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前々回王者レイソル、4‐0快勝で好発進 第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2014年07月13日
ピックアップマッチ
柏レイソル(J1)4-0(前半2-0、後半2-0)ファジアーノ岡山ネクスト(岡山県代表)
第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦1日目の7月12日、J1の柏レイソルが岡山県代表のファジアーノ岡山ネクストと日立柏サッカー場で対戦し、4-0で勝利しました。
台風8号が通り過ぎた影響で前日から猛暑日が続き、キックオフの16時を過ぎても気温は31.1度、湿度58%と、サッカーをプレーするには厳しい環境での試合となりました。
J1昇格へ向けた戦いを続けるJ2のファジアーノ岡山をトップチームに持つ岡山ネクストは、この日の試合が7月19日から再開されるJFL後期へ向けた重要な一戦で、まずは第92回大会を制覇した柏相手に、前線からボールを懸命に追っていきます。
FW小林秀征選手を中心に柏の最終ラインにプレッシャーをかけ、ボール奪取するとボランチのMF飯田涼選手、MF加藤健人選手がサポートに駆け寄り、攻撃につなげていきます。柏のDF陣もこの流れのなかで慌てる場面が見られました。
「しっかり耐えて、自分たちの流れのなかでチャンスを決める」(岡山ネクストキャプテン・DF西原誉志選手)という狙い通り、17分にはFW藤岡浩介選手のミドルシュートに柏GK菅野孝憲選手が好セーブで防ぐという場面を作り出しました。
しかし、20分過ぎから徐々に流れは2011年Jリーグ王者の柏に傾いていきます。
柏は、左サイドバック橋本和選手の果敢なサイドアタックから攻勢を続け、30分にはMF狩野健太選手が左コーナーキックからファーサイドに上げたボールをDF増嶋竜也選手がヘッドで中に折り返し、最後は橋本選手が決めて、柏が先制点を決めました。
この1点で楽になった柏はその後もチャンスを作り続け、前半終了間際にはFWレアンドロ選手がシュートを豪快に叩きこみ、2-0で前半を折り返します。
後半に入ると、岡山ネクストにとってさらに厳しい展開になりました。53分にMF新中剛史選手が柏の決定機にFW工藤壮人選手をファウルで止めて、退場処分となってしまいます。
これで柏の一方的な展開で相手を圧倒するようになり、79分にキャプテンのMF大谷秀和選手、そして終了間際のアディショナルタイム(90+3分)には、80分からFW工藤選手に代わって出場したFW大島康樹選手にゴールが生まれます。柏U‐18所属で2種登録の大島選手にとって、この日は初のトップチーム試合でした。
前がかりになっている柏に対して、岡山ネクストもカウンターからFW小林選手がチャンスを伺いましたが、一矢を報いることはできずに90分を終了。柏が3回戦進出を決めました。
柏の3回戦は8月20日、ジェフユナイテッド千葉対AC長野パルセイロ(13日開催)の勝者と行われます。
監督・選手コメント
ネルシーニョ 監督(柏レイソル)
キャンプの途中に田中順也が移籍してプランBでトレーニングを始めたので、それが実戦でどうなるか、期待がありました。ファジアーノ岡山ネクストは伏兵のように捨て身で来る立場で、(天皇杯は)立ち上がりから(相手と)同じか、それ以上の強さで立ち向かわないと簡単に飲まれてしまう大会ですが、うちの入り方は悪くなかったと思います。ただ、前半の内容は、点は取ったものの、もっと自分たちのゲームにする必要がありました。そういう点をハーフタイムに要求して、後半は敵陣でボールを動かして攻める時間帯が多かったと思います。前半に比べれば、プレーの強度、チームのペースは上がりました。横パスが少し多いと思いましたが、縦への意識をどこかで出していましたし、ボールを失った後もディフェンス陣を含めて、近い選手の反応と対応が良く、良い守備ができていました。まずは、勝てて良かったと思います。
茨田陽生 選手(柏レイソル)
攻撃では、1つ高い位置で出ているので起点になれればと考えて、前に前にという意識がありました。自分も前に出ていている分、FWとのワンツーはできると思うので、得点にはつながらなかったですけど、ああいうふうに仕掛けられればと思います。(狩野)健太くんとは互いが見合って、裏へというパスも狙っていましたし、FWをおとりに自分たちだけでも行けるという状況を作っていきたいと思います。
大島康樹 選手(柏レイソル)
