールも大事ですが、結果が全てで勝つしかなかったので、結果が出てよかったですし、内容的にも今後にプラスになるような場面もありました。これを次の試合やリーグ戦でも続けられるように、またしっかり修正して勝ちを重ねていきたい。本当に不甲斐ない試合が続いていましたが、今日の戦い方や戦う姿勢を基準にしてやっていけば、結果もついてくるかと思います。

FW ヤン・マテウス 選手(横浜F・マリノス)
素晴らしい試合でした。監督の言っていることをピッチでしっかり実行できて、プレスにいくところと行かないところなど、様々な場面で試合を読むことができると自分たちの質を出せると感じました。ここのところ結果が出ずにいて、今日の試合は立ち上がる意味で本当に必要な勝利でした。ここで立ち止まらずに、これを続けることが大事だと思っています。

DF 酒井高徳 選手(ヴィッセル神戸)
攻めているときに逆のポジションで高い位置を取ることは意識していました。いろいろな選択肢がある中で、シュートにもっていこうと迷いがなかったことがゴールにつながったと思います。失点は自分のマークのところだったので、何とか取り返したいという思いで、チームに貢献できてよかったです。一戦一戦、しっかり戦って勝ち点を重ねていくことがチームとして大事で、リーグ戦にも良い影響を与えると思っています。

鬼木達 監督(川崎フロンターレ)
ホームで勝たなくてはいけない試合を落として、悔しいという想いが一番強いです。少なくとも追いつかなければいけない展開でした。前半(失点した)あの時間までは非常に問題でした。狙いを持って入ったのですが、相手の守備をはがせず、ボールも回収できずという繰り返しで、奪ったボールを生かせずに選手間の距離も遠かったと思います。攻守両面に問題があったと思います。

MF 山本悠樹 選手(川崎フロンターレ)
相手がマンツーマンで来ることは分かっていましたが、かなり来ていましたし、相手も前半は元気なので、それに対して自分たちは相手を走らせるぐらいの感覚でやらないといけなかった。そこでミスがでて自分たちからバタバタしてしまいました。相手に(ボールを)回させているという感覚でやれれば全然違ったと思います。そのあたりの前半のメンタルの持ち方は課題で、自分ももう少しうまく前に伝えられたらよかったと思っています。

DF 荒木隼人 選手(サンフレッチェ広島)
(得点場面は)決めるしかないと思っていました。いいボールが上がってきて、やばいヘディングでやばいゴールを決められてよかったです。次に対戦するシドニーFCはいいチームだと思うので、いい準備をして全員で勝ち点3を獲りたいと思います。

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