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vol.013「甲府流のおもてなし~フェアプレー宣言ファミリー~」

2012年12月04日

ヴァンフォーレ甲府

「(対戦チーム名) サポーターの皆さん、こんにちは!甲斐の国やまなしへようこそ!」

ピッチ内ウォーミングアップが始まる直前の子供の声。【フェアプレー宣言ファミリー】はこの言葉で始まる。
この文言に私たちの想いが全て凝縮されている。これが甲府流のおもてなし、いや、日本人の持つ良さではないだろうか?

このイベントが始まったのは2007年。ちょうどそのころから「リスペクト」「フェアプレー」という言葉が今まで以上に聞かれ始めた。その時、クラブスタッフは選手を中心としたルールの遵守だけがクローズアップされていることに少し違和感を覚えた。「レフェリーや観客にも同じことが言えるはずだ。」そんな想いからこの宣言は始まった。
この取り組みのベースには、「われわれはサッカーファミリーである」という想いがある。サッカーの世界には、チームメイト・対戦相手・レフェリー・ファン・サポーター・スポンサー・家族など様々な立場から支える人がいる。試合が始まれば敵対するのが勝負の世界。しかし、それ以外の時間は「大切な仲間、家族」なのである。だからこそ、対戦相手を迎えるときもできる限りのもてなしをしたい。そんな想いから訪れてくれたサポーターに対して山梨県特産の桃や葡萄を配布したこともある。サッカーを通して知り合った仲間に笑顔になってもらうために、そして私たちも笑顔で迎え入れたいから。

しかし【フェアプレー宣言】は何も特別なことではない。当たり前に「いらっしゃい!」という言葉を伝える場を作った。ただ、それだけのこと。そして、それを聞いた人々は拍手で応える。この瞬間、何とも言えない幸せな気分になる。

そんな空気感を感じられるのが私たちのホームスタジアムである山梨中銀スタジアムの魅力だ。Jリーグは「世界一安全なスタジアム」を提唱しているが、それを実感できる瞬間がこのスタジアムにはある。もちろん試合中は自分たちの想いをプレーに表してくれるvfk戦士たちと共に戦う!だけど真剣勝負の前後はサッカーファミリーへの想いが溢れる場所にしたい。これまでも、これからも。

みなさん、甲斐の国やまなしへようこそ!(了)

※フェアプレー宣言ファミリー:Jリーグヴァンフォーレ甲府のホームゲームのキックオフ前に、サポーターの家族がピッチに立ち、ピッチで戦う選手と同じようにスタジアムにいるすべてのサポーターがルールを守り、フェアに応援することを宣言するもの
※vfk=ヴァンフォーレ甲府の略表記であるとともに、クラブエンブレムに記されVital Fighting Knights(生き生きと戦う気品ある勇士たち)」の意

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