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浦和が快勝で2位突破決定、川崎はアウェイで勝利も敗退に~AFCチャンピオンズリーグ2019~
2019年05月22日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019のグループステージ最終節が5月21日(火)に行われ、浦和レッズがホームで北京国安(中国)を3-0で下してグループG2位で突破を決めましたが、グループHの川崎フロンターレはアウェイでシドニーFC(オーストラリア)に4-0で勝利したものの勝点で及ばず3位となり、2年連続グループステージでの敗退となりました。
浦和、交代出場の長澤選手が活躍
北京と2位突破の枠を争う浦和が、前半途中出場のMF長澤和輝選手が1得点1アシストの活躍で2年ぶりの突破を決めました。
勝つか0-0での引き分けが必要な浦和は、試合開始早々にMF柏木陽介選手が相手のチャージを受けて右足を負傷。これがもとで13分に交代を余儀なくさせられます。
得点を奪いたい北京はブラジル代表MFレナト・アウグスト選手、スペイン代表歴のあるMFホナタン・ビエラ選手を中心に攻撃を組み立てて、20分過ぎにはコンゴ代表FWセドリック・バカンブ選手のシュートで立て続けに浦和ゴールを脅かしますが、GK西川周作選手が鋭く反応してゴールを割らせません。
嫌な流れを変えて勝利を引き寄せたのは、柏木選手に代わって入ったMF長澤選手でした。攻守にハードワークした27歳は34分、MF武藤雄樹選手からのパスを受けると、相手DFをかわして右足を振り抜き、先制点を決めました。
これで攻撃のリズムが出た浦和は、41分には長澤選手が左サイドでアウグスト選手との競り合いに粘り勝ち、ドリブルで中へ切り込んで武藤選手へパス。これを受けた武藤選手が素早く右足を振ると、シュートは相手に当たってゴールネットを揺らしました。
2点リードの浦和は、後半さらに攻守に積極的な姿勢を見せ、開始早々に武藤選手がヘディングやミドルシュートで追加点を狙います。
しかし、反撃を試みる北京がボールを保持して攻め込み、68分、69分にはバカンブ選手に、78分には交代出場のMFバ・ドゥン選手にゴールを狙われます。
ダメ押しを決めたのはFW興梠慎三選手でした。中盤で武藤選手にボールを預けて前線へ走ると、武藤選手からパスを受けたMF山中亮輔選手が左サイドを攻め上がり、ボールは再び武藤選手を経由してゴール前に顔を出した興梠選手へ。これを冷静に左足で流し込み、3-0としました。
興梠選手はこれで自身が持つACL日本人最多得点記録を21に更新。大会試合出場記録でも最多の59としました。
アウェイではシュートも打てずに0-0で凌いだ浦和でしたが、この日は最後まで攻守に積極的な姿勢を崩さずに快勝。優勝した2017年大会以来の16強進出を手にしました。
ノックアウトステージ1回戦のラウンド16では浦和はグループH首位突破の蔚山現代(韓国)と6月19日(水)にホームで、同26日(水)にアウェイで対戦します。
川崎、4得点も及ばず
勝って他会場の結果待ちという川崎は、MF脇坂泰斗選手の2ゴールなどで敗退が決まっていたシドニーに勝利を収めます。
開始3分で脇坂選手がミドルシュートで先制すると、23歳MFはその後20分にも中盤からペナルティエリアに切り込んで右足で2点目をマーク。28分にはMF田中碧選手が決めて、前半を3-0で折り返します。
後半も川崎は主導権を維持し、59分にはFWレアンドロ・ダミアン選手が相手ボールを奪ってペナルティエリアに持ち込んでチーム4点目を決めます。これでダミアン選手は公式戦4戦連続得点です。
しかし、勝点1差で上回っていた上海上港(中国)がホームで蔚山に5-0と圧勝。勝点が及ばなかったJリーグ王者は2連連続での敗退となりました。
なお、20日(月)に試合のあったグループCではMF中島翔哉選手のアルドゥハイル(カタール)がアルヒラル(サウジアラビア)とホームで対戦。すでに突破が決まっていたチーム同士の対戦は2-2の引き分けで終了しました。
DF塩谷司選手の所属するアルアイン(UAE)はホームでエステグラル(イラン)に1-2で敗れて、未勝利のまま大会終了となりました。中島選手は62分までプレー。塩谷選手はフル出場でした。
ラウンド16ではアルドゥハイルはグループD1位のアルサッド(カタール)と8月6日(火)にホームで、13日(火)にアウェイで対戦します。
監督・選手コメント
オズワルド・オリヴェイラ 監督(浦和レッズ)
予想通り難しい試合でしたが、選手たちが非常に頑張ってくれて、クオリティの高い北京に対して、ゲームメーカーのアウグスト選手とビエラ選手という相手のストロングポイントをしっかり消してくれました。試合序盤に相手の決定機をGKがセーブする、幸運を伴うようなプレーもありました。しかし試合を通じて効果的な守備ができましたし、得点場面では非常に正確なプレーができました。柏木選手の負傷退場で長澤選手が予想より早くピッチに立ちましたが、彼の存在が今日の試合では決定的でした。しっかり守備をして1点目を決め、2点目もアシストし、3点目にも絡んで、彼にとって素晴らしい試合になりました。
MF 長澤和輝 選手(浦和レッズ)
柏木選手の負傷退場で早く出ることになりましたが、ノックアウトステージに進むためにはここで勝利が必要だと選手全員が強い気持ちで臨めていたし、僕自身もここで決めてやるという強い気持ちで臨んでいました。それが結果につながり、うれしく思います。2点目のアシストの場面は、うまく相手を剥がしてドリブルで突破できたので、ゴールに向かって行こうと。最初はシュートを考えていましたが、武藤選手がフリーになったのが見えたのでパスに切り替えました。しっかり決めてくれたのでよかったです。
MF 青木拓也 選手(浦和レッズ)
直近のリーグ戦を休ませてもらえたのが大きかったと思います。今日は良い獲り方ができましたし、引いて守るだけの守備ではなかった。それが良かったと思います。最低限このぐらいの守備はしないとならないと思いますし、もっと良くなると思います。
FW 興梠慎三 選手(浦和レッズ)
誰が出ても素晴らしい選手が控えているので、最初に出る11人が最初から力を出し切ろうと話していました。いい守備からいい攻撃ができたと思います。自分自身はあまり思うようなプレーができませんでしたが、最後に点が獲れてよかったと思います。記録更新はチームメイトとサポーターのおかげです。もう一度ACLに優勝したい。アジアのタイトルを獲れるように、あの舞台にもう一度立ちたいと思います。
ロジャー・シュミット 監督(北京国安)
次に進みたかったのですが、負けて実現できずに残念です。浦和が攻守に非常に良く、前回の対戦よりも大胆で攻撃性がありましたし、作ったチャンスをものにしました。それによって試合の流れが変わったと思います。我々は前半に6番の負傷交代で多くの問題が出ました。また8番、10番、23番の選手がいろいろな事情で出場できませんでした。もっと対応力があると思ったのですが…。今大会は全体的には良かったのですが、細かいところが不足していました。ACLで学ぶことができので、これから改善して進歩したいと思います。浦和にはおめでとうと言いたいです。
大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
ラウンド16:2019年6月18日(火)~8月13日(火)
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