フィジカルフィットネスを高めていくための取り組み ~JFAアカデミー福島女子 スタッフ通信Vol.24
2021年10月13日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島女子のレポートを担当するのは保坂太雅コーチです。
JFAアカデミー福島女子でフィジカルメニューを担当している保坂太雅です。今回のスタッフ通信では、以前JFAテクニカルニュースでも掲載したパワートレーニングの一部を紹介したいと思います。
JFAアカデミー福島女子の高校生は、試合でフィジカルパフォーマンスを高く発揮するために、トレーニングルームでパワートレーニングに取り組んでいます。パワートレーニングに取り組むことで、実際のサッカーの試合で求められるフィジカルパフォーマンスの基礎筋力を培うことができます。選手はフィジカルパフォーマンスを高めることの重要性を認識し、週2回のトレーニングを120%の力で取り組んでいます。下の写真は、身体全体を使って、なんとか持ち上げたいという想いが伝わる写真です。一方でフォームが崩れてしまっており、こういった場合には個別でアプローチをしています。
選手はフィジカルフィットネスを向上させるために、自発的にトレーニングに取り組んでいます。集合時間よりも早くトレーニングルームに来て時間をかけてウォーミングアップをする選手、練習後に個別で行うフィジカルトレーニングに関して質問する選手など、フィジカルフィットネスに対する意識の高い選手が多いように感じます。最近では、各選手がトレーニングルームのホワイトボードにベンチプレスで持ち上げる重量を記入していています。「1週間前の自分自身よりも重いものを持ち上げる」「同じ体格の選手には負けない」など、各選手が高いモチベーションを保ちパワートレーニングに取り組んでいるのが印象的です。
以下は「パフォーマンスに変化を感じましたか?」という質問に対する選手のコメントです。
11期生 太田萌咲
私は、パワートレーニングや練習後の自主練でフィジカルトレーニングを行うことでパフォーマンスに良い変化を感じました。今までは相手とのコンタクトで当たり負けてしまったり、バランスを崩してしまうシーンが多々ありました。しかし、フィジカルトレーニングを積み重ねていくごとに負ける回数も減り、逆にコンタクトでボールを奪い切るシーンが増えました。また、通常のウエイトトレーニングの意識も高くなり、細部にこだわって取り組むようになりました。
実際にアカデミーでのフィジカルテストを行った際、ジャンプ測定の数値が前回よりも上がっていました。このようにフィジカルトレーニングは、すぐに結果は出ないですがコツコツと積み上げていくことでパフォーマンス向上につながるのだと思いました。これからも日々向上できるようにフィジカルトレーニングにも力を入れていきたいです。
12期生 濱野穂乃香
パワートレーニングに取り組んでから、去年に比べて試合中に長いスプリントをして攻守に関わるプレーが増えました。私はスピードがないので背後に飛び出すプレーが苦手です。しかし、パワートレーニングをしてからは初速が速くなり、試合でも背後にアクションしてチャンスを作ったり、点を取るプレーを増やすことができました。また練習中から初速を速くすることを意識して取り組めるようになりました。パワートレーニングを継続して取り組むことでパフォーマンスの向上を実感できました。まだまだ足りない部分もありますが、これからも自分の課題を克服できるように継続して頑張りたいです。
今年も残りわずかとなりましたが、高校生には皇后杯、中学生には全日本U-15女子サッカー選手権東海大会・全国大会という大きな大会が残っています。良い成績を収めて今年を終えられるように、頑張ってまいりたいと思います。