(ゴールは)ちょっと触った感じでしたが、どんな形でも1点は1点なのでよかったです。レアンドロ選手が持った時に絶対にパスが来ると思ったので、あそこに走り込みました。終わった後は今まで味わったことない感覚でしたし、(試合中の)“大島”コールにもソワソワしていたというか(笑)、変な感覚でした。(柏U-18として2種登録、トップチームで初出場初得点を記録して)日立台で試合をするのは憧れですし、幸せなことです。その中でゴールできたことも幸せだなと思います。監督に名前を呼ばれたときは緊張しましたが、ピッチに入ってからは普通に自分らしいプレーも出せました。
牧内辰也 監督(ファジアーノ岡山ネクスト)
われわれにとっては、非常に良い経験の場だと思っています。レイソルの個々の選手や組織的なものを含めて、『まだまだ、やらなければいけないな』と再確認した試合でした。
西原誉志選手(ファジアーノ岡山ネクスト)
相手をリスペクトした上で、最初から相手を圧倒できるぐらいに積極的にプレーしていこうという狙いで、立ち上がりはプレスもかけることができていて、前から積極的にいくということはできていたと思います。そのなかで、相手に流れがある時間帯は耐えて、先制点を奪えればと思っていたのですが、一番気をつけなければならなかったセットプレーから失点してしまったことが残念です。今日はJ1のクラブでトーナメントの戦い方を知りつくしている柏を相手に、『やれる』と感じた部分もありましたが、逆に自分たちがボールを持たされて、勝負どころでは相手にしっかり決められてしまったのかなという印象もあります。個々としてもチームとしても差を感じる部分はあったので、しっかりと次につなげていきたいと思います。
小林秀征 選手(ファジアーノ岡山ネクスト)
前から積極的にプレッシャーをかけていこうと始めて、最初はいい形でボールを奪取することもできていました。ただ、そこからのつなぎのパスでミスがあったり、シュートにつなげることができずに終わった点が少し悔やまれます。結果として、チームは負けてしまったのですが、J1クラブと対戦することで自分のできることや、課題も見えてきました。1週間後から始まるJFLにも、この経験を生かしていきたいと思います。自分は速さが持ち味ですが、柏の工藤選手やレアンドロ選手のように、前線でボールをしっかりとキープできれば、チームにとって助けになるということも見ていてよくわかりました。自分にとっては苦手な部分ですが、そうしたプレーもこれから取り入れていけたらと思います。
その他の試合結果
サンフレッチェ広島 (J1) 5-2(前半1-2、後半4-0)福岡大学(福岡県代表)
ガンバ大阪(J1) 5-1(前半3-1、後半2-0 )ツエーゲン金沢(石川県代表)
徳島ヴォルティス (J1) 1-0 前半0-0、後半1-0)鹿児島ユナイテッド(鹿児島県代表)
FC東京(J1) 8-0 (前半4-0、後半4-0) ブラウブリッツ秋田(秋田県代表)
松本山雅FC (J2) 1-0 (前半0-0、後半1-0)カマタマーレ讃岐 (J2)
清水エスパルス (J1) 5-0 (前半0-0、後半5-0)びわこ成蹊スポーツ大学(滋賀県代表)
セレッソ大阪 (J1) 4-2 (前半1-1、後半1-1、延長前半1-0、延長後半1-0)ヴィアティン桑名(三重県代表)
ベガルタ仙台 (J1) 1-2 (前半1-0、後半0-2)奈良クラブ(奈良県代表)
ジュビロ磐田 (J2) 2-0 (前半0-0、後半2-0) 藤枝MYFC(静岡県代表)
鹿島アントラーズ (J1) 2-2 (前半2-2、後半0-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK1-2)ソニー仙台FC(宮城県代表)
横浜F・マリノス (J1) 3-0 (前半1-0 、後半2-0 ) ホンダロックSC(宮城県代表)
ヴァンフォーレ甲府 (J1) 1-0 (前半0-0、後半1-0) 明治大学(東京都代表)
ヴィッセル神戸 (J1) 1-2 (前半0-0、後半1-2) 関西学院大学(兵庫県代表)
V・ファーレン長崎 (J2) 3-1 (前半1-0、後半2-1) FC岐阜 (J2)
柏レイソル (J1) 4-0 (前半2-0、後半2-0) ファジアーノ岡山ネクスト(岡山県代表)
川崎フロンターレ (J1) 2-1 (前半0-0、後半1-1、延長前半0-0、延長後半1-0) Y.S.C.C.横浜(神奈川県代表)
大宮アルディージャ (J1) 3-1 (前半1-1、後半2-0 ) ヴァンラーレ八戸(青森県代表)
浦和レッズ (J1) 8-2 (前半3-1、後半5-1) 浦安SC(千葉県代表)
栃木SC (J2) 0-0 (前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK0-3) ザスパクサツ群馬 (J2)
名古屋グランパス (J1) 12-0 (前半6-0 、後半6-0) トヨタ蹴球団(愛知県代表)
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