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立川・府中が3度目のファイナルで名古屋を破り、初優勝をつかみ取る! JFA 第27回全日本フットサル選手権大会

2022年03月22日

立川・府中が3度目のファイナルで名古屋を破り、初優勝をつかみ取る! JFA 第27回全日本フットサル選手権大会

JFA 第27回全日本フットサル選手権大会は3月21日(月・祝)、東京都の駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で決勝戦が行われ、名古屋オーシャンズ(F1/愛知)と立川・府中アスレティックFC(F1/東京)が対戦しました。

3年前の決勝と同一カードになったファイナル。前回の対戦では名古屋が6-0で立川・府中を圧倒しました。今大会でもここまでの4試合で計30得点を挙げていた名古屋は、立川・府中との決勝でも高い位置からプレスを掛けてボールを奪いに行き、攻勢に試合を進めていきます。4分には相手のミスを誘発し、FP西谷良介選手がGK黒本ギレルメ選手と1対1になりますが、シュートはブロックされました。

名古屋のプレスをなかなか回避できなかった立川・府中ですが、4分にキックインを獲得。キックインを蹴る直前、FP皆本晃選手はスタンドのサポーターに手拍子での後押しを要求します。そして思いのこもったキックをゴール前に入れると、名古屋のFPオリベイラ・アルトゥール選手に当たったボールは、GK篠田龍馬選手の股を抜ける形でゴールに入り、立川・府中が先制します。

先制された名古屋は、今季限りでの現役引退を表明しているFP星翔太選手にボールを集めながら、立川・府中のゴールに迫ります。しかし、シュートを枠に飛ばせなかったり、枠内シュートもGK黒本選手に阻まれるなど、あと一歩届きません。立川・府中も皆本選手のパスを受けたFP酒井遼太郎選手のシュートがGK篠田選手に防がれ、続くCKからのFP上村充哉選手のシュートも枠を外れるなど、追加点は決められずに第1ピリオドを終えました。

「第1ピリオドは攻撃に厚みを出せていなかったが、0-1というのはフットサルでは逆転ができる状況。冷静にハーフタイムに入り、戦術的な修正ができた」と、フエンテス監督が語った通り、第2ピリオドの名古屋は、第1ピリオド以上の迫力を持って、立川・府中のゴールへと迫っていきます。しかし、立川・府中もフィールドプレーヤー全員が体を張り、一人が抜かれても他の選手がカバーし、さらに黒本選手が最後の砦としてシュートを防ぎ、リードを守り抜きます。

耐える展開になっていた立川・府中でしたが、33分には追加点のチャンスを迎えます。FP星龍太選手のシュートを黒本選手がキャッチすると、立川・府中の3選手が一気に相手陣内へ駆け上がります。押し込んでいた名古屋は後手を踏む状態になり、黒本選手のスローがFP新井裕生選手に通ります。新井選手は逆サイドに走っていたFP金澤空選手にパスを出しますが、「ボールがちょっと浮いていたのと、自分で打つのか迷いと終盤の疲れもあった」という新井選手のパスがズレてしまい、絶好のチャンスを生かせませんでした。

リードを広げられなかった立川・府中ですが、守備の集中が最後まで切れませんでした。試合終盤、名古屋はFP水谷颯真選手がGKユニフォームを着て、パワープレーを仕掛けます。これまで驚異的な破壊力を見せてきた名古屋のパワープレーにも、立川・府中は食らい付き、ゴールを許しません。試合終了のブザーまで攻めに攻めた名古屋は立川・府中の約5倍となる48本のシュートを放ちましたが、最後まで1点が遠く、立川・府中が三度目の決勝で初の日本一に輝きました。

監督・選手コメント

FP #5 星龍太 選手(名古屋オーシャンズ)
決勝が始まる前から、こういう固い試合、難しい試合になることは分かっていました。相手は組織的にしっかり守りましたし、対策も練られていました。そのなかで、両チームともに持ち味としているセットプレーで点を取ったのは立川・府中でした。僕たちが決め切れなくて、最後までその1点で終わってしまった。最後は気持ち良く終わりたかったですが、厳しさを実感させられました。リーグ優勝を逃したキャプテンでもあるので、名古屋でのキャリアがこういう終わり方をするのも、どこか自分らしいと思いました。

比嘉リカルド 監督(立川・府中アスレティックFC)
タフな試合でした。7割、8割がディフェンスでしたし、名古屋の強度が高かったので、すごくきつかったです。自分たちがディフェンスをしようとしても、相手が速くて本来のポジショニングを取れない時間が長く、多くの危ないシーンをつくられました。メンタル的にも、つらい試合でした。いつも名古屋にはセットプレーで点を取られていたのですが、今日は逆にセットプレーから点を取って、最後まで守り切れたことは良かったです。監督としては、初のタイトルなので、すごくうれしいです。

FP #5 皆本晃 選手(立川・府中アスレティックFC)
試合を分析すると、かなり苦しい試合だったと思います。このままではFリーグでの優勝が難しいと僕たちも感じていますが、今日はファイナルで勝つか負けるかしかないなか、最後の最後で自分たちらしい、アスレらしい試合ができたと思います。相手が格上でも、最後まで粘り強く戦い、1点を守り切る。華麗なプレーはほとんどなかったですし、素晴らしいプレー、皆さんが喜ぶプレーがもしかしたら多くなかったかもしれません。でも、チームカラーの茶色には、馬の茶色という意味もありますが、僕たちは泥の茶色だと思っていました。泥試合になれば、絶対に負けない。それを最後に発揮できたのは、美しい終わり方だったと思っています。

FP #14 新井裕生 選手(立川・府中アスレティックFC)
最後の笛が鳴ったとき、本当にいろいろな思いがありました。小学校、中学校と、全然試合に出られず、高校もサブで、あまり良いフットボール人生ではなかったかもしれませんが、ここまでがむしゃらに、雑草魂で続けてきたことがやっと結果に表れて、とてもうれしいです。Fリーグ選抜からこのチームに戻って来て、全然チームの力になれていなかった思いがありました。中学1年の頃からお世話になったチームですし、サッカーで挫折した僕にもう一度夢を見させてくれたチームなので、チーム名が変わる前、最後に恩返しがしたかった。優勝できて本当に良かったです。

大会期間:3月12日(土)~3月21日(月・祝)
会場:大阪/岸和田市総合体育館、兵庫/グリーンアリーナ神戸、静岡県/浜松アリーナ、東京都/駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場
決勝:3月21日(月・祝) CSテレ朝チャンネル1 14:55~(生中継)

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