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スポーツ救命ライセンス講習会を全国医学委員長会議で開催

2019年01月22日

スポーツ救命ライセンス講習会を全国医学委員長会議で開催

全国医学委員長会議が1月14日(月・祝)にJFAハウスで開催されました。今年は通常の会議のほか、「スポーツ救命ライセンス講習会」を実施し、47都道府県の医学委員長(一部代理)が受講しました。

日頃は教える立場の方も、この日だけは学ぶ立場となり、講師に熱心に耳を傾け、専門的な質問も出ていました。実技では人形を使っての胸骨圧迫、AEDの使用を確実に行い、グループ内で声をかけあって、バックボード(担架)での搬送を手際よく行いました。

本講習会の合格者には修了証(3年間有効のライセンス証)が発行されます。また本講習会は、公益財団法人日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーが資格更新のために保有しなければならないBLS(Basic Life Support:一次救命処置)資格取得のための講習会として認定されています。

※講習会開催希望の団体は、公益財団法人 日本サッカー協会技術部宛にメール(jfa-igaku@jfa.or.jp)にてお問い合わせください。

コースディレクターコメント

古家信介 JFAスポーツ救命プロジェクトメンバー
今回は47都道府県の医学委員長の方々に参加していただき、「スポーツ救命ライセンス講習会」を開催しました。普段は指導される方々ですが、皆さん熱心に講義も実技も取り組んでいただき、充実した講習会になりました。特に実技の搬送では積極的に取り組まれる姿勢が印象的でした。今回受講された皆さんが、今後は各都道府県で中心となって講習会を開催していただければ、日本全国にこの取り組みが拡大されていくのだな、と感じました。まだまだ不足している部分もありますので、さらにブラッシュアップして、スポーツにおける心臓突然死をゼロにできるような社会に貢献できればと思います。

受講者コメント

内田六郎 九州サッカー協会医学委員長
実際に参加してみて印象に残ったのは実技の胸骨圧迫の実地練習です。1分間に100回から120回のレベルで2分間続けて圧迫するのは予想以上にきつかったです。人形のデモでは胸部の圧迫部のポイントを的確にしっかり押すことと、より前傾姿勢で上半身から手元に力を正確に伝える必要があり、勉強になりました。マンツーマンで教えてもらい、ポイントをおさえつつ効果的な練習をさせてもらいました。
AEDの実地もガイダンスに沿って誘導してもらえますが、実際は心マッサージ施行者に邪魔にならないように補助的にパッドを貼る際に、作業の手が先に進んでしまい、ガイダンスとのリンクがおろそかになりがちでした。これも実地訓練でだいぶ慣れましたが、さらに繰り返して体に覚えさせる必要を感じました。
ストレッチャーの練習については、ヘッドボードとバックボードを使って練習しましたが、この頚部保護器具は過去に実際に触ったことがなく、頭頚部の保持、固定バンドの締め具合、少人数での運搬、ボード上のZ移動など勉強になりました。特に頭部外傷についてのアップデートされた情報が勉強になりました。脳振盪と硬膜下血腫のリスクについて、その対応、CRT5(Concussion Recognition Tool 5:脳震盪認識ツール5)のステップ1の救急車を呼ぶための警告症状等、現場ですぐに浮かぶよう整理しておきたいと思います。
スポーツ現場の、特に救命処置については、円滑な対応のために専門的な心技体の準備が必要であることを痛感しました。JFAのスポーツ救命ライセンス講習会を今回受講し、資格取得後は引き続きコースダイレクターの取得を目指して活動し、サッカー競技の安全のために、今後も九州地域を中心に現場救命スタッフの普及にも努めていきたいと思います。

廣瀬友彦 香川県サッカー協会医学委員長
BLS(一時救命処置)については普段は指導する立場ですが、久しぶりに受講者として身体を動かしました。バックボードの使い方は今まできちんと講習を受ける機会がなく、どう使うのかを今回初めて理解することができました。スポーツ現場において何か起こったときには、一人でも多くの受講経験者がいた方が救命できる確率が高まります。全国で同様の講習会を開催し、多くの受講者を集めていく必要があります。香川県の医学委員会としても今後準備を進めていきたいと思っています。古家コースダイレクターをはじめ講習会開催に関わっていただいた全ての方に感謝します。

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