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1位通過がかかる浦和、必勝で突破を狙うFC東京 ~ACLグループステージ最終第6週~
2016年05月02日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は5月3日(火)、4日(水)にグループステージ最終の第6週を迎え、浦和レッズは1位突破をかけてホームで浦項スティーラーズ(韓国)と、勝てばラウンド16進出が決まるFC東京はベトナムでビン・ズオンと対戦します。
すでに敗退が決まっているサンフレッチェ広島とガンバ大阪は、広島がホームでFCソウル(韓国)、G大阪がアウェイでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)と対戦し、今季のACLを勝利で締めくくることを目指します。
浦和はホームで浦項と
前節、シドニーFCとのアウェイでの対戦をスコアレスドローで引き分けて8年ぶりのラウンド16進出を決めた浦和は、敗退の決まっている浦項に勝ち、現在グループH首位のシドニーFCが敗退決定の前回大会覇者・広州恒大(中国)に引き分け以下であれば1位での突破が決まります。
浦項はACL前身のアジアクラブ選手権での連覇を含め、ACLでも2009年大会に優勝し、アジアタイトルを3回獲得しています。しかし、今季はチームの主力を負傷で欠くなどしてACLでは5試合でわずか1得点と苦戦。公式戦は4月30日(土)に勝利するまで7戦連続で勝ち星に恵まれずにいましたが、この1勝で国内リーグでの順位を10位から6位へ上げています。
外国籍選手はFWヴェセリノヴィッチ選手のみですが、U-23韓国代表MFムン・チャンジン選手やMFチョン・ウォンジン選手を擁し、韓国代表経験もあるFWヤン・ドンヒョン選手は30日(土)のリーグ戦の決勝点を決めています。
浦和は前回3月2日(水)の敵地での浦項との対戦を0-1で落としましたが、この週末のJリーグ名古屋戦の4-1での快勝を含めて現在は公式戦10戦負けなしで、攻守に安定したプレーでJリーグでは首位。FW興梠慎三選手、FW武藤雄樹選手、FW李忠成選手ら攻撃陣も好調をキープしています。
李選手は名古屋戦後に「レッズらしい流動的な動きでプレーできて、チームの調子の良さと成熟を見せることができた」と話し、「ACLも次に勝てば必ず1位突破できると信じている」と、力強くコメントしています。
アウェイで突破を目指す東京
東京は現在グループEで勝点7の3位ながらも、首位の全北現代モータース(韓国)は勝点9、2位の江蘇蘇寧(中国)は勝点8と僅差で両チームに迫っています。アウェイで既に敗退が決まっているビン・ズオンに勝つか、引き分けでも江蘇が負ければ対戦成績で上回る東京のグループステージ突破が決まります。
ビン・ズオンには前回の対戦では3-1で勝っていますが、今回は高温多湿な敵地での試合。しかもホームでは江蘇に引き分け、全北現代にも勝利しており、ベトナムリーグ王者の強さを見せています。グエン・アイン・ドゥック選手がACLで4ゴール、国内リーグでも3ゴールと好調ですが、MFレ・タン・タイ選手が累積警告で出場停止です。また、週末のリーグ戦は0-0で引き分けたものの、それまでの公式戦10試合では毎回失点を重ねています。
東京は最近の公式戦5戦連続で勝ち星がありませんが、前節は累積警告で出場停止だったDF森重真人選手が復帰します。慣れない暑さが気になるところですが、通常よりも1日早く現地に入り、現地の環境への適応を図っています。暑さの中で集中力の維持で失点を避け、チャンスに決め切ることができるかがポイントになりそうです。
FW阿部拓馬選手は「自分たちでなんとかできる状況。一丸となって戦いたい」と話しています。
広島は強敵ソウルと
広島の最終戦の相手はすでにグループF首位突破が決まっているFCソウルです。
元韓国代表FWでJリーグでも活躍したチェ・ヨンス監督が率いるソウルは、2013年大会の準優勝、2014年大会のベスト4を含めて、出場したACL全大会でノックアウトステージに進出している強豪です。
今年は3月12日(土)の国内リーグ開幕戦を落としましたが、それ以外は公式戦12試合で負けなし。4月30日(土)のリーグ戦での引き分けで国内リーグでの連勝は6で止まったものの、依然として首位をキープしています。
攻撃力は秀逸でブラジル出身FWアドリアーノ選手がACLで9得点、国内リーグでも8試合で6得点と絶好調。他にもモンテネグロ出身FWデヤン・ダムヤノヴィッチ選手、FWパク・チュヨン選手ら得点力の高い選手が揃っており、ACL 5戦16得点は32チームで最多です。その一方で3失点と守備も悪くありません。元広島の日本人MF髙萩洋次郎選手も健在で、古巣対決にも注目が集まりそうです。
広島はFW浅野拓磨選手、DF佐々木翔選手らの負傷欠場で苦しい戦いが続き、4月29日(金)のJリーグではジュビロ磐田に負けて2連勝がストップ。なかなか波に乗れずにいますが、ACL最終戦で勝利を掴んでJリーグ王者としての意地を見せたいところです。
勝利で終わりたいG大阪
G大阪はアウェイでメルボルンと対戦します。グループGの4位ですでに敗退が決まっているG大阪に対して、メルボルンはノックアウトステージ進出をかけて、勝点で並んでいる水原三星ブルーウィングス(韓国)を上まわる結果を出す必要があります。
メルボルンは国内ではAリーグ・ファイナルシリーズに進出して4月15日(金)の1回戦で敗退し、その4日後の敵地でのACL上海上港戦(●1-3)以来約2週間ぶりの公式戦ですが、万全の調整で臨んでくると思われます。現在ホームでの6試合不敗記録は継続中です。
チームの得点源はFWベザート・ベリシャ選手。ACLでは1得点に留まっていますが、リーグ戦では26試合で18得点をマークし、リーグ得点ランク3位になりました。
G大阪は4月29日(金)のJリーグで川崎フロンターレ戦に0-1で敗れ、現在4勝5敗で9位と国内でも苦しい状況が続いています。長谷川健太監督は「オーストラリアへはフレッシュなメンバーで行く」と話しており、新たな戦力での活躍で勝利を目指しています。
なお、5月3日(火)に浦和対浦項とメルボルン・ビクトリー対G大阪、4日(水)に広島対FCソウルとビン・ズオン対東京の試合が行われます。
AFCチャンピオンズリーグ2016
2016年1月27日(水)〜2016年11月26日(土)
グループステージ 第6節 | |||||
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日程 | K.O. | 対戦カード | 会場 | ||
5/3(火) | 19:30 | 浦和レッズ | vs | 浦項スティーラーズ (韓国) |
埼玉スタジアム2002 |
5/3(火) | 20:00 | メルボルン・ビクトリー (オーストラリア) |
vs | ガンバ大阪 | メルボルン・レクタンギュラ―スタジアム |
5/4(水) | 17:00 | ビン・ズオン (ベトナム) |
vs | FC東京 | ビン・ズオンスタジアム |
5/4(水) | 19:30 | サンフレッチェ広島 | vs | FCソウル (韓国) |
広島広域公園陸上競技場 |