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激戦の末に神戸と浦安が決勝に駒を進める JFA 第18回全日本女子フットサル選手権大会
2022年03月06日
JFA 第18回全日本女子フットサル選手権大会は、3月5日(土)に北海道のよつ葉アリーナ十勝で大会2日目を迎え、準々決勝の4試合と準決勝の2試合が行われました。
準々決勝では、1回戦が不戦勝となった高知ユナイテッドSCレディース(四国/高知)とアルコ神戸(関西2/兵庫)が対戦しました。開始早々の1分に、神戸はFP山川里佳子のボールキープでチャンスをつくり、パスを受けたFP堤早希選手が先制点を挙げます。その後、第1ピリオドのうちに3点を加えた神戸は、第2ピリオドも巧みな試合運びでリードを保ち続けます。高知ユナイテッドも、34分にFP片岡歩羽選手、39分にオウンゴールで2点を返しましたが、5-3で神戸が準決勝進出を決めました。
シュートアニージャ(関東1/神奈川)とデリッツィア磐田レディース(東海1/静岡)の一戦では、6分に野田桜菜選手のゴールでデリッツィア磐田が先制します。一週間前の第9回FUTSAL地域女子チャンピオンズリーグ準決勝でシュートアニージャに1-6で敗れていたデリッツィア磐田の選手たちは、このゴールで勢いに乗り、堅守でシュートアニージャの攻撃を封じます。なかなかゴールをこじ開けられなかったシュートアニージャでしたが、36分にFP小林海咲選手のゴールで同点に追いつくと、その2分後にはFP高橋奈々選手が鋭いミドルシュートを放ちます。ここまで好守を見せてきたデリッツィア磐田のGK前原りんご選手も「若干ブラインドになって見えなかった」というシュートが決まり、シュートアニージャが逆転。このリードを守ったシュートアニージャが、準決勝に駒を進めました。
SWHレディース西宮(関西1/兵庫)とファンレディースクラブフットボールクラブ(東北2/宮城)の一戦は、FP三津山美有選手の一人で4得点を挙げる活躍もあり、9-0と西宮が大勝しました。
バルドラール浦安ラス・ボニータス(関東2/千葉)と福井丸岡ラック(北信越/福井)の日本女子フットサルリーグ(女子Fリーグ)勢対決は、キックオフからのファーストプレーで先制した丸岡が、6分にも追加点を挙げます。しかし、浦安もすぐにFP平井成美選手のゴールを挙げると、FP伊藤果穂選手がゴールを決めて、第1ピリオドのうちに同点に追い付きます。その後、両チーム1点ずつを取り合って迎えた33分、浦安は「引退を発表した関西出身の2人(加藤正美選手と平井佑果選手)のキャリアを、準々決勝で終わらせるわけにはいかなかった」と話すFP千田日向子選手が、値千金のゴールを決めました。このゴールで逆転した浦安が、4-3で激戦を制し、準決勝に勝ち上がりました。
準決勝の2試合は、共に第1ピリオドをノーゴールで終える接戦となりました。神戸とシュートアニージャの試合が動いたのは、22分。キックインからのデザインプレーでシュートを放った神戸は、ゴール前でFP藤田靖香選手がコースを変えて先制点を奪います。その後、今シーズンの公式戦無敗だったシュートアニージャも、良い形で攻めるものの、粘り強い守りを見せる神戸から点を奪えません。すると29分、神戸は右サイドを攻め上がった若林エリ選手がシュートを放ちます。このシュートは止められますが、ゴール前の混戦でこぼれたボールを自ら押し込み、追加点を挙げました。シュートアニージャも最後まで反撃を見せましたが、両ゴール前で強さを見せた神戸が2-0で勝利し、決勝に進出しました。
前回大会の決勝と同カードとなった西宮と浦安の試合は、22分に高い位置でボールを奪った浦安のFP四井沙樹選手がショートカウンターでゴールを決め、先制します。しかし、西宮もすぐに反撃。わずか1分後にCKからFP追野沙羅選手の放ったミドルシュートをFP尾川奈穂選手がゴール前でコースを変え、同点に追い付きました。試合終了間際には、西宮に第2PKのチャンスもありましたが、FP江口未珂選手のシュートはGK杉山藍子選手が止めて勝ち越しゴールを許しませんでした。このまま試合はPK戦へ。西宮は、PK戦でGKをフットサル日本女子代表のGK山本彩加選手に変更しましたが、浦安の杉山選手が2本のシュートを止めます。浦安がPK戦を4-3で制し、昨年の決勝のリベンジを達成。3大会連続の決勝進出を決めました。
この結果、6日(日)に行われる3位決定戦はシュートアニージャと西宮、決勝戦は神戸と浦安が対戦します。
選手コメント
FP #19 若林エリ 選手(アルコ神戸)
自分たちはディフェンスが主体のチームなので、シュートアニージャ戦では相手のピヴォを入れてくるボールを前からプレスを掛けながら、どう防いで、ボールを奪うかがポイントでした。あとは経験の多い選手もたくさんいるので、冷静にプレーできたと思います。体力的には難しかったですが、その分、今まで以上に冷静に、相手を見てプレーできたと試合中に感じていました。決勝では、クラブに長くいた加藤選手、平井選手の引退試合になりますが、しっかり勝ちたいと思います。
FP #14 松木里緒 選手(シュートアニージャ)
公式戦で初めて女子Fリーグのクラブと対戦して、自分たちの通用する部分と、まだまだな部分、勝負強さや気持ちの部分では差をすごく感じました。チャンスはつくれていたのですが、決め切れませんでした。アルコ神戸さんは、絶対にセカンドポスト前に一人詰めてきていましたし、ゴール前でボールを持っている人、周りの人の判断も課題だと感じました。明日の3位決定戦も楽しみです。気迫の部分で女子Fリーグのクラブにも劣らないことを示して、ゴールを奪って、メダルを取って帰りたいです。
GK #21 前原りんご 選手(デリツィア磐田レディース)
地域CLのときに出た修正点は修正できたと思うのですが、一つ一つの駆け引きなどが、まだまだシュートアニージャさんに及びませんでした。今年1年間、強気の守備に取り組んできましたが、守備から入るチームという姿勢は、昨日と今日の試合で出せたと思います。地域CLに初出場でき、この大会にも2大会連続で出場することができて、チームの目標は達成できました。次の一歩を踏めるように、また来シーズンも頑張りたいと思います。
FP #10 加藤正美 選手(バルドラール浦安ラス・ボニータス)
現役最後の一戦が、全日本女子フットサル選手権の決勝戦で、しかも相手が長くプレーしていたアルコ神戸となったのはドラマのようです。強い相手と連戦することでモチベーションが高まり、その勢いのままPK戦でも勝てたと思います。この勢いで決勝でも勝ちたいです。相手は気持ちが強いチームですし、自分が所属していたときにもそこはしっかり学ばせてもらったので、恩返ししたいと思います。
大会日程:2022年3月4日(金)~3月6日(日)
大会会場:北海道/よつ葉アリーナ十勝
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