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藤枝順心が神村学園を下し、大会史上初の3連覇を飾る 第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2025年01月13日
第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は1月12日(日)、兵庫県のノエビアスタジアム神戸で決勝を行い、藤枝順心高校(静岡県2)が大会史上初となる3連覇を達成しました。
決勝
神村学園高等部 0-5(前半0-3、後半0-2) 藤枝順心高校
開始4分、藤枝順心高校(静岡県2)は高い位置でボールを奪うと、葛西唯衣選手のスルーパスを受けた藤原凛音選手がファーサイドへ流し込み先制。さらに8分後、藤原選手の左CKから最後は柘植沙羽選手が押し込んでリードを広げました。
神村学園高等部(鹿児島県)も1失点した直後にロングスローから、2点目を奪われた2分後にも右クロスから、ゴール前で混戦をつくりシュートを打ちますが、藤枝順心の体を張った守りに阻まれます。神村学園は徐々にボールを持つ時間を増やすものの、藤枝順心の組織的かつ要所で個人に力強く対処する守備の前に、効果的に攻められずにいました。すると40分、藤枝順心が隙を逃さず反撃。右サイドバックの松本琉那選手が中に入って縦パスを送ると、受けた鈴木由真選手はマーカーを揺さぶって素早く右足を振り抜き、豪快なシュートをゴールネットに突き刺します。
神村学園は後半から選手交代で攻撃の加速を狙い、投入された原口鈴音選手がビッグチャンスをつかみます。58分、最終ラインからの鋭い縦パスを受けた上田彩葉選手がスルーパス。そこからGKと1対1になった原口選手ですが、両脇から滑り込んできた藤枝順心2人の守備にシュートは阻まれました。
神村学園は選手が位置を入れ替え続け、システムも変化させていきますが、なかなかチャンスをつくれません。すると冷静に試合をコントロールしていた藤枝順心が64分、CKから追加点。見事な動きでフリーになった弦間結月選手のヘディングはクロスバーをたたきましたが、走り込んできた尾辻夏奈選手が押し込んで4-0。86分には、ここまで2点に絡んでいた弦間選手が、岡村望央選手の右クロスから今度は自身が頭で合わせファーへと流し込みました。決勝を5-0で制し、3大会連続8度目の優勝を飾った藤枝順心。6戦合計39得点無失点という記録で自らの偉業に華を添えました。
監督・選手コメント
中村翔 監督(藤枝順心高校)
完全優勝なのではないかと思います。応援の大音量で私の指示が届かなくても、普段から積み上げてきたものがある選手たちがコミュニケーションを取れていたのが大きかったと思います。相手の変化に対してこちらも配置を変え、ボールを握らせつつゲームを握った試合でした。この選手たちなら必ず3連覇を達成できると思っていました。これまでのどのチームよりも味方の力を引き出し補い合える力があり、それが決勝での結果につながりました。チーム内で競争しながら成長が見える1年間でしたし、本当によくやってくれました。
植本愛実 選手(藤枝順心高校)
1点目が早く入ったことで流れを大きく引き寄せられ、ファーストディフェンスのかけ方を綿密に話し合うなど、守備をしながら主導権を握ることができました。この1年間はいろいろな重圧を感じていました。県予選決勝で負けた時には、歴史を壊してしまったと感じましたが、その負けもチームを強くしてくれました。最後の大会でしたし、3連覇は味わったことがないので、この結果には最高という言葉しか出てきません。いろいろなことを経験できた3年間を、笑顔で終われてうれしいです。
寺師勇太 監督(神村学園高等部)
やれることにチャレンジしましたが、もっとできたかなとも思います。これまでの試合なら打ってこない距離でも足を振り抜いてくる相手に対し、守備の詰めの甘さが出ました。インターハイに出ていない経験不足によるもので、出せたのは実力の5割くらい。残る5割は次の舞台で出してほしいです。選手たちには、負けたまま終わるな、勝ちたいなら続けろ、と伝えました。結果として大人になった時に大成してくれたら教師冥利に尽きます。この大敗をひっくり返してくれることを期待して、1、2年生を鍛えたいと思います。
森田こころ 選手(神村学園高等部)
こういう舞台に慣れていないのが痛手でしたが、1年間通してやってきたことにトライできました。チームの一番の強みは攻撃なので(相手の守備を)しのぎ続けたかったのですが、相手が1枚も2枚も上手でしっかり決め切ったのはさすがでした。けがをした岡部光流に代わってキャプテンマークを巻き、光流がいない不安はありましたが、やらなければという責任感がありました。決勝では前半だけで交代して精神的にしんどかったのですが、仲間たちを信じてベンチから声を出しました。このチームで長く冬を過ごせて、率直に楽しかったです。最後の悔しさを晴らせるよう、次の舞台でも自分らしく前向きにやっていきます。
第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
大会期間:2024年12月29日(日)~2025年1月12日(日)
会場:兵庫県/三木総合防災公園、五色台運動公園、いぶきの森球技場、淡路佐野運動公園、ノエビアスタジアム神戸
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