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【ホットピ!~HotTopic~】世界から多くを学んだスペシャルな2日間~第14回JFAフットボールカンファレンス

2025年01月30日

【ホットピ!~HotTopic~】世界から多くを学んだスペシャルな2日間~第14回JFAフットボールカンファレンス

世界から学び、情報を共有する場

2025年1月18日(土)、19日(日)の2日間にわたり、「第14回JFAフットボールカンファレンス」が開催されました。今回は熊本県・熊本城ホールでの集合研修とオンライン研修のハイブリッドで開催され、合わせて約2000名の指導者が参加しました。

フットボールカンファレンスは、日本サッカー協会(JFA)の公認指導者ライセンスを保有する全国の指導者を対象とし、日本が初めてFIFAワールドカップに出場した1998年に第1回を開催。2001年の第2回以降は2年に一度、全国各地の会場で開催されています。世界の著名な監督やコーチ、サッカー協会やクラブの関係者を講師として招き、世界のトレンドや考え方、各国の取り組みを知り、今後日本サッカーが進むべき方向性について共有し、学びを深める、将来につなげる場となっています。また、アジアサッカー連盟(AFC)との共催により、日本からアジアに向けた発信の機会にもなっています。

フットボールカンファレンスの詳細は下記参照
https://www.jfa.jp/coach/official/
footballconference.html

世界やアジアからのゲストとともに、熊本県とオンラインに多くの指導者が集まった

14回目を迎えた今回のテーマは「Japan’s Way~育成年代におけるタレントID(発掘・個別育成)の重要性」。オープニングでは宮本恒靖JFA会長があいさつに立ち、「指導者の方の長年にわたる、並々ならぬ努力と熱意がたくさんの選手を育て、最適なゲーム環境をつくるところにつながっていると思います。皆さんの努力に対して、あらためて感謝を申し上げます」と謝意を伝えた後、「結果を残し続けるためには良い選手を育てることが非常に重要ですし、このカンファレンスの中にそのヒントがあると思っています」と呼び掛けました。

宮本恒靖JFA会長は「最先端の育成システムや選手発掘の考え方、
指導者のあり方について理解を深めていく場になれば」と期待を込めた

世界の育成事情を知り、それを生かしていく

1日目は「世界の育成年代のタレントID」というサブテーマの下、現在はFIFA指導者養成ダイレクターで、以前クロアチア代表コーチの経験もあるブラミニ・ウジェヴィッチ氏による「クロアチアの育成システム」や、スイスサッカー協会でテクニカルダイレクターを務めるパトリック・ブルッグマン氏の「スイスの選手発掘の考え方」といったレクチャーが行われ、欧州の強豪であるクロアチアやスイスでどのように才能を見いだし、育てているのかが紹介されました。

また、スペインのビジャレアルCFでフットボールマネジメント部に従事する佐伯夕利子氏が登壇。ビジャレアルが実施した「チームの勝利」から「選手の成長」への方向転換について、その背景や意識改革、取り組みの実例が解説されました。

指導者として活動し始めた長谷部誠氏。「強い思いを持った方々の多くが携わっているので、
日本サッカーの未来は明るいと思っている」と語る

2024年に現役を引退し、指導者のキャリアを歩み始めた元SAMURAI BLUE(日本代表)の長谷部誠氏、岡崎慎司氏が登壇(岡崎氏はオンラインで参加)し、佐伯氏、城和憲JFAユース育成ダイレクターとともに「海外クラブの育成から:日本のアカデミーとの違い」と銘打ったフォーラムが行われました。

長谷部氏は日本と欧州の違いについて、「インテンシティーやプレーの連続性の部分は、日本も成長していますが、まだ差はあると思います」と語り、岡崎氏は「選手としてプレーしていて熱くなるものがあるし、チームのトレーニングでも日本代表でやっているかのような厳しさがある。『これがヨーロッパのフットボールなのか』と感じた」と現役時代を振り返りました。そして育成年代の選手が海外で活躍する条件として、長谷部氏は「キャラクターやメンタリティーの部分をどう高めていけるか。その部分を指導者がアプローチできたら面白いと思う」と話し、岡崎氏も「海外では自己主張や自己表現が求められるので、その部分を引き出してあげることが大切」と同調しました。

