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第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 藤枝順心が作陽を破り、3度目の栄冠をつかむ

2018年01月08日

第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 藤枝順心が作陽を破り、3度目の栄冠をつかむ

「第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会」は1月7日(日)、兵庫県の神戸ユニバー記念競技場で決勝を行われ、藤枝順心高校(東海2/静岡)が2大会ぶり3度目の優勝を果たしました。

岡山県作陽高校 0-2(前半0-2、後半0-0)藤枝順心高校

初の決勝を戦う岡山県作陽高校(中国1/岡山)は、藤枝順心に対して積極的にプレッシャーをかけていきました。ボールを受けたDFに対しても、最前線から全力で圧力をかけます。ボールを奪えば素早く攻撃に移り、最短距離で藤枝順心ゴールへ近づくことを狙いました。シュートを打つ意識も強く、前半のシュート本数で上回ったのは作陽でした。そのうちの1本が、24分にDF蓮輪真琴選手の長いFKに合わせたFW牛久保鈴子選手の惜しい一撃。しっかりと頭で捉えましたが、これはGKの正面を突きました。

対する藤枝順心は、ボールを幅広く動かして作陽を揺さぶろうと試みます。MF千葉玲海菜選手の正確なミドルレンジのパスなどからサイドへ展開し、縦の突破からのクロスや、ゴール前への斜めに送り込むボールで好機をつくり出そうとします。作陽に押される時間帯もありましたが40分、訪れたチャンスを逃しませんでした。仲間がかけたプレッシャーでこぼれたボールを拾ったFW今田紗良選手がドリブルで持ち上がると、相手の動きをよく見てゴール前に走り込んだFW青木なつみ選手にパス。青木選手の左足シュートは1対1となったGKの体をかすめたものの、ゴールに転がり込みました。

チャンスを確実に決めた藤枝順心は、良い時間帯に次のゴールも奪いました。前半終了目前の45分、ピッチ中央でボールを受けたDFの大村琴美選手は、少しボールを持って上がると、すかさずロングパス。ペナルティーアーク内で受けたMF並木千夏選手が1トラップからシュートを放つと、ゴール右に追加点が決まりました。

勢いを取り戻したい作陽は、後半に入ると54分、58分と立て続けに攻撃的なポジションの選手を投入します。さらに最終ラインの蓮輪選手、中盤の底のMF山﨑涼帆選手をそれぞれ1列上げて、前からのプレッシャーの強化と、起点づくりを狙いました。68分にはその山﨑選手のポストプレーから、ペナルティエリア手前へにじり寄る場面もありました。

時間が進むにつれ、作陽は必死に攻撃に移ろうとするものの、焦りからかボールをつなげない場面が増えました。藤枝順心もそのペースに引きずられるようにプレーが急ぎ気味になりかけますが、集中力は切れませんでした。アディショナルタイムには作陽が自陣から繰り出した素早い反撃を試みますが、藤枝順心の最終ラインがこれをカット。今大会を無失点で終えた藤枝順心が、栄冠をつかみ取りました。

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監督・選手コメント

多々良和之 監督(藤枝順心高校)
喜ぶよりも、ほっとしたという思いの方が強いですね。今年は優勝だけに目標を置いてきました。前半は相手に押されましたが、苦しい時間帯にしっかり耐えて、効果的に点を取れました。特に終了間際の2点目が大きかったですね。後半も自分たちのサッカーはできませんでしたが、うまく相手の攻撃をさせないような試合運びができたと思います。最後なので、今まで自分たちがやってきたことを出しきれば、自ずと結果はついてくると選手たちには話していました。前回はたまたま優勝できたという部分もあったので、今年はしっかりと狙って勝ち取りたいと思っていました。それが実現できて、選手たちのことを誇らしく思います。

千葉玲海菜 選手(藤枝順心高校)
たくさんの人に支えられて、優勝できてうれしいです。1年生の時に見た優勝の光景をもう一度見たいと思ってやってきましたが、前回大会は悔しい思いをしました。今回はタイトルを取ろうと一丸になってやってきました。このチームの売りである元気で明るいところを出して、気持ちでは負けないようにしっかり集中しようと決勝に挑みました。大会を通して無失点で、チームとしてたくさん点を取れたことは本当に良かったです。優勝したことで他のチームに追われる立場になりますが、後輩たちにはそれをプレッシャーに感じず、しっかり自分たちのサッカーをやってほしいと思います。

池田浩子 監督(岡山県作陽高校)
輝かしい舞台で選手たちに悔し涙を流させてしまい、本当に悔しいです。前半は高い位置でボールを奪えたり、サイドバックの攻撃参加でチャンスは多くありましたが、決め切ることができませんでした。逆に全員が攻撃的に動いた瞬間に、相手の強みが出てしまいました。やり続けてきたことは間違いなく力になっていると思いますが、ここで優勝できなかったということにも意味があると思うので、それをしっかり考えて、さらに成長していってほしいです。この舞台で戦えた経験は、選手たちの人生のとても大きな糧になると思うので、自信を持って次のステージでぜひ頑張ってもらいたいです。

蓮輪真琴 選手(岡山県作陽高校)
最後の大会で、優勝を目指して頑張ってきたので、正直に言って悔しいです。苦しい時間が続くと思いましたが、それでも笑顔を絶やさずに、全員で最後まで戦うことができました。この3年間、仲間に助けられたおかげで今の私がいると思うので、最後は仲間を笑顔で支えなければいけないな、という気持ちでやっていました。金色ではないけど、銀色のメダルを持って帰れるので良かったです。後輩たちにはこの悔しい思いを胸にこのピッチに戻ってきて、今度こそ日本一になってもらいたいと思います。

第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会

開催期間:2017年12月30日(土)~2018年1月7日(日)
会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、しあわせの村(兵庫県神戸市)、神戸総合運動公園(兵庫県神戸市)
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