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横浜FM、アル・アインに逆転でACL決勝第1戦に勝利
2024年05月12日
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023/24の決勝第1戦が5月11日(土)に横浜国際競技場で行われ、初優勝を目指す横浜F・マリノスがアル・アインFC(UAE)にMF植中朝日選手とMF渡辺皓太選手の後半の2得点で2-1の逆転勝ちを収め、先勝しました。
横浜FMは現地時間25日(土)、日本時間26日(日)に行われるアウェイでの第2戦で引き分け以上であればアジア王座獲得となり、昨年の浦和レッズに続く日本クラブ連覇で来年のFIFAクラブワールドカップ出場が決まります。
初の決勝進出でアジアの頂点を目指す横浜FMが、ホームに駆け付けた53,704人のサポーターの声援を受けて、前半早い時間の失点を持ち味のアグレッシブな攻撃力で覆し、第1戦をモノにしました。
横浜FMは立ち上がりから速いペースのアグレッシブなプレーを展開。相手がマン・マーク気味に攻撃陣の封じ込めを試みる中、中盤でのボール奪取から素早い切り替えでFWヤン・マテウス選手や植中選手らが相手ゴールを脅かします。
しかし、先制したのは2002年の第1回大会以来の優勝を目指すアル・アインでした。
前半13分、左サイドでのスローインからサイドで縦に素早くつなぐと、FWスフィアン・ラヒミ選手がマークに付いたDFを抜いてペナルティエリアに入ると右足でシュート。GKポープ・ウィリアム選手が弾きますが、MFモハンメド・アッバス選手がリバウンドに反応して押し込みました。
昨年11月中旬に就任した元アルゼンチン代表FWのエルナン・クレスポ監督の下、アル・ナサフ(ウズベキスタン)、アル・ナスル(サウジアラビア)、大会3度制覇を誇るアル・ヒラル(サウジアラビア)を破って4度目の決勝へ駒を進めてきたアル・アインは、1-0のリードを奪うと守備を固めて得意のカウンターで追加点を狙います。
早々に追う展開になった横浜FMはボールを保持して多くのチャンスを作り、植中選手やFWアンデルソン・ロペス選手、ヤン・マテウス選手らが次々とシュートを放ちますが、相手GKや守備陣に遮られ、ゴールを割ることができません。
前半37分にはDFエドゥアルド選手が負傷。早い時間での交代を余儀なくされますが、急遽出場したDF渡邊泰基選手がDF畠中槙之輔選手らと最終ラインを固めて、相手のカウンター攻撃に対応します。
横浜FMは前半だけで14本のシュートを放ちながら得点できずに0-1で前半を折り返し、後半は選手交代で得点機を呼び込みます。
60分にMF渡辺皓太選手とFW宮市亮選手を送り込んで左からの仕掛けを増やし、右サイドではヤン・マテウス選手が運んで再三クロスボールを送ります。すると、その右サイドの仕掛けから待望の同点ゴールが生まれます。
72分、ロペス選手からパスを受けたヤン・マテウス選手が右サイドで相手DFをかわしてクロス。これを植中選手がヘディングで捉えて、横浜FMが1-1と追いつきました。
動きが落ちてきたアル・アインに対して、横浜FMは77分にはMF山根陸選手とMF榊原彗悟選手を投入し、渡辺皓太選手のポジションを中盤の底からインサイドハーフに1つ上げてよりゴールに近い位置に置きます。
そして86分、ついに均衡が破れます。右CKの流れから相手クリアボールを榊原選手が回収して右サイドに振ると、ヤン・マテウス選手がクロス。ファーサイドで宮市選手が合わせた右ボレーに、ゴール前に入った渡辺皓大選手が右足を合わせてゴールネットを揺らしました。一度はオフサイドとコールされましたが、VARでゴールの判定となり、横浜FMが2-1と勝ち越しに成功。スタジアムはサポーターの歓喜の大歓声に包まれました。
このまま勝利で試合を終えた横浜FMは1点リードでアウェイでの第2戦に臨み、クラブにとっては1992/93年アジア・カップウィナーズ・カップ優勝以来となるアジアタイトル獲得に挑みます。
