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第95回天皇杯1回戦 金沢が今治との打ち合いを制す
2015年08月31日
マッチレポート
ツエーゲン金沢(J2) 6-3(前半0-1、後半2-1、延前1-1、延後3-0) FC今治(愛媛県代表)
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会は8月30日(日)に1回戦を開催。今シーズン、明治安田生命J2リーグに昇格したツエーゲン金沢(J2)は、四国リーグに所属するFC今治(愛媛)と対戦しました。金沢はリーグ戦から大幅にメンバーを入れ替えて試合に臨み、対する今治は元日本代表の市川大祐選手と山田卓也選手がベンチスタートとなりました。
序盤、ペースを握ったのはホームの金沢です。2分、4分と立て続けにCKからゴールを狙いますが、これは今治のDFにクリアされます。一方の今治も、立ち上がりのピンチをしのぐと徐々に反撃を開始。左ウイングの桑島昂平選手と右ウイングの岡本剛史選手がワイドに張り出し、相手の最終ラインを引き伸ばすことで攻撃時のスペースを創出します。12分、今治は金沢DFの裏のスペースにロングパスを送ると、最後は下村和真選手のクロスに桑島昂平選手が合わせて先制。貴重な1点を手にした今治は緊張がほぐれ、その後も落ち着いて試合を進めていきました。劣勢に陥った金沢は、最終ラインに公式戦での経験が少ない選手が並んだこともあって、この後も流れを奪い返せず。数少ない速攻のチャンスも決め切ることができず、0-1のままハーフタイムを迎えます。
嫌な流れを変えたい金沢は、後半に星野有亮選手と田中パウロ淳一選手を投入。すると、この交代策が早々に実を結びました。48分、星野有亮選手のクロスに玉城峻吾選手が合わせて追い付くと、67分には田中選手のパスに反応した玉城選手がゴールネットを揺らし、金沢が逆転に成功します。後半の2失点で後がなくなった今治も終盤の粘り強さを発揮。山田選手を投入するなど積極的に選手交代のカードを切り、90+1分には、岡本剛史選手のパスを受けた中野圭選手に同点弾を記録。劇的な展開となった一戦は、延長戦に突入しました。
迎えた延長戦、再逆転を狙う今治は交代枠を使い切った後にケガ人が出たため、10人での戦いを強いられます。それでも選手一人一人が走り抜き、98分に長尾善公選手の得点で3-2と再びリードを奪います。今治の勝利が近づいたかに思われましたが、金沢は延長前半アディショナルタイムに大槻優平選手がCKのこぼれ球を頭で押し込んで同点に。108分には嶺岸佳介選手がPKを沈めて試合をひっくり返すと、この3分後にも茂木駿佑選手と田中選手が加点。延長戦の末、最後の最後で今治を振り切った金沢が2回戦へと駒を進めました。
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監督・選手コメント
森下仁之 監督(ツエーゲン金沢)
最終的には6点を奪いました。良いプレーもありましたが、やってはいけないような場所でやってはいけないミスを犯すなど、判断の質の低さが目立ちました。フリーでボールを動かす時間が長かった中、相手が嫌がるポジションに入っていく動きやラストパスの精度を欠いていた。これは選手の出来うんぬんではなくて、私自身がトレーニングで工夫して、もっと選手たちの質が上がるように促さないといけないということです。それを今日のゲームであらためて感じました。
嶺岸佳介 選手(ツエーゲン金沢)
(決勝点となる)PKの場面は自分からいきました。今日のメンバーだと、キッカーは茂木選手か僕か。大町(将梧)選手がファウルを獲得したので、彼が蹴りたがるかと思いましたが、その場から下がっていったので、自分が決めようと思いました。絶対に勝ち越さないと苦しい状況でしたが、決める自信があったので、茂木選手がペナルティースポットに来ましたけれど「俺に蹴らせろ」と。無事にPKを沈め、チームの勝利に貢献することができて良かったです。
木村孝洋 監督(FC今治)
延長戦でけが人が出ることは想定しておらず、数的不利の状況で戦わなければいけなくなりました。絶対に負けたくないという思いを持って戦い続ける中、PK戦にもつれ込ませることも頭の中にはありました。ただ、最終的には自分たちの力が少し足りなかった。私の見極めも含めて、細かい部分が足りなかったと反省や悔しさのようなものが入り混じっています。非常に複雑な気持ちでいます。
長尾善公 選手(FC今治)
ゴールを奪えたことはプラス材料ですが、結果的に6失点を喫して敗れたので、これが自分たちの実力と捉えています。本来ならば、どんな相手にも臆することなくプレーしないといけないけれど、天皇杯初戦ということもあって、特に前半は萎縮してしまいました。後半は相手のスピードや雰囲気に慣れていく実感があったので、それを前半からできていればという思いがあります。
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2015年8月29日(土)~2016年1月1日(金・祝)
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