ニュース
各チームが見せる地域の意地 第27回全国レディースサッカー大会
2016年03月21日
3月20日(日)、第27回全国レディースサッカー大会の大会2日目を開催。この日は1次ラウンド最終節と各順位別トーナメント1回戦までを行いました。
グループAは、連勝同士のおいでやす京都(関西/京都)と東京アルテミスSC(関東2/東京)が激突。最後までゴールを争いますがスコアレスのまま試合終了し、得失点差によって東京アルテミスが1位となりました。グループB、グループCはそれぞれ、トナカイレディースF.C.(九州1/福岡)、UILANI FC(関東1/埼玉)が3連勝。グループDは連勝のFC BB(関東4/埼玉)が1勝の愛媛県選抜(四国2/愛媛)との直接対決で引き分け1位通過。この試合は、終了間際に同点ゴールを決めた愛媛県選抜の意地も垣間見えた一戦となりました。
各グループ1位によるトーナメント1回戦はUILANI FCとFC BB、東京アルテミスとトナカイレディースという組み合わせ。“埼玉ダービー”はハイレベルな攻防の末にスコアレスのままPK戦の勝負になりますが、UILANI FC のGK齋田由貴選手がシュートを2本止める活躍を見せ、激闘に終止符。UILANI FCは初出場にして決勝戦進出を決めました。また、東京アルテミスは試合終盤に2ゴールを挙げて勝利し、2大会ぶりの決勝戦進出を果たしました。
2位トーナメント1回戦はモゼーラ鹿児島(九州2/鹿児島)と鳥取レディース(中国2/鳥取)が対決。1次ラウンド最終節で逆転勝利を収めた鳥取は、「地元に良いお土産をたくさん持ち帰り、下の年代の選手たちにも『全国は遠くない』ということを伝えたい」(原洋子選手)と意気込みましたが、あと一歩及ばず、1-0でモゼーラに軍配が上がりました。また、おいでやす京都はKochi ganador FC(四国1/高知)を3-0で退け、2位トーナメント決勝を決めました。
3位トーナメント1回戦は、長野フレンズ(北信越/長野)、FC べにばな(東北2/山形)がそれぞれ勝利。べにばなと対戦した横須賀シーガルズレディース(関東3/神奈川)はPK戦へともつれ込む拮抗した戦いを見せましたが、最後の最後に涙を飲みました。
4位トーナメント1回戦は、1次ラウンドで未勝利のチームがそろう中、清水FCレディース(東海/静岡)、室蘭アイスバーズ(北海道)が初勝利。清水FCは、1次ラウンド3試合のすべてで先制しながらも逆転負けを喫していましたが、開催県のチームとして意地を見せました。
例年にも増して熱戦が続く今大会は、いよいよ3月21日(月・振休)に最終日を迎えます。「この年齢になって仲間と何かを目指せる機会はそれほどないからこそ、3日間を通してみんなで良い時間を過ごせている」(林由紀選手/清水FC)。果たして、出場16チームの選手たちは最後、各順位別トーナメントの決勝と3位決定戦で、どのような戦いを繰り広げるのでしょうか。
選手コメント
足川めぐみ 選手(鳥取レディース)
1次ラウンド最終戦は3点を取れて、最後は全員で一丸となって守り切れて良かったです。鳥取県の女子サッカー人口は徐々に増えてはいますがまだまだ少なく、30歳以上の選手はさらに少ないので寄せ集めのチームです。それでも、中国大会に出場してから3年目でやっと全国出場を果たしました。正直、この舞台でここまで戦えるとは思っていませんでしたが、鳥取県のレベルが少しずつ上がっていることを感じています。この全国大会を楽しみながら、最後まで勝ちにいきたいと思います。
林由紀 選手(清水FCレディース)
1次ラウンドで3連敗してしまい、全国は甘くないなということと、準備不足を痛感しています。3試合すべてで先制しながらも、その後にバタバタと焦ってしまい逆転負けということで、経験値もそうですが、まとまりが足りませんでした。今は開催県枠がないので、「絶対に東海大会は負けられない」と意気込んだ中でここまできましたが、全国大会を決めたことで少し気持ちが緩んでしまったのかもしれません。あとは総力戦になるので、静岡県の代表として1試合でも多く勝てるように頑張ります。
武藤希代美 選手(室蘭アイスバーズ)
1次ラウンドは1勝もできませんでしたが、4位トーナメント1回戦でようやく勝てました。前回大会はここで負けていたため、昨年以上の成績を残せたことは良かったです。北海道は雪が多く、昨年11月から体育館でのフットサルだけだったので、昨日が久しぶりのグラウンドでした。やはり慣れるまでに時間は掛かりましたが、今日はピッチの広さや感覚にも慣れ、チームワークも戻ってきました。こうして同年代の仲間と一緒に戦える機会はありがたいのでこれからも続けていきたいと思っています。
齋田由貴 選手(UILANI FC)
ここまで順調に勝ち上がれましたが、厳しい戦いもありました。それにトーナメント1回戦でも苦戦したことで、より気が引き締まりました。みんなが相手チームにシュートを打たせないくらいの戦いをしてくれて、ゴールも決めてくれていましたし、自分もチームの役に立ちたいと思っていたので、PKを2本止められたことは良かったです。元なでしこリーグのメンバーを中心に昨年夏に結成したばかりのチームですが、とにかく負けたくない。決勝も勝つことだけを考えて良い準備をしたいと思います。
JFA-TV
第27回全国レディースサッカー大会
2016年3月19日(土)〜3月21日(月・振休)
時之栖スポーツセンター 裾野グラウンド(静岡県裾野市)
大会情報はこちら