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JFAエリートプログラム女子U-14 タイ遠征の活動を終える

2022年08月29日

JFAエリートプログラム女子U-14 タイ遠征の活動を終える

8月19日(金)からスタートしたJFAエリートプログラム女子U-14タイ遠征。20名の選手たちは普段とは違う環境の中でトレーニングや試合、ミーティングに取り組み、全日程を終え26日(金)朝に帰国しました。

今回のタイ遠征で選手たちは、初めての海外遠征、オフ・ザ・ピッチでのプログラム、日本とは異なる海外での生活などを経験しながら、多くのことを学びました。FIFA U-20女子ワールドカップの準々決勝・フランス戦のテレビ観戦やU-18タイ女子代表との2回のトレーニングマッチのほか、各自で事前に調べてきたタイの文化、食事、歴史、観光、サッカーについてのグループ発表、バンコクでの寺院見学等、多くのプログラムを行って他国の文化に触れる機会を持ちました。

タイに指導者派遣されている、タイ女子代表/U-20タイ女子代表の岡本三代監督と轟奈都子GKコーチから、タイでの生活について、また日本でナショナルトレセンコーチ/ナショナルコーチングスタッフとして育成年代選手を指導していた頃の話をレクチャーしていただきました。世界で戦っていくためにまずこのアジアでの遠征経験が自分のためになり、力になっていくということを学び、今後の自分たちが目指すべき道を考えることが出来ました。選手たちはそれぞれのチームに戻りますが、この経験を日常活動に生かし、より大きな成長と次の活動での再会を約束して8日間の遠征を終えました。

トレーニングマッチ vs. U-18タイ女子代表

2022年8月24日(水) 16:30キックオフ(現地時間) 試合時間(30分×3)
@High performance Training Center

U-14日本女子選抜 3-0(3-0、0-0、0-0) U-18タイ女子代表

得点
1本目
7分 内田 桜央 (U-14日本女子選抜)
24分 内田 桜央 (U-14日本女子選抜)
26分 内田 桜央 (U-14日本女子選抜)

監督コメント

木村リエ JFAコーチ(JFAアカデミー今治)
今年度最初のエリートプログラム女子U-14の活動として3年ぶりにタイ遠征を実施することが出来ました。コロナ禍の中、多くの方々のご理解・ご協力をいただき、無事に最終日を迎えることができまして、選手にとって非常に実り多い活動となりました。
今回の活動は20名(FP18名、GK2名)の選手を招集しましたが、初めての海外遠征という選手が大多数でした。
今回の遠征は、これから世界で戦う年代になっていく選手にまずはアジアを知ってもらうことを目的として実施し、食事や言葉、生活習慣や宿舎、そしてグラウンド状況や気候など日本との違いを感じてもらい、その中で戦っていくためにどのように選択し行動すればよいか、選手自身に積極的に取り組んでもらいたいという思いがありました。特に食事面で順応することが難しく、日ごとにチャレンジする選手と、活動を通して改善できなかった選手がいたことは課題であったと感じています。
ピッチでは午前と午後の2部練習とU-18タイ女子代表との練習試合2試合を行いました。慣れない環境や気候、遠征前のコンディションが響いたのか、トレーニングや試合での意思表示やコミュニケーション不足が浮き彫りになりましたが、2試合目にはそれぞれが積極的に意思表示をし、具体的な指示からプレーの質が向上しました。ボールを失わずに相手ゴールへ向かう関わりから、シュートチャンスを多く作り出したことは選手たちの良い面が発揮されたと感じています。
夜のレクチャーでは、プレーの原理原則、またタイ女子代表スタッフの岡本三代監督、轟奈都子GKコーチから選手へのレクチャーを行っていただき、非常に貴重な話に選手は目を輝かせながら聞き入っていました。
初めての海外遠征で多くの経験を積んだ選手ですが、オフ・ザ・ピッチでの取り組みは課題が残るものになりました。食事への取り組みや公共の場での気付き、トレーニングの準備など、自主性が低かったように思います。
誰かではなくまず自身が行動できるように改善し、地域やチームの仲間とこの経験を共有してさらに成長し、次のキャンプで力を発揮できるようにしてほしいと思います。

タイ女子代表監督コメント

岡本三代 タイ女子代表/U-20タイ女子代表監督
2019年以来3年ぶりとなったエリートプログラムでタイを選んでいただき、本当に両国にとって実りのあるプログラムになったと思います。日本チームがタイに来て6日間の活動の中でタイの文化に触れ、カルチャーショックを受けて感性を揺さぶられる体験をしたことは日本の選手にとって今後アジアや世界で戦うために非常に有意義な経験になったと思います。
またタイ人選手にとっても、なでしこ選手たちの明るさ・ひたむきさ・芯の強さ・礼儀正しさを見て感じることでアジアから世界と戦うなでしこ選手の強さを学ぶことができたと思います。
今後もこの様な活動を継続し、お互いが研鑽しながらアセアン・アジアのレベルを上げて世界で戦えるようになってほしいと願います。

選手コメント

飯田雫瑠 選手(セレッソ大阪堺ガールズU-15)
日本で普通に生活していることが、タイでは違うこともあり、初めは戸惑いましたが、この環境に慣れてきて、とても濃い時間を過ごせたと思います。U-18タイ女子代表との試合では、体格差はありましたが、攻守ともに全員で連動することで、たくさんのチャンスを作ることができました。そして、パスを出した後の関わりや、プレーの判断を早くすることを意識することで、臆することなくプレーができ、私にとって良い刺激となる試合でした。これからもっともっと上を目指していけるよう、一つ一つのプレーに全力で打ち込みたいと思います。

青山千晴 選手(ノジマステラ神奈川相模原アヴェニーレ)
初めてエリートプログラムに参加し、それに加えて初めての海外遠征でした。どんな選手の集まりなのか、夕イはどんなところなのか、たくさんの疑問や不安を抱きながらタイに向かいました。そしてタイに着いてから練習を始めていくと、ミスの連続にたくさんの失敗、自分の自信がたくさん失われました。U-18タイ女子代表との試合では、いつも自分がプレーしているフォワード(FW)とは真逆のポジションのセンターバック(CB)をやりました。どうしたらよいのか全くというほど分かりませんでした。ぎこちないプレーで1日を終え、悔しさの嵐でしたが、翌日の練習でFWをやらせてもらい、自分の中で良いプレーができたと思って次のタイ代表との試合をとても楽しみにしていました。しかしメンバー発表の時、FWに自分の名前はありませんでした。なぜFWをやらせてもらえないのか木村監督と話をしました。木村監督は、私にあるもの、ないものをしっかりと伝えてくれました。正直FWができなくて嫌になりそうな気持ちもありましたけれど、自分にあるものをポシションに関係なく、プレーで発揮することはとても大事だと今回学びました。色々な事があって気持ちの変化がたくさんあったエリートプログラム。周りの人々への感謝を忘れずに、今回のことを末来の自分につなげていきたいです。

酒井美祐 選手(RESC GIRLS/アカデミー堺)
初めてのエリートプログラム参加で、初めての海外だったのでとても楽しみな反面、自分の強みがどこまで通用するのか不安でした。私は感謝の気持ちを持ち、苦手なことにもチャレンジしようと決めてこの遠征に参加しました。
トレーニングでは、「ゴールを奪う」「ボールを奪う」というテーマで行いました。いつもバックパスしてしまっている場面でも、今回は自分から仕掛けて積極的にゴールを狙いました。試合では自分の得意なコミュニケーションと、ドリブルで突破することを意識して取り組みました。しかし、ミスをしてしまった時にコミュニケーションや味方への声かけが出来なくなる時がありました。ミスをしても周りを見て声かけをすることが大切だと感じました。
この活動が終わり自チームに戻ったら、今回の課題やできた部分などをチームに持ち帰り、もっとレベルアップしていきます。1日1日を大切にして、感謝しながらこれからも頑張ります。

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