日本サッカー協会（JFA）は5月9日(火)～12日(金)、大阪府堺市のJ-GREEN堺で2023年度フィジカルフィットネスC級コーチ養成講習会第1コースを開催しました。

本年度で開催から3年目を迎える本講習会は、今回の第1コース（大阪・J-GREEN）を皮切りに2023年度は年間15コースの開催を予定しており、これまでも指導者やフィジカルコーチを目指している方、トレーナーやメディカルスタッフといったサッカーに関わる様々な方が参加してきました。

フィジカルフィットネスC級では、フィジカルフィットネストレーニングを計画・実行する際の基礎的な知識を会得し、フィジカルフィットネスに関して選手指導できる人材を養成することを目的としています。本年度は、昨年度より指導実践のコマ数を増やすなど、より多くの参加者が実践的な学びを得られるような講習会となっており、運動生理学、実践、生理学的な視点も踏まえたトレーニングの振り返りを通じて学びを深める内容となっています。

チューターコメント

中村大輔 さん（JFAフィジカルフィットネスプロジェクト）
本年度で3年目を迎えるフィジカルフィットネスC級の1つ目のコースは、大阪・J-GREEN堺コースでした。今年度より、これまで講習期間中1回であった指導実践を2回として、参加者の皆さんがよりサッカー選手のトレーニングについて自主的に考えるカリキュラムとしました。また、心拍計がなくてもトレーニングの強度を知る方法や、講義の内容についても昨年の反省を踏まえ改良を加えました。講習期間中は好天にも恵まれ、参加者の皆さんが意欲的に取り組む姿が印象的でした。この堺コースをはじめとして、今年度も参加者の皆さんが充実した時間を過ごせるよう、皆さんとともに各講習会を行っていきたいと思います。

参加者コメント

多賀健 さん（苫小牧工業高等専門学校）
私はこれまで自身の経験則から成るフィジカルトレーニングを行ってきましたが、恥ずかしながら全く論理的でなかったと痛感できたのが本講習会でした。本講習会は、講義ではトレーニングの基盤となる生理学を体系的に学び、実技ではその学んだ知識や理論を実践を通して体得することを交互に繰り返す流れが非常に分かりやすく、指導実践が昨年度より1回増えたということもより深い学びに繋がったと感じています。中村さん、矢野（由治）さんの両チューターにはこれまでのご経験を惜しみなく丁寧に伝えていただき、補助学生の2人は常に目配り気配りをしてもらいました。そして学ぶ意欲に満ち溢れた受講生皆さんのお陰で身体はとても疲れましたが、心が充足したこれまでに得難い体験をすることができました。次のフィジカルB級を早く受講したい！と切に願える講習会であったことに深謝いたします。

緒方健 さん（アルテリーヴォ和歌山）
はじめに中村さん、矢野さん、補助学生のお二方、受講生の皆様に感謝申し上げます。
講義は解剖学や運動生理学を中心に、運動後の身体の反応について現場の話も織り交ぜて説明して頂き、理解を深める事が出来ました。実技や指導実践では体力テストやサッカートレーニングを受講生が選手役、指導者役となりそれぞれの立場から積極的に質問が出たり、議論を交わす機会が多く、現場での考えやオーガナイズを臨機応変に変化させるアイデアなど知識の引き出しを増やす事が出来たと感じています。プランニングでは今まで曖昧に捉えていた部分を具体的に、更に理論的に考える事が出来るようになりました。
今回の学びを持ち帰り、試行錯誤しながら目の前の選手達に還元できるよう、日々努力していきます。
最後になりますが、改めて今回の講習会に関係する皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。