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死力尽くした好ゲーム、延長で広島が制す 中身濃く、互角の戦い演じた京都 天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会
2022年10月06日
互いに死力を尽くした一進一退の好ゲームを、延長の末にサンフレッチェ広島が制しました。1-1の延長前半5分、エゼキエウ選手の巧みなパスに右サイドから抜け出したナッシム・ベン・カリファ選手が右足で鋭くゴールを射抜きました。激しい球際の攻防を続けながら、決して落ちることのない運動量。佐々木翔主将は「最後までハードに戦えたこと」を最大の勝因に挙げ、いま繰り広げているサッカーが「楽しい」と充実感を漂わせました。
先制したのは前半40分でした。満田誠選手の蹴ったボールがDFメンデス選手の腕に当たって得たPKをドウグラス・ヴィエイラ選手が冷静に決めました。この判定はVARが関与して松尾一主審が映像を確認して下しましたが、広島の選手たちは決して執拗に相手のハンドをアピールをしませんでした。例えPKを得られなくても、プレーを続ければゴールを奪える。そんな自信さえ感じさせました。決勝ゴールのカリファ選手が「僕が決めなくても、誰かが決めたでしょう」と話した言葉にも確信めいた響きがありました。
Jリーグ発足以降、天皇杯の決勝進出は実に6度目ですが、過去5度は全て準優勝に終わりました。前身の東洋工業時代の第49回大会以来53大会ぶりの頂点へ、佐々木主将は「何としても(タイトルを)勝ち取りたい」と気合十分です。
京都サンガF.C.は後半34分、イスマイラ選手の強烈なシュートで同点に追い付くなどホームの声援を背に互角の戦いを演じました。曺貴裁監督は「勝たせてあげたかった」と悔しがりましたが、残留争いの中にいるJ1へつながりそうな中身の濃い試合でした。
監督・選手コメント
ミヒャエル・スキッベ 監督(サンフレッチェ広島)
非常に長いカップ戦でした。戦った試合でしたし、京都も全てを出し切ったと思います。天皇杯の準決勝にふさわしい試合でした。勝ちに値する良い試合をしたとも思っています。多くのチャンス、多くのシュートがありました。ただ、相手にも常にカウンターのチャンスがありました。決勝点は交代選手たちが絡みましたが、フレッシュな選手がどうすればチームのためになるのかを理解して、それに全力を尽くしているからだと思います。
ナッシム・ベン・カリファ 選手(サンフレッチェ広島)
疲労していますが、勝った後の良い疲労です。今はすごくいい気持ちですが、ファイナリストになってもファイナルを勝たないと誰の心にも残らないと思うので、しっかりと結果を出したいと思っています。ゴールの場面はエゼキエウ選手にボールが入ったとき、何かをやってくれると思いました。彼からああいうボールが来るだろうと予想していましたし、ボールが出てきた後はシュートを対角に打とうと思ってしっかりと狙いました。
曺貴裁 監督(京都サンガF.C.)
短い準備期間の中でも相手の良さを出させず、自分たちのペースに持ち込むというところを、選手たちは全力でやってくれました。非常にアグレッシブで見ている人の心を打つ試合になりましたし、偶然ではなく必然の試合だっただけに、勝たせてあげたかったです。交代選手を投入して得点できたところまでは自分たちらしい試合ができましたが、広島さんの底力に一歩及びませんでした。
イスマイラ 選手(京都サンガF.C.)
同点ゴールは荒木選手へのリターンパスを相手に防がれたこぼれ球が良いところにきました。最後は自分が決めましたが、チームワークが成り立った非常にダイナミックで素晴らしいゴールでした。チームとしてベストは尽くしましたが、結果は期待したものではなく、敗れてしまいました。サポーターには本当に感謝しています。後押ししてくれた彼らに何かを持って帰ってもらいたかったですし、これからも共に戦っていきたいです。
【1回戦】5月21日(土)、22日(日)[予備日:5月23日(月)]
【2回戦】6月1日(水)、8日(水)
【3回戦】6月22日(水)[予備日:6月29日(水)]
【ラウンド16(4回戦)】7月13日(水)、20日(水)
【準々決勝】9月7日(水)[予備日:9月28日(水)]
【準決勝】10月5日(水)
【決勝】10月16日(日)
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