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新潟Lと日テレが準決勝進出を決める 皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会
2020年12月20日
皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会は、12月19日(土)に準々決勝の2試合を開催しました。カンセキスタジアムとちぎ(栃木)では、多くのゴールが生まれてサッカーの醍醐味が凝縮された試合になりました。
ピックアップマッチ1
INAC神戸レオネッサ 2-3(前半2-1、後半0-2)アルビレックス新潟レディース
4大会ぶりの皇后杯優勝を目指すINAC神戸レオネッサ(なでしこ1部/兵庫)と、4大会ぶりの決勝進出を目指すアルビレックス新潟レディース(なでしこ1部/新潟)の試合は、互いに長所を発揮して得点を奪い合うスリリングな展開となりました。
キックオフ後は新潟Lの積極性が目立ち、園田瑞貴選手のドリブルや正確なクロスでI神戸を脅かしましたが、I神戸も22分に杉田妃和選手が放ったシュートがゴールポスト左をたたくなど攻勢に出ます。そして26分には、杉田選手のクロスから髙瀬愛実選手が右足で合わせてI神戸が先制しました。39分には、再び杉田選手のクロスから中島依美選手がゴールネットを揺らし、I神戸が優位に立ちます。
リードを許した新潟Lですが、両サイドバックを高く保って攻撃的に戦い進めると、前半終了間際に園田瑞貴選手のドリブルから滝川結女選手がゴール。2-1で後半に入ると、新潟Lはさらに攻撃の勢いを増し、51分にはキャプテン川村優理選手が上尾野辺めぐみ選手のアシストからヘディングシュートでゴールを決めます。新潟Lを長年支えてきたベテラン二人で、試合を2-2の振り出しに戻すと、その2分後には新潟Lに劇的な逆転弾が生まれました。左サイドから出た北川ひかる選手のフィードに、石淵萌実選手が追いつき左足で巧みなループシュート。これがゴール右上に見事に収まって、新潟Lが2-3と逆転しました。
無冠で終われないI神戸は終盤に猛攻を見せますが、新潟Lの粘り強い守備を再び崩せず、新潟Lが4大会ぶりに準決勝進出。I神戸はベスト8で今大会から姿を消すこととなりました。
ピックアップマッチ2
日テレ・東京ヴェルディベレーザ 5-0(前半1-0、後半4-0)ノジマステラ神奈川相模原
皇后杯4連覇を狙う日テレ・東京ヴェルディベレーザ(なでしこ1部/東京)と、3大会ぶりの準々決勝突破を目指すノジマステラ神奈川相模原(なでしこ1部/神奈川)の一戦は、今季のリーグ戦で高い得点力を発揮した日テレが終始試合をリードします。
ノジマのブロックに対してサイドや中央から攻める日テレは、16分に先制点。キャプテンの清水梨紗選手のクロスから宮澤ひなた選手がゴールを決めて1-0とします。その後も日テレはノジマのカウンターを時折受けますが、それをしのいで反対にカウンターを仕掛ける分厚い攻撃を見せ、34分には三浦成美選手の放ったシュートがクロスバーに当たるなど、何度もノジマゴールに近づきます。
対するノジマは、後半途中に中野真奈美選手を投入して前線に変化を加えますが、いずれもビッグチャンスにはつながらず、次にゴールネットを揺らしたのは日テレのエース小林里歌子選手でした。76分に清水選手のパスを受けた小林選手は、ノジマの福住青空選手のマークを受けながらも力強くゴールを決めると、その3分後に再び小林選手、82分に遠藤純選手、83分にも小林選手が得点を重ねていき、8分間で4得点が決まるゴールラッシュ。特に小林選手がハットトリックをマークする活躍を見せて、日テレが一挙に5-0としました。
ノジマは後半に反撃を試みましたが、その時間帯に失点が続いてしまい、準々決勝敗退が決定。日テレが2試合連続の無失点で準決勝に駒を進めました。
監督・選手コメント
ゲルト・エンゲルス 監督(INAC神戸レオネッサ)
厳しい戦いでしたが、先に2点を取ったのはよかったです。しかしゲームコントロールができず、2-1でハーフタイムを迎えました。そして、メンタル的に弱いまま後半に入り、短い間に逆転されました。クレバーなゲームコントロールができなかったです。リーグ戦は準優勝で、皇后杯はベスト8。100%の力は出せませんでしたが、本物の優勝候補になれるよう来季に臨みたいです。
MF #10 上尾野辺めぐみ 選手(アルビレックス新潟レディース)
前半2失点で、厳しい戦いだと思ったのですが、内容は悪くないという手応えがありました。自分たちがぶれずに戦えたことで、3-2(の逆転)に持ち込めました。(川村選手へのアシストは)多くの味方が前に走ってくれたので、いいボールを入れるだけだと思っていて、川村選手も見えていました。早い段階で最近は敗退していましたが、このまま勝ち上がって優勝にたどり着きたいです。
FW #11 小林里歌子 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
結果は5-0ですが前半の戦い方や自分のプレーには課題が出たと思います。自分が下がりすぎてゴールに向かう全体的な勢いが薄れていたので、他の判断がもう少し必要だったかなと思います。今シーズンはタイトルを取れていないので優勝を狙いますが、まだ準決勝なのでいい意味で先を見すぎずに、まずは目の前の試合に勝っていけるよう次も頑張りたいです。
MF #6 松原有沙 選手(ノジマステラ神奈川相模原)
自分たちのスイッチが入るまでに時間がかかり、守備の強度が弱く、あと一歩(体を)寄せることができませんでした。ボランチとDFラインで間延びしていたので、(ピッチの)真ん中にいる自分がコントロールできればよかったです。コロナ禍でも試合を続けられたのはいろいろな方々のおかげ。その中で結果を残せず難しい1年でしたが、勉強になったことを来季につなげたいです。
開催期間:2020年11月28日(土)~2020年12月29日(火)
【1回戦】11月28日(土)・29日(日)
【2回戦】12月5日(土)・6日(日)
【3回戦】12月12日(土)・12月13日(日)
【準々決勝】12月19日(土)・12月20日(日)
【準決勝】12月24日(木)
【決勝】12月29日(火)
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