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大津と鳥栖による白熱の九州対決は引き分け 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021第17節
2021年11月29日
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2021WESTは、11月28日(日)に第17節を行い、大津町運動公園球技場では大津高校(熊本)とサガン鳥栖U-18(佐賀)が対戦しました。
ピックアップマッチ
大津高校 1-1(前半0-0、後半1-1) サガン鳥栖U-18
未消化試合が多いながらも3位につける大津ですが、FW小林俊瑛選手(#9)がU-17日本高校選抜に選ばれたため、この日は不在。けがや大学受験でメンバーから外れた選手も多く、守備の時間が長くなるのは想定済でした。平岡和徳総監督は「ボールを握る相手に対し、割り切って3バックでサイドのスペースを消そうと考えていた」と振り返ります。
実際に試合の主導権を握ったのは、鳥栖でした。DF山本楓大選手(#21)が「天然芝でボールが止まっていたので、相手DFの背後を狙っていた」と話す通り、自陣でのボール回しからロングボールでチャンスをうかがいましたが、DF寺岡潤一郎選手(#5)を中心とした守備陣が冷静な対応を披露。15分に相手陣内から打たれたMF坂井駿也選手(#5)のロングシュートもゴールポストに助けられ、0-0で試合を折り返しました。
後半も大津が守備の集中力を保ち、スコアレスのまま試合が進みましたが、62分に鳥栖に決定機が訪れました。FW大里皇馬選手(#16)のポストプレーを受けた坂井選手が大津DFの背後に浮き球を展開。ゴール前に走り込んだDF戸田峻平選手(#2)とは合いませんでしたが、こぼれ球を拾ったMF楢原慶輝選手(#8)が無人となったゴールを逃さず、ループシュートを決めました。
後がなくなった大津も、このままでは終わりません。後半開始と共にシステム変更によって、自由を得たMF森田大智選手(#10)が前を向いてボールを奪う回数が増加し、チャンスを演出。加えて、DF岩本昌大郎選手(#12)が「ボールを受けることを怖がらず自信を持って戦った結果、周りがうまく見えるようになった」と話す通り、チーム全体としても積極的な仕掛けが増えました。
29分には、左サイドからの仕掛けによって高い位置でスローインを獲得。DF日髙華杜選手(#3)がゴール前に放り込んだボールは、鳥栖のDFに弾かれましたが、DF川副泰樹選手(#4)がこぼれ球に素早く反応。「失点シーンも自分のミスがあったので、ここで取らないといけないと思っていた。ロングスローやCKのこぼれ球は攻撃で自分が一番狙っている部分。練習から意識して枠に強いシュートを打っていた」と思い切り良く打ち返した一撃がゴールネットに突き刺さりました。試合はそのまま、タイムアップ。プライドがぶつかった九州対決は前期に続き、1-1の引き分けとなりました。
監督・選手コメント
平岡和徳 総監督(大津高校)
選手たちには、自分たちが感動できるゲームにしなさいと伝えました。それができれば見ている人たちは、その何倍も感動できるはず、と考えたためです。テスト勉強による睡眠不足で選手のコンディションは万全ではなかったから、珍しく足をつる選手もいました。でも、最後は気持ちで戦う“ザ・高校サッカー”というプレーを見せて選手が頑張ってくれました。今日の試合を見てくれた人がまた大津ファンになってくれたら、うれしいです。
DF #4 川副泰樹 選手(大津高校)
今日の対戦相手は古巣というのもありますし、優勝を目指すためにも負けられない試合だったので、できれば勝ちたかったです。チームとしてまとまって守備からしっかり入ろうと意識し、リーグ最少失点を記録できていますが、2失点したガンバ大阪戦に続き、今日も1失点。無失点というところにはもっとこだわっていきたい。勝点でも勝率でもまだ優勝を目指せる位置にいるので、優勝できるように頑張ります。
田中智宗 監督(サガン鳥栖U-18)
勝った負けたで言うと僕らが決めていればという場面はありましたが、それ以上に大津さんの気持ちの入ったプレーの一つ一つを僕らも見習わなければいけません。これだけしっかり徹底して頑張れるというところは僕らも負けてはダメな部分で、その中で質の違いを見せていかないといけない。こういう経験ができるのは、プレミアの舞台だから。この舞台でやれる意味というのは選手の成長を考えた時に大きいと思います。
DF #21 山本楓大 選手(サガン鳥栖U-18)
九州内では絶対に自分たちがナンバーワンでありたいと思っています。今日は特に気持ちを強く持って試合に挑みました。自分たちの方がチャンスも多かったけど、決められなかったから相手に流れを持っていかれて、追い付かれた。決め切る場面で決め切れたら、もっと試合を優位に運べたと思います。プレミアとプリンスリーグではプレースピードや球際が全く違います。特徴を持った選手も多く、プレミアでプレーしていると自分の成長を感じます。
その他の試合結果
ジュビロ磐田U-18 1-4(前半0-1、後半1-3) セレッソ大阪U-18
サンフレッチェ広島F.Cユース 2-0(前半1-0、後半1-0) 東福岡高校
京都サンガF.C. U-18 1-2(前半0-1、後半1-1) ヴィッセル神戸U-18
ガンバ大阪ユース 2-3(前半0-3、後半2-0) 名古屋グランパスU-18
ジュビロ磐田U-18(静岡)との一戦に挑んだセレッソ大阪U-18(大阪)は、FW皿良立輝選手(#34)の先制点を皮切りに4点を奪い、今季5勝目をマーク。サンフレッチェ広島F.Cユース(広島)は、MF笠木優寿選手(#22)とFW滝口晴斗選手(#17)が東福岡高校(福岡)のゴールネットを揺らし、快勝しました。残留を争う京都サンガF.C. U-18(京都)とヴィッセル神戸U-18(兵庫)の対戦は、前後半に1点ずつ奪った神戸が勝利。名古屋グランパスU-18(愛知)は、FW真鍋隼虎選手(#10)の連続ゴールを含め3点を奪って、ガンバ大阪ユース(大阪)を退けました。
大会期間:2021年4月3日(土)~2021年12月12日(日)
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