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皇后杯 JFA 第40回全日本女子サッカー選手権大会 ~マイナビ、ホーム開催の準々決勝へ駒を進める~
2018年12月03日
ピックアップマッチ1
セレッソ大阪堺レディース(なでしこ1部/大阪)0-2(前半0-1、後半0-1)マイナビベガルタ仙台レディース(なでしこ1部/宮城)
広島広域公園第一球技場で行なわれた第1試合は、なでしこ1部のセレッソ大阪堺レディースとマイナビベガルタ仙台レディースが対戦しました。今季はなでしこリーグとなでしこリーグカップで計4回対戦し、マイナビの1勝3分でした。
序盤から、細かくパスをつないでビルドアップするC大阪堺がボールを保持する時間が続きます。田中智子選手、松原志歩選手がドリブルで切り込んでシュートを放ちますが、マイナビはGKの齊藤彩佳選手、センターバックの市瀬菜々選手と坂井優紀選手を中心に中央を固めてゴールを割らせません。
一方のマイナビはFW浜田遥選手にロングボールを収めて、そこを起点に攻撃を展開していきます。すると25分、左サイドでボールを奪った小野瞳選手が、ボールを奈良美沙季選手に預けてゴール前へ猛然と走り出します。奈良選手からのアーリークロスに抜け出した浜田選手のワンタッチで落として、中央でもらい直した小野選手がDFを一人かわして左足を振り抜きます。伸びのあるミドルシュートはゴールネットに吸い込まれて、マイナビが先制点を挙げました。
1-0のまま膠着した時間が続く中、先に動いたのはC大阪堺でした。71分、宝田沙織選手を前線に上げて勝負をかけます。GKに高い位置を取らせて、優位を作ってボールを動かしますが、「前半、間延びしていた」(千葉泰伸監督)陣形をコンパクトに修正し、中央の強度を増したマイナビの守備を崩すことができません。
このまま終わると思われた90分、マイナビが直接FKから、三橋眞奈選手がヘディングで叩き込んで、試合を決定づけました。
2-0で勝利したマイナビは、準々決勝に進出。ホームのユアテックスタジアム仙台で、なでしこリーグ女王・日テレベレーザを迎え撃ちます。
ピックアップマッチ2
ニッパツ横浜FCシーガルズ(なでしこ2部/神奈川) 0-2 (前半0-1、後半0-1)浦和レッズレディース(なでしこ1部/埼玉)
第2試合は、なでしこリーグ2部2位で、1部2部入替戦を来週に控える、ニッパツ横浜FCシーガルズと1部4位の浦和レッズレディースの対戦となりました。
最初にチャンスをつかんだのはニッパツでした。橘麗衣選手が右サイドをドリブルで突破してCKを得ます。山本絵美選手が正確なCKをゴール前に蹴り込みますが、浦和の壁に跳ね返されます。
「ニッパツは前回早い時間に得点を決めているので、受け身にならず立ち上がりから圧倒していこうという意識を持っていた」(吉良知夏選手)という浦和は、受け身になることなくすぐさま反撃。菅澤優衣香選手、大熊良奈選手を中心にアグレッシブにゴールに向かいますが、菅澤選手の左サイドからの鋭いシュートがバーをたたくなど、わずかにこじ開けることができません。
蹴り合いの展開が続く中で迎えた35分、ロングボールに抜け出した菅澤選手が、前に出てきたGKを交わしてヘディングシュート。ボールは無人のゴールに吸い込まれ、待望の先制点が生まれます。「先制点で落ち着いた」(吉良選手)浦和は圧倒的にボールを支配しますが、ニッパツもその後は身体を張った守備で追加点を許しません。
2点目が欲しい浦和は、62分に遠藤優選手を投入して攻撃を活性化させます。すると65分、遠藤選手が倒されてPKを獲得。しかしこれをキッカ―の菅澤選手が失敗し、追加点とはなりませんでした。
PKの失敗を引きずることなく、最後まで攻撃の手を緩めない浦和は33分、左サイドで得たFKを吉良選手が直接サイドネットに突き刺し、追加点をもぎ取ります。このまま2-0で快勝した浦和が、AC長野パルセイロ・レディースが待つ準々決勝へと駒を進めました。
監督・選手コメント
林穂之香 選手(セレッソ大阪堺レディース)
自陣からつないでシュートまで持っていくことをテーマにやっていたので、ボールを保持することができたことは良かったのですが、最後のゴール前の崩しやフィニッシュまでのところがこれからの課題です。ブロックをつくって守ってくる相手に対して、攻撃のスイッチの入れどころを決めることができず、勝負所で相手に負けてしまいました。シーズンを通して、勝てない試合が続いた中で、チームとして今までにない団結力が加わりましたし、来年、再来年ではなく今年、1部のレベルにチャレンジできたことは大きかったと思います。
浜田遥 選手(マイナビベガルタ仙台レディース)
相手の背後がすごく空いていたので、チャンスがあったら裏を狙おうと思ってやっていました。得点シーンは、(奈良)美沙季さんがいいタイミングで裏に蹴って、(小野)瞳さんが良いところに潜ってくれて、みんなが連動して動いた結果が得点につながりました。1-0の苦しい時間が続いた中で、もっと自分がボールを失わないでキープできていたら、チームを楽にできたと思うので、そこは課題です。次戦のベレーザにはリーグ戦で1度も勝っていないですが、ホームのユアスタでできますし、ベレーザを倒さない限りはチームの目指す優勝はないと思うので、みんなで気持ちを出して戦いたいです。
神野卓哉 監督(ニッパツ横浜FCシーガルズ)
ボールを持たれるのは分かっていたので、まずは守備をしっかりとして、少ないチャンスを何とかものにしたかった。押し込まれた時に、下がるのではなく前に押し出そうと話をしていたが、なかなか押し出すことができずに後ろが重くなり、奪った後に攻撃につなげることができなかった。本当に完敗でした。特にレッズのツートップは強力でスピードもあるので、来週の入替戦に向けて、1部のチームのスピードを体感できたことはとても良い経験になりました。
菅澤優衣香 選手(浦和レッズレディース)
良い時間に先制点が取れて、そのまましっかりと無失点でできたところと、後半遅い時間でしたが、追加点を取って勝ち切れたことがよかったと思います。(今大会4得点目については)周りが良いパスをくれるので、冷静に決めるだけです。今年はシーズンを通して、前線でボールを収めることや得点に絡むという自分の持ち味が出せていて、この最後の大会もしっかり自分プレーができています。準々決勝に向けて、チーム全員で良い準備をしていきたいです。
開催期間:2018年11月3日(土・祝)~2019年1月1日(火・祝)
【1回戦】 2018年11月3日(土・祝)・4日(日)
【2回戦】 2018年11月24日(土)・25日(日)
【3回戦】 2018年12月1(土)・2日(日)
【準々決勝】 2018年12月22日(土)
【準決勝】 2018年12月29日(土)
【決 勝】 2019年1月1日(火・祝)
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