第2戦はアル・アインのハッザ・ビン・ザイードスタジアムにて5月25日(土)20:00、日本時間26日(日)1:00キックオフの予定です。
監督・選手コメント
ハリー・キューウェル 監督(横浜F・マリノス)
今日の戦いを嬉しく思っています。規律を失わずに多くのエリアで相手を圧倒するプレーができていました。アル・アインのカウンターの強みは予測していました。なんでもないところから後手を踏むことになり、先制を許してしまいましたが、我々の選手たちは試合を通してハードワークを続けて、手を緩めることなく良くやったと思います。チャンスを多く作っていてゴールだけがなかなか入らずにいましたが、選手たちが規律を守り、やるべきことを続けたことで最後に報われたと思っています。本当はあと2点ぐらい取れていてもおかしくなかったと思っていますが、ゴールを決めるのはサッカーで最も難しい部分でもあります。我々にはまだ90分残っていて、何も成し遂げていません。次は相手のホームでとても難しいことも分かっています。自分たちにはチャレンジになりますが、楽しみにしています。まずはしっかり集中して改善すべき点を改善して、ハードワークを続けて備えたいと思います。
MF 植中朝日 選手(横浜F・マリノス)
最初は相手の得意なプレーで失点してしまいましたが、その後から慌てずに落ち着いて自分たちのサッカーをやり抜いたことが後半の逆転につながったと思います。得点場面は、後半特にサイドの選手がいいクロスを上げていたのに、自分を含めて中に入れずにチャンスを潰してしまうシーンがあったので、ゴール前に入っていこうと決めていました。ヤン選手がすごくいいボールをくれたので、あまりヘディングで決めることは多くないのですが、合わせるだけでした。2戦目は相手のホームで相手も前に出て来ると思いますが、それを跳ね返すぐらいのパワーで自分たちがしっかり勝って、タイトルを獲りたいと思います。
MF 喜田拓也 選手(横浜F・マリノス)
サポーターにこれだけ素晴らしい雰囲気を作ってもらって感謝しています。先に(点を)取ってゲームを進めたかったのはもちろんでしたし、先に取られて攻め急ぎたい気持ちもチームにはあったと思いますが、我慢強く焦れずにやるべきことをやっていれば必ず逆転できる自信はありました。逆転まで持っていけたのはチームの成長だと思います。ただ、まだ何も勝ち取っていません。(第2戦前に)リーグ戦をはさみますが、最高の準備をして臨みたいと思います。アウェイは雰囲気も独特だとは思いますが、いつものように、いい意味で特別視せずに臨みたい。これまでも非常にタフな戦いでしたが、それは確実に経験値としてつながっていると思うので、(今日の試合で)それが再確認できたのはチームとして大きなことだったと思います。
FW ヤン・マテウス 選手(横浜F・マリノス)
相手を苦しめようと思って中に切り込んでシュートという場面も何回かありましたし、そのまま縦に仕掛けてクロスを入れたところもありました。そうやって2点に絡むことができました。1対1の場面では僕の方が相手に勝っていたと思いますし、1試合を通して駆け引きでは僕に有利に働いた試合だったと思っています。こういう決勝という大きな試合は毎回あるものではありません。責任を持ちながらしっかり楽しむことが一番大事だと思いますし、今日の試合は引退しても思い出す試合だと思います。
エルナン・クレスポ 監督(アル・アインFC)
今日は(2戦合計の)前半戦の負けととらえています。相手も非常に良いチームで良くマネジメントされていたと思いますが、まだ何も決まっていません。我々のホームで戦うという次のチャンスがあるので、後半戦ではすべてを分析して立て直し、より良いプレーをして、今日とは違う姿を見せられるようにしたい。自分たちのホームで戦えるので、第2戦での挽回にはとても自信があります。心強い多くのファンもいます。今日は相手のホームで多くのサポーターがいて我々にとっては難しかったですが、2週間後、この状況は逆転すると思っています。
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