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世界に通じるJFAプレミアカップ 前回王者・広島の欧州体験記
2015年04月30日
5月3日(日・祝)にJFAプレミアカップ2015が開幕します。今回は昨年、本大会を制し、世界大会「マンチェスター・ユナイテッド・プレミアカップ・ワールドファイナルズ2014」に出場したサンフレッチェ広島F.Cジュニアユース(当時)の選手と監督のインタビューをお届します。
取材協力○サンフレッチェ広島F.C
選手インタビュー
岡野周太 選手(現サンフレッチェ広島F.Cユース)
川井歩 選手 (現サンフレッチェ広島F.Cユース)
――昨年のワールドファイナルズの感想を教えてください。
岡野 最高の環境で海外の強豪と対戦することができ、貴重な経験になりました。海外のチームは球際に強い上、プレッシャーがかかった状況でのボールコントロールやパス精度が高かったです。ただ、自分たちの体を張った守備には手応えを得ました。
川井 イングランドの食事や気候、言語の違いに慣れるのに苦労しましたが、慣れてくると、とても楽しかったです。海外の選手は「大人か!?」と驚くくらい体が大きく、スピードや技術の差も感じましたが、自分たちのチームとして戦う部分や運動量は世界に負けていなかったと思います。
――大会を通して、印象に残っていることは何ですか。
岡野 最終日のSCインテルナシオナルとの順位決定戦は、手も足も出ませんでした。技術とフィジカルの両面で差を感じ、悔しさを通り越してショックを受けたのを覚えています。
川井 サッカー以外の部分では、ほかの国の選手とゲームや卓球を通して仲良くなることができてうれしかったです。
――日本に帰ってきてから、練習や試合に臨む上で変化はありましたか。
岡野 悔しい経験もしましたが、世界大会を通じて自分たちの立ち位置を把握できた点は収穫です。自分たちはまだまだ力不足で、「世界に追いつくためには簡単に満足してはいけない」という気持ちが芽生えました。
川井 試合で結果を残した後も、「この内容で、マンチェスターで対戦した選手たちに勝つことはできるだろうか」と思うようになりました。大げさかもしれませんが、意識が世界基準になったのかなと思います。
インタビュー
沢田謙太郎 監督(現サンフレッチェ広島F.Cユース監督)
――昨年は監督として初タイトルとなるJFAプレミアカップを制し、ワールドファイナルズを経験しました。
沢田 「楽しかった」というのが率直な感想です。さまざまな国や地域と対戦することができる貴重な機会でした。一つ一つの試合が非常に興味深かったです。
――興味深いと感じた点を教えてください。
沢田 どのチームも、勝利への強いこだわりを持っていたことです。グループステージ初戦で対戦したメキシコのティグレスFCは大人のようにしたたかなチームでした。われわれから先制した後は自陣を固め、攻め手は2トップ目がけたカウンターのみ。大人がやることを、中学生年代から実践しているのかと驚かされました。
――大会2日目はマンチェスター・ユナイテッドと戦い、4-0で勝利しました。
沢田 広島らしい試合ができました。初日に2戦2敗と結果を残せなかったこともあって、2日目の試合前にミーティングを行いました。選手たちは自信を無くし、何をしてよいのか迷っていたので。「海外のチームが相手だからといって『このままではダメだ』と自信を失う必要はない。今まで練習してきたことを発揮しよう」と伝え、選手たちは落ち着きを取り戻しました。世界大会では初めて戦う相手も多いですし、そこで自分たちの持ち味を発揮するにはメンタルの強さが必要だと実感しました。
――帰国後、選手たちの練習態度などに変化はありましたか。
沢田 彼らがテレビで見ている世界のサッカーは、日本のサッカーと別物なのではなく、その延長線上にあると肌で感じたようです。練習中に、ワールドファイナルズで戦った相手を引き合いに出して「あのときはこうだったよな」と選手たちを刺激すると、彼らも目の色を変えて取り組むようになりました。
JFAプレミアカップ2015
2015年5月3日(日)~5月5日(火・祝)
J-GREEN堺 (大阪府堺市)
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