2020-2021シーズンのＦリーグが3月14日(日)に閉幕を迎えました。
新型コロナウイルス感染症の影響で延期となっていた5位の湘南ベルマーレと4位の立川・府中アスレティックFCの一戦がこの日に行われ、シーズン最終戦にふさわしい熱戦が繰り広げられました。この試合の結果により順位が変動する可能性を残しており、両者ともに気合十分で試合に臨むと、まずは湘南が試合を動かします。3分、ゴールマウスを守るGKフィウーザ選手が立川・府中の一瞬の隙を突き、ロングシュート。これがゴールネットを揺らし、湘南が1点をリードします。1点を追う立川・府中も4分、自陣から攻撃を組み立てると相手ゴール前に侵入した完山徹一選手がオウンゴールを誘発。その後は拮抗した展開が続きますが、高い位置でプレスを掛ける湘南はわずか20秒で2点を奪う連係の良さを見せ、3-1で第1ピリオドを折り返します。第2ピリオドでも目の離せない展開が続き、それぞれ1点を追加すると、2点を追う立川・府中は完山選手をGKに置きパワープレーを開始。残り6秒で内田隼太選手がゴールを挙げた立川・府中でしたが、追撃及ばず4-3で試合終了。この結果により立川・府中と湘南の勝点が39で並び、得失点差で上回った湘南が4位に浮上しました。
また、同日に今シーズンの各賞受賞者が発表され、Ｆ１リーグの最優秀選手賞には2年連続で名古屋オーシャンズのペピータ選手が、Ｆ２リーグの同賞には全日本フットサル選手権でも活躍を見せた中村友亮選手がそれぞれ選ばれました。得点王にはシーズン23得点で3選手が並び、バルドラール浦安の長坂拓海選手、名古屋のペピータ選手が初受賞。ペスカドーラ町田のクレパウジ ヴィニシウス選手が3度目の受賞を果たしました。今シーズンまでがんと闘病しながら現役選手として活動を続け、昨年12月に逝去した故・久光重貴選手には、フットサルの発展に寄与したとして特別功労賞が贈られています。

監督コメント

奥村敬人 監督（湘南ベルマーレ）
怪我人が2人いて14人の登録ができず12人の登録の中で、1年半くらい勝てていない立川・府中が相手だったので、非常に厳しい戦いになると思っていました。ただ、（昨年の12月に逝去した）久光選手が登録されている最後の試合、登録用紙に久光重貴という名前が入っている最後の試合で、選手たち一人一人が感じるものがあったと思います。その中で最後まで40分間、持てる力を発揮し続けてくれ、なかなか勝てなかった立川・府中に勝てたことはクラブとしてすごく大きなことだったと思います。試合内容も相手のストロングポイントをしっかり抑えて、ピヴォ当ての攻撃を遮断することもできました。ピンチもありましたが、その中で効率の良いカウンターなどでしっかりゴールを決めてくれ、もちろんもっと点を取るチャンスもありましたが、基本的には自分たちが有利な状況で試合を進めることができたと思います。今シーズンはコロナ禍もあり、JFA全日本フットサル選手権大会が終わってからのリーグ戦というのは未だかつて経験したことがなかったので、どうやってモチベーションを上げていくか、感情的にすごく難しい試合でした。ただ、そんな状況でも自分たちに消化試合はないと思っていますし、クラブのポリシーである「最後の0秒まで全力で戦う」ということを選手たちが全力で体現してくれたことをとても感謝しています。とはいえ、最後に久光(重貴)と会ったときに「必ず日本一になってください」という言葉を彼からもらって、その目標を達成できていないのが現状ですし、それは追い続けなければいけないことだと思います。そのために彼とまだまだ共に戦いたいと思いますし、彼は自分たちの心の中にいます。まだ志半ばの何も達成できていないクラブなので、全員で一丸となってもっともっとたくさんの方々に愛されるクラブを目指して、これからも最後の0秒まで全力で戦う集団でありたいと思っています。

山田マルコス勇慈 監督（立川・府中アスレティックFC）
試合を振り返ると、湘南ベルマーレがカウンターを狙ってきていたので、それが自分たちのエラーに繋がってしまい、流れを奪われてしまいました。第2ピリオドでは逆転できるように色々と考えましたが、結局また同じ流れで失点し流れを奪われてしまい、パワープレーで反撃を開始したのも少し遅かったのではないかと思います。残念ながらフットサルにはそういう日がありますが、選手たちはよく頑張ってくれたと思います。

Ｆリーグ2020-2021 ディビジョン1

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