岡崎慎司氏はオンライン参加ながら、長谷部誠氏とともに「育成年代で意識して取り組んでいたこと」や
「日本の育成の印象」、「今後進むべき道」など多くの質問に答えた

続く「ワールドフットボールフォーラム」では、ウジェヴィッチ氏、ブルッグマン氏、佐伯氏に加えて、フランク・ルドルフUEFAテクニカルアドバイザー、影山雅永JFA技術委員長、そしてSAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督が参加し、ゲーム環境とタレントの発掘について議論をかわしました。

ヨーロッパにはUEFAユースリーグという育成年代の国際リーグがあります。森保監督は「県をまたぐような感覚で国境を越え、違う文化や価値観の中で多様性を身に付けながらレベルアップできるのは素晴らしいこと」と評価しつつ、「日本の育成年代の選手たちが異なる文化の国に行き、普段通りの力を出し切るための情報を指導者が与えていくことが大切だと思いました」と語りました。

「UEFAユースリーグはめちゃくちゃうらやましい(笑)」と森保一監督。
「ただうらやましがるだけではなく、日本で何ができるかを考えていきたい」と続けた

FIFAワールドカップ優勝を目指して

2日目のサブテーマは「日本の育成の進む先」。最初のセッションでは小野剛AFCテクニカルサブダイレクターとジェイン・ラドローFIFAテクニカルリーダーシップエキスパートが、AFCとFIFAの指導者養成の取り組みを紹介しました。続くフォーラムではコーチングコンベンションの重要性についての情報共有が行われ、AFCとUEFAのコーチングライセンスの互換に向けた将来像などが議論されました。

アンディ・ロクスブルクAFCテクニカルダイレクターによる「子どもからチャンピオンへ 育成のパスウェイ」というレクチャーでは、選手の発展プロセスを宇宙にロケットを飛ばす手順になぞらえ、6つの段階があることが解説されました。

毎回好評のアンディ・ロクスブルク氏によるレクチャー。「FIFAワールドカップ優勝は
ミッション・ポッシブル(実行可能な任務)にしていける」とメッセージが送られた

全体の最後となるセッション「Japan’s Way~日本の育成・指導者養成の進む先」では、影山委員長、城ユース育成ダイレクター、木村康彦JFA指導者養成ダイレクターとともに、森保監督が再び登場しました。

森保監督は審判員のジャッジについて海外との基準の違いを感じているそうで、ボールを受ける前に相手に体を寄せる「アーリーヒット」について、影山委員長と実際にコンタクトをして倒れる場面を演じた後、「選手が予測していなかったり、単純にフィジカルの強さが足りなかったりして倒れてしまい、競り合いで勝った方がファウルをした感じになってしまう。オリンピック代表を率いていた時、正当な競り合いで負けてしまう選手が多かったので、ジャッジの基準を変えて選手の強化につなげていくようお願いしました」と審判員に要望したことを明かしました。

代表チームの強化、選手育成、指導者養成と多方面から日本サッカーの未来について議論がなされた

そして森保監督は、「日本が世界一になる時は必ず来ると思っています。最短で2026年のFIFAワールドカップで優勝することを目指しながら、将来的には本命としてワールドカップを勝てるように、皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います」と日本サッカーの将来に期待を寄せました。

クロージングでは田嶋幸三JFA名誉会長が「男女ともに世界で戦えるチームにしていきましょう。そのためにも、選手の育成を一緒に頑張っていきましょう」とあいさつ。最後に2027年に行われる第15回JFAフットボールカンファレンスの会場が北海道となることが紹介され、クロージング映像とともに2日間にわたるカンファレンスが幕を閉じました。

総合司会を務めた影山雅永JFA技術委員長。
「われわれ指導