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横浜FMが柏との接戦を制し、4大会ぶりの決勝進出 第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2017年12月24日
第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会の準決勝2試合が12月23日(土)に行われました。
横浜F・マリノス(J1) 2-1(前半0-1、後半1-0、延長前半0-0、延長後半1-0)柏レイソル(J1)
2大会連続で準決勝進出を果たした横浜F・マリノスと2大会ぶりに準決勝に駒を進めた柏レイソル。等々力陸上競技場で行われる関東勢同士の一戦でチケットは前日に完売、2万人を超えるファン・サポーターがスタジアムに駆けつけました。
試合は、両チームとも4-2-3-1のフォーメーションでスタート。序盤に主導権を握ったのは、柏でした。8分に中川寛斗選手、9分に伊東純也選手がシュートを放ちます。これでリズムをつくると、11分、センターサークル付近でボールを受けたハモン・ロペス選手が左足を振り抜きます。無回転で放たれたボールはGKの頭上を越えて柏が先制に成功しました。直後の12分には、ハモン・ロペス選手のクロスを伊東選手が頭で合わせますが、ここは横浜FMのGK飯倉大樹選手のファインセーブに阻まれました。
対する横浜FMは、全体をコンパクトに保つ柏の守備を崩すことができず、チャンスをつくれずに前半を終えました。さらに後半開始直後にはアクシデントが発生します。扇原貴宏選手が左足を負傷し、交代を余儀なくされます。ここでエリク・モンバエルツ監督はFWの伊藤翔選手を投入。トップ下の天野純選手を一列下げ、布陣を攻撃的な4-4-2へと変更。前線から積極的にプレスをかけ、ボールを奪うとサイドに展開してクロスから得点を狙います。この仕掛けが奏功したのは69分。左サイドのタッチラン際から下平匠選手がクロスを送ると、ペナルティーエリア内でマークを外した伊藤選手がフリーでヘディングシュート。これが決まって横浜FMが試合を振り出しに戻しました。
なおも攻勢をかける横浜FMは87分、カウンターアタックからチャンスをつかみます。マルティノス選手のパスを受けた山中亮輔選手がラストパスを送り、ウーゴ・ヴィエイラ選手が右足で合わせるもゴールならず。試合終了間際には、山中選手がFKを直接狙いますが、これも得点とはなりませんでした。結局両チームともに勝ち越し点を奪うことはできず、試合は延長戦に突入します。
延長戦に入って多くのチャンスをつくり出したのは柏でした。97分、101分と武富孝介選手がゴールに迫りますが、両場面とも横浜FMのGK飯倉選手が体を張って阻止します。その後も大津祐樹選手、クリスティアーノ選手がシュートを放つなど、柏が優位に試合を進めますが、横浜FMも持ち味の粘り強い守備で対抗します。
我慢強く耐える横浜FMは118分、カウンターアタックから勝ち越しゴールを挙げました。遠藤渓太選手が松原健選手とのワンツーパスで抜け出してラストパス。これに反応したウーゴ・ヴィエイラ選手が右足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らしました。試合終了間際には、柏のキム・ボギョン選手がバイシクルシュートで狙いますが、またしてもGK飯倉選手が立ちはだかり、このまま試合終了。2-1で横浜FMが逆転勝利を収め、4大会ぶりの決勝進出を果たしました。
準決勝2試合の結果、2018年1月1日(月・祝)に行われる決勝は、セレッソ大阪(J1)と横浜FMという顔合わせになりました。
監督・選手コメント
エリク・モンバエルツ 監督(横浜F・マリノス)
両チームともに、自分たちの力を出したゲームだったと思います。我々は良いスタートをしたのですが、相手の素晴らしいシュートで先制されてしまいました。後半、ある程度こちらでゲームをコントロールできていて、伊藤が入ったことで、攻撃面も活性化し、美しいゴールで同点に追いつきました。延長では、ベンチ交代によって、違いを出せると思っていました。交代で入った遠藤の素晴らしいアクションから、ゴールを決めることができました。最後は少し自分たちに運もあったと思いますが、非常に素晴らしいゲームができたと思います。決勝に向けて、この勢いを生かして良い準備をしていきたいと思います。
DF #22 中澤佑二 選手(横浜F・マリノス)
マリノスの今年やっていたことが、今日の試合に出ていたと思います。試合展開も先制されて少し苦しくなりましたが、良い意味で開き直ってプレーできたことで、失点を引きずることはありませんでした。耐え忍んでいれば、ウーゴ(・ヴィエイラ選手)が決めてくれるので、それを信じてやるしかないと思っていました。それが、今年のマリノスだと思います。決勝に向けても、今までやってきたことを引き続きやっていくだけだと思います。一番良いパフォーマンスを決勝で出したチームが勝つので、そういう試合ができるように来週しっかりと調整したいと思います。マリノスらしいサッカーが出せれば、優勝の可能性はあると思っています。
下平隆宏 監督(柏レイソル)
前半はマリノスの良い攻撃と守備で、なかなか自分たちの時間をつくれず、苦しい展開でした。その中で、ロペスの素晴らしいミドルシュートが決まり、先制できました。そこからは一進一退のゲーム続いたと思いますが、守備の緩みが出たところで同点にされ、延長でも決められてしまいました。チャンスはこちらのほうが多かったと思いますが、最後を決められず、敗れたということだと思います。今シーズンは主導権が握れている中で、今日のようなカウンターで敗れるというゲームが多くあったので、最後にまた出てしまったと思います。ただ、選手たちは、最後まで勝利を目指してプレーしてくれたので、この悔しさを糧に来季に向けて頑張りたいと思います。
MF #7 大谷秀和 選手(柏レイソル)
チームでやろうとしていることはイメージできていました。ただ、前線からのプレッシャーに対して、マリノスが飯倉選手を中心にうまくビルドアップしていて、ボールを取りきる場面をつくることができませんでした。流れの中では集中していて、ボールを持たれていても落ち着いてプレーしていましたが、簡単なパスミスがあったり、リズムに乗りきれないところはありました。最後まで攻めの姿勢を持っていたことは良かったです。ただ、耐えきれなかったことは、チームとしての力不足だと思います。来年は、勝負どころで勝てる試合ができるように、チームとして成長していかないといけないと思いました。
その他試合結果
ヴィッセル神戸(J1) 1-3(前半0-0、後半1-1、延前0-1、延後0-1) セレッソ大阪(J1)
【1回戦】4月22日(土)、23日(日)
【2回戦】6月21日(水)
【3回戦】7月12日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月20日(水)
【準々決勝】10月25日(水)
【準決勝】12月23日(土・祝)
【決勝】2018年1月1日(月・祝)
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