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明治大学の全国2冠か桐蔭横浜大学の初優勝か。決勝戦は関東1位2位対決に! ~2019年度 第68回全日本大学サッカー選手権大会~
2019年12月20日
12月19日(木)に準決勝戦を迎えた『2019年度 全日本大学サッカー選手権大会』。ベスト4入りを果たした4チームが、決勝戦進出を懸けて熱戦を繰り広げました。
明治大学(関東地区第1代表) 7-3 関西学院大学(関西地区第2代表)
関東王者・明治大学と関西地区で唯一勝ち上がった関西学院大学の対戦は、両チーム合わせて10ゴールという、激しい点の奪い合いとなりました。固さの見える明治大学の隙を突き、先制点を挙げたのは関西学院大学。25分に山本悠樹選手からのロングパスを受けた安羅修雅選手が、左足を振り抜いてゴールネットを揺らします。しかし明治大学もすかさず反撃に転じ、31分に森下龍矢選手がドリブル突破をはかり、そのこぼれ球を佐藤凌我選手が押し込んで同点とします。さらに41分、中村健人選手のフリーキックに佐藤瑤大選手が頭で合わせて逆転に成功すると、前半終了間際の45+2分にも再び佐藤凌我選手がゴールを決め、3-1で前半を終えました。
2点のビハインドを負った関西学院大学は、ハーフタイムに高さのある木村勇大選手、スピードが武器の山見大登選手のふたりを投入します。この起用が的中し、後半開始早々の47分、山見大登選手のドリブル突破から木村勇大選手が合わせて1点差とします。53分にも中村匡克が1点を加えてスコアは3-3に。試合は降り出しに戻ります。追いつかれた明治大学はその直後の57分、センターバックふたりを一気に交代し、ディフェンスラインを3バックから4バックに変更して試合を落ち着かせます。すると「ようやく選手たちに火がついた」(明治大学・栗田大輔監督)という明治大学が、関東王者の強さを見せつけました。まずは61分、佐藤凌我選手がこの日3点目となるゴールを決めてハットトリックを達成。4-3と再び勝ち越すと、70分にも小野寺健也選手が、中村健人選手のフリーキックのこぼれ球に詰めて追加点。さらに77分、怪我で戦線を離れていた主将の佐藤亮選手が今大会初出場を遂げると、試合の流れは一気に明治大学に傾きます。80分にはその佐藤亮選手が、森下龍矢選手からのクロスに合わせてゴールを決めると、81分にも佐藤亮選手のクロスのこぼれ球を小柏剛選手が押し込んで7点目。一度は3-1から追いつかれた明治大学ですが、終わってみれば7-3と今シーズン最多得点で関西学院大学を下し、決勝戦へと駒を進めました。
桐蔭横浜大学(関東地区第2代表) 3-1 中央大学(関東地区第5代表)
ともに相手をよく知る関東勢同士の対戦は、立ち上がりから一進一退の攻防が繰り広げられました。しかし21分、桐蔭横浜大学がその均衡を破ります。橘田健人選手からのクロスを下村司選手が頭でそらすと、最後は主将の眞鍋旭輝選手が右足で押し込んで、桐蔭横浜大学が先制します。1点を追う中央大学は後半の55分に、準々決勝で2得点を挙げた小山駿選手を投入。まずは同点に追いつこうとしますが、決定機を決めきれません。その後も次々と選手交代で流れを変えようとする中央大学ですが、ゴールは遠く試合は終盤へ。このまま桐蔭横浜大学が逃げ切るかと思われましたが、終了間際の90分に試合が動きます。ゴール前の混戦を抜け出した小野智史選手が右サイドからクロスを入れると、これに小山駿選手が反応。オーバーヘッドキックで放たれたシュートがゴール左隅に決まり、中央大学が同点に追いつきました。
試合はそのまま延長戦に突入。勝利を確信していた桐蔭横浜大学は、すでに前線から中盤の主要選手をベンチに下げていました。しかし、途中出場の選手たちが桐蔭横浜大学のピンチを救います。94分、中村響選手が左サイドから上げたクロスを、中井朗人選手がヘディングシュートで叩き込み追加点。途中出場のふたりが得点に絡み、桐蔭横浜大学が再び勝ち越しに成功します。また100分には、中村響選手のクロスに、これも途中出場の國場龍之介選手が右足で合わせて3-1と中央大学を突き放します。延長後半戦に入ると中央大学も猛攻を仕掛けますが、桐蔭横浜大学は集中した守りでゴールを死守し、3-1のまま試合終了。桐蔭横浜大学が初出場にして初の決勝進出を果たしました。
