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JFAハウスで小学校体育サポート研修会を実施

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2019年09月06日

JFAハウスで小学校体育サポート研修会を実施

日本サッカー協会(JFA)は8月26日(月)、東京都文京区のJFAハウスにて、主に小学校の教員を対象とした小学校体育サポート研修会を実施しました。

これはJFAが推奨する小学校の新学習指導要領に沿った体育授業サポート研修会です。子どもに体育を教える教師、特に自身が体育や運動が得意ではないという先生たちに、サッカーやスポーツの楽しさを体験しつつ、授業の内容構成などを学んで今後に活かしてもらうことを目的としています。昨年に続いて教員免許更新の一環として開催され、この日は東京都、神奈川県や千葉県、長野県などから小中学校の教員免許を持つ9人が参加しました。

JFA学校体育サポートプロジェクトのメンバー2人が講師を務め、実技の指導では、鬼ごっこから始まり、少しずつルールを増やした「ゲーム」を行いました。「ゲーム」を授業内容に含めることが重要な理由について講師は「運動を楽しまなければいけないし、ゲームから課題が出てきます。それにゲームから逆算して、授業で教えるべき活動内容を考えることができるからです」と話していました。ゲームを通して何かができるようになる喜びや勝つ楽しさ、あるいは負けた悔しさも子どもの成長につながることが伝えられました。

講義では、子どもに自ら考えさせることなど、実際に体験した実技の意図がまとめられました。また、昨年のFIFAワールドカップロシア2018での日本代表や他国の選手、ファンの姿などの映像を用いて、スポーツを通じた文化の発展、そのために学校体育が果たす役割の重要性が説明されました。JFAでは日本代表の強化に取り組んでいますが、「一時的に代表チームを強くできるかもしれませんが、それだけではいけません。普及も大変重要で、そこで大きな役割を果たせるのが学校体育です」と、誰もが経験する体育の授業が豊かなスポーツ文化の土壌となっていくことが強調されていました。

最後に、参加者がグループに分かれ指導案を作成。この日に学んだことを反映し、講師も感心する発表内容となっていました。

コメント

中山雅雄 JFA学校体育サポートプロジェクトリーダー(筑波大学)
教員経験年数やサッカー経験の有無などが異なる方々に参加していただけたことで、それぞれの立場での受け取りや多様な意見を共有することができました。実技では、能力に応じた課題に取り組み、個々の持っている技能を生かしながらサッカーを楽しむといった私たちが目指している姿を受講者から見ることができました。授業案の作成では講習内容を十分に理解した上での新たな視点の提示もありました。サッカーだけでなく、他の種目や教科においても今回の研修での学びが生かされることを期待しています。

北野孝一 JFA学校体育サポートプロジェクトメンバー
参加者はしっかり取り組み、前向きに話を聞いてくださいました。今日は何よりもまず、体を動かす楽しさを感じてもらい、その楽しさを子どもに伝えてほしいと考えました。また、サッカーを授業に取り入れるにあたり、既成概念を取り払ってもらいたいとも思いました。教材として提供するサッカーには体育や他の授業、さらに子どもの人間形成や学級経営へのヒントがたくさんあります。誰もが通過する学校体育でサッカーに触れて、まずは好きになってもらえればと思います。

竹田琴美 さん
私は全然サッカーをやったことがないし、教えるのが苦手でした。サッカーは子どもによって力の差が大きいので教えるのが難しいのですが、今日学んだパターンをバージョンアップすれば、いろいろ使えることが分かり、とても有意義な研修会となりました。他の競技や教科にも使える考え方だと思いますし、この研修会を他の先生にも勧めたいと感じました。

平井恒彦 さん
私は学生時代に教員免許を取ったのですが、非常勤講師という立場です。大学での研究授業が体育だったこともあり、この研修会に参加する機会に恵まれました。私はまだ教壇に立ったことがありませんが、すごく分かりやすい内容だったし、教え方とはこういうものなのか、ということがよく分かりました。例えば用具がない場合の工夫の仕方など、学んだこと全てが今の仕事にも生きると思います。本当に、ためになる研修会でした。

「小学校体育サポート研修会」とは

公益財団法人日本サッカー協会が推奨する小学校の新学習指導要領に沿った体育授業サポート研修会です。特に、体育や運動の苦手な先生に受けていただきたい研修会です。「外部のコーチが来てサッカーをしてくれた」ではなく、体育の授業を担当している先生方ご自身がサッカーの授業や児童とのふれあいを楽しんで行ってもらうために実施しています。これまで受講いただいた先生方からは、サッカーのみならず教育活動のさまざまな場面で、この研修会で受けた内容を活かせるという声が多くあがっています。

①実技:先生方ご自身に、サッカーの楽しさ、運動の楽しさを「これなら出来る!」という手応えを感じていただく内容となります。先生方が楽しいと感じていただくことが「楽しい授業」を行う一番のポイントであると考えます。

②講義:実際の授業を研究・計画するうえでのポイントや、単元の狙い、領域目標、児童の発育発達に則したプログラム全体の考え方をお伝えします。

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