リーグ戦が選手を育てる ~JFAアカデミー福島男子WEST(静岡県)スタッフ通信Vol.46
2021年11月16日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島男子WEST(静岡県)のレポートを担当するのは安部一雄コーチです。
JFAアカデミー福島(WEST)男子コーチの安部です。昨年に引き続き15期生(中2)を担当し、今年で2年目となりました。今回はJFAアカデミー福島(WEST)セカンドチームとして参加した静岡県U-15トップリーグについて報告します。
12チームが参加し、2021年2月1日~10月31日の期間で計22試合(ホーム&アウェー)を戦ったリーグは、6位(9勝2分11敗)という結果でした。開幕当初は1学年上のカテゴリーということもあり体格、スピード、パワーで圧倒され、対応できず苦しい戦いが続きました。ただ原因はフィジカル的な要素だけでなく、攻守共にオフでの準備が緩慢で判断が遅くなるという点もありました。その結果、攻撃ではボールを失い、守備では背後を取られ失点する場面が数多く見られました。これらは選手にとって、昨年の同学年との対戦(高円宮杯JFA U-13サッカーリーグ2020東海)では気がつくことのできなかった点であり、大きな刺激となりました。以後のトレーニングでは選手自ら厳しいトレーニング環境を作り上げ、トライ&エラーを繰り返し行っていきました。その成果としてリーグ戦後半では、前期に大量失点で敗れた相手に対しても拮抗した内容のある試合ができるまでになり、成長の跡を窺うことができました。改めてリーグ戦での経験が選手を育てていくことを実感しました。
2年目となった15期生での新たな取り組みとして、目標管理設定があります。グループワークでそれぞれが将来の夢を宣言し、語り合いながら、その夢の実現に向けて毎月目標を設定するというものです。目標達成に向けていつ、どこで、何をするのか具体的に取り組みを立案し、行動していきます。
例えば、オンザピッチでは自分の得意なプレーに磨きをかけ武器にし、不得手なプレーは克服するために繰り返し自主練習時に取り組んでいきます。その結果、以前はただ何となく行っていた自主練習も、取り組み以降はやることが明確になり目的のあるものに変化していきました。オフザピッチにおいても自由時間を上手く活用し、読書やストレッチ等それぞれが今やるべきことを前向きに実践しています。
15期生のアカデミー生活もあと1年余りとなりました。卒業後はそれぞれが違った環境に身を置くことになります。どんな環境でも目標を持ち続け、実践し続けて欲しいと願っています。