決勝戦は4年連続の関東勢対決となり、奇しくも関東リーグ1位と2位の対戦となりました。リーグ戦での戦績は1勝1分と明治大学が勝ち越していますが、2-2で引き分けた直近の試合では、桐蔭横浜大学が常に先手を取るなど拮抗した試合を展開しています。リーグ戦王者の明治大学が、10年ぶり3回目の優勝で総理大臣杯に続く全国2冠を達成するのか。それともリーグ戦2位の桐蔭横浜大学が、2011年の専修大学以来となる初出場・初優勝となるのか。大学日本一を決める、今シーズンのラストゲームは12月22日(日)に浦和駒場スタジアムで行われます。
監督・選手コメント
栗田大輔 監督(明治大学)
今日は悪いところと良いところの両方が出た試合になりました。これまで積み重ねてきた勝負強さが出たことで勝てたと思います。3-3にされてからようやく火がついて4点をとれたのはよかったですが、失点の形が悪かった。結果的にはやられてしまいましたが、ハーフタイムに2トップを替えてきた相手に対して、ウチはシステムを4-4-2にし、最終ラインを4年生で固めることでチームに力を与えようと考えました。苦しいところでは最終学年が力を発揮してくれる。7点取れたのは4年生の力だと思います。ここまできたからにはすべてのタイトルを狙うつもりで、決勝戦に臨みたいと思います。
安武亨 監督(桐蔭横浜大学)
先制点が取れた前半は良かったのですが、後半は中央大学さんの気持ちと圧力に押し込まれる流れになってしまいました。ディフェンス陣も長い時間帯、我慢強く守ってくれたのですが、最後に中央大学さんの強い想いにゴールをねじこまれてしまいました。ただ、延長戦を含めて最後に勝てばいいというふうには考えていましたし、延長戦では途中出場の4年生たちが得点に関わってくれたこということが本当にうれしいです。決勝の対戦相手の明治大学さんは、本当に強いチームなのでチャレンジする気持ちで戦い、初出場初優勝を目指したいと思います。
佐藤凌我 選手(明治大学)
同学年の選手でも、狩土名禅選手なら高さ、小柏剛選手ならスピードといった武器があります。でも自分には彼らのように、FWとして決定的な武器がない。だからこそ、より多く走り回ってゴール前に顔を出すことを意識しました。今日は1点目も2点目も森下龍矢選手のドリブルのこぼれ球に詰めた取れた点。3点目は小柏選手のトラップからのパスを、思い切り振り抜いたのがよかったと思います。最後は決勝戦で勝って、最高の形で4年生たちを送り出したい。スタンドで応援してくれる4年生の中には大学でサッカー競技を終える人もいます。僕たち3年生以下の選手は、そうした4年生の想いも背負って戦いたいと思います。
眞鍋旭輝 選手(桐蔭横浜大学)
早い時間帯に得点をとれていい流れがつくれたと思うのですが、最後に失点してしまいました。それでもチーム全体の気持ちは落ちなかったし、延長戦で2点を取ることができてよかったと思います。チームの一体感はできていると思いますが、決勝戦に向けてもう一度気を引き締め直して優勝を目指したいと思います。
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2019年度 第68回全日本大学サッカー選手権大会
大会期間:2019/12/11(水)~2019/12/22(日)
会場:浦和駒場スタジアム、NACK5スタジアム大宮、味の素フィールド西が丘、AGFフィールド
柏の葉公園総合競技場、浦安市運動公園陸上競技場、川口市青木町公園総合運動場陸上競技場
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