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1回戦から熱戦続々 第98回全国高等学校サッカー選手権大会
2020年01月01日
第98回全国高等学校サッカー選手権大会の1回戦15試合が、12月31日(火)に各会場で行われました。
ピックアップマッチ1
仙台育英学園高校(宮城) 1-1(前半0-0、後半1-1、PK3-0)五條高校(奈良)
キックオフと同時に試合の主導権を握ったのは、仙台育英学園高校(仙台)でした。ボールを持ったら素早く佐藤遼選手と中山陸選手の2トップへとロングボールを展開し、先制点を狙いましたが、五條高校(奈良)の堅守を崩せません。38分には内山恵達選手のクロスボールから佐藤選手がボレーシュートを放ちましたが、五條の守護神・中尾優貴選手に阻まれました。
一進一退の展開が続く中、試合が動いたのは後半開始直後の45分。五條がCKを獲得すると、岸本大晟選手のクロスボールに菅田剛平選手が頭で合わせて均衡を崩しました。リードを奪われた仙台育英学園は、城福敬監督が「シンプルにゴールを狙う。ボールを取られてもいいから前に行ける」と評する明石海月選手や吉田健太選手が果敢にゴールへと迫り、反撃を開始。58分には、セットプレーのこぼれ球から明石選手がシュート。DFに当たり、こぼれたボールを佐藤選手が冷静に決めました。
以降は両者譲らずPK戦に突入。ここでは仙台育英学園のGK佐藤文太選手が活躍します。一人目と三人目のキックをセーブし、仙台育英学園が2回戦進出を決めました。
ピックアップマッチ2
北海高校(北海道) 0-1(前半0-0、後半0-1)高川学園(山口)
北海高校(北海道)と高川学園高校(山口)による第2試合は、互いに5バックでスタートする慎重な試合の入りとなりました。前半は、北海がカウンターから見せ場をつくります。14分には湊琢登選手から、後方の杉山壮太選手へと展開し、ゴール前に入れた浮き球から寒河江健人選手がシュートを放ちますが、高川学園のDFが体を張って防ぎました。北海は以降も攻勢を保ちましたが、1点が奪えません。
対する高川学園は、前半をシュート0本で終えましたが、「前半を無失点に抑えれば何かが起きると信じていた」(眞田颯太選手)と、後半早々に試合を動かします。49分、眞田選手のCKに内田裕也選手が合わせ、高川学園が先制に成功しました。
「CKで点を取ったことがなかった」と江本監督も驚く内田選手の先制点以降、高川学園は北海に押し込まれる時間が続きます。しかし、江本監督が「ラスト10分を粘り強く戦えた」と称える守備で跳ね返し、高川学園が1-0で勝利を手にしました。
監督・選手コメント
城福敬 監督(仙台育英学園高校)
県予選決勝でも見せたサッカーで相手を圧倒したかったのですが、初戦の緊張もあり、全員のプレーが少しずつ遅れていました。未完成の状態で試合をしていると感じましたが、踏ん張らないと仕方ないと思っていました。しっかりした守備から攻撃につなげるなど、安定感を求めないと。危ない橋を渡るような試合になったので、次に向けてしっかり準備したいと思います。
池田達哉 選手(五條高校)
相手に押されることが多い前半は守って、後半に勝負しようと考えていました。チャンスはあったのですが、点を取り切れなかったのは反省点です。自分の取り柄は1対1の強さと競り合いなので、そこだけは負けてはいけないと思っていました。全部勝てたので良かったのですが、攻撃はもっと高い位置でボールを持てば、違った結果になったように思います。負けた実感があまり沸かなかったのですが、落ち着いてからは「これで引退なのか」という寂しさが出てきました。後輩には、またこの舞台に帰ってきて欲しいです。
杉山壮太 選手(北海高校)
前半はカウンターからチャンスをつくっていたので、そこで決めていれば自分たちの流れになったと思います。自分たちの強みであるセットプレーで点が取れず、逆にセットプレーから得点を与えてしまった。そこが勝つチームと負けるチームの差なのかなと感じました。今日は僕の誕生日なので勝って良い記念にしたかったのですが、これも一つの良い思い出です。この試合を経験した2年生に全国での勝利を託したいです。
江本孝 監督(高川学園高校)
北海高校はパワフルで、思った以上にボールを動かされていました。前半は相手にプレスをかけづらい状況になっていたので、ハーフタイムに相手最終ラインとサイドに対して連動して奪いにいくように修正しました。後半はアグレッシブにボールを奪いにいけるようになったと思います。うまく点が取れて良かったです。僕が監督になってから、2回戦を突破できていないので、次も勝てるように、みんなで良い準備をしたいです。
第98回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2019/12/30(月)~2020/1/13(月・祝)
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