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早々にグループステージ突破を決めた神戸はラウンド16で上海上港と対戦
2020年12月06日
クラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグに挑んでいるヴィッセル神戸。所属したグループステージGを首位で通過し、12月7日(月)のラウンド16でグループHを2位通過した上海上港(中国)との対戦が決定。アンドレス・イニエスタ選手擁する神戸の戦いに注目が集まります。
今シーズン、神戸は上々の滑り出しを切りました。1月1日(水・祝)に新国立競技場を舞台とした天皇杯決勝で鹿島を破り、クラブ初となるタイトルを獲得。オフを経て始動した2020年シーズンは、公式戦初戦となったFUJI XEROX SUPER CUPで前年度J1王者の横浜FMと対戦して勝利を飾り、続くACLのグループステージでジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)、水原三星(韓国)に連勝するなど、新シーズンでの飛躍が大いに期待されていました。
ところが、新型コロナウイルス感染症による影響でシーズンは中断。リーグ戦再開後、うまく波に乗り切れない状態が続きました。さらに、トルステン・フィンク監督が退任してスポーツダイレクターを務めていた三浦淳寛氏が監督に就任。新体制では当初こそ4連勝と勢いをつかみましたが、直近のリーグ戦で5連敗を喫する中でACL再開を迎えました。
カタールでの集中開催では、渡航許可が下りなかったマレーシア王者のジョホール・ダルル・タクジムが出場を辞退。同チームとの対戦で獲得した勝点3が取り消されましたが、2月の水原三星戦で勝利している神戸は、初戦となった第3節・広州恒大(中国)戦に勝てばノックアウトステージ進出を決めることができます。
その必勝を期した第3節の広州恒大戦に三浦監督は、イニエスタ選手やトーマス・フェルマーレン選手ら主力を先発出場させました。4-2-3-1のシステムを採用し、右MFに本来は右サイドバックの西大伍選手を起用するなど大胆な用兵も実施。持ち味のポゼッションで優勢に立つ一方、外国籍選手を含めた“個の力”を押し出す相手に苦しむ時間帯も見られました。
リーグ戦の不振も不安材料としてあった初戦でしたが、それを一蹴するように躍動したのがイニエスタ選手です。前半終了間際、イニエスタ選手は古橋亨梧選手の得点をおぜん立てし、後半オウンゴールで追いつかれるもドウグラス選手のゴールで勝ち越した後、イニエスタ選手は自らも豪快なシュートを突き刺して3-1。この勝利により、神戸のグループステージ突破が決定しました。
コンディションを考慮しメンバーを入れ替えて戦う
続く第4節の相手も広州恒大。勝てば首位でのグループステージ突破が決まる試合でしたが、第3節から中2日だったこの試合で先発全員を変更した三浦監督。試合後に「コンディション調整というのは一番重要視しています。ラウンド16からの戦いに向けて良い準備がしたいと思っています」と、選手のコンディションを考慮した選手起用であることを述べました。
若い選手も多い中で神戸は立ち上がりから攻守ともに安定感のあるサッカーを見せましたが、17分にアンデルソン・タリスカ選手にPKを決められると、36分にはエウケソン選手にFKからゴールネットを揺らされます。ハーフタイムに山口蛍選手、60分にはドウグラス選手、古橋選手、そしてイニエスタ選手を投入し、先発組と好連携を見せるシーンも。0-2で敗れましたが、小田裕太郎選手が迫力あるドリブルで魅了するなど収穫も多い一戦となりました。
この試合から中5日で水原三星との第6節を戦う神戸ですが、その間に行われた広州恒大と水原三星の対戦がドローとなり、グループリーグの首位通過が決定します。この第6節は消化試合にはなりましたが、三浦監督はイニエスタ選手ら一部主力を先発で起用。神戸が4-3-3、水原三星は3-5-2のシステムで対峙しましたが、神戸は2点差以上の勝利が求められた水原三星に苦戦。49分に左CKからキム・ガニ選手に頭で決められると、68分にはイム・サンヒョプ選手にPKを沈められ、最終的に0-2で敗戦。水原三星は逆転でのラウンド16進出を決めました。
この第6節の水原三星戦から準決勝まで中2日の連戦が続くという厳しいマッチスケジュール。この試合では、先発したイニエスタ選手、フェルマーレン選手は前半だけでベンチに下がり、古橋選手やドウグラス選手、酒井高徳選手が後半から出場するなど、コンディションの調整に気を配っています。
アジアNo.1を目指して、いざラウンド16へ
カタールでのグループステージ3試合を振り返ると、見事だったのは初戦でノックアウトステージ進出を決めたこと。その結果、残り2試合を各選手のコンディションを整え、コンビネーション向上に時間を費やすことができました。チームとして確かな成果をつかんだグループステージでの戦いだったと言えるでしょう。
その後は2連敗を喫してしまいましたが、山口選手は「引きずることなくラウンド16で勝てるように頑張っていきたい」と意気込みを口にしています。三浦監督もまた、「ここからは負ければ敗退という試合になるので、一つ一つ勝っていく準備を我々はしてきた。ラウンド16に向けて良い準備をして、しっかりと勝てるように」と闘志を燃やしました。
神戸の最大目標は「アジアNo.1」です。7日、まずはベスト8進出をかけて上海上港と対戦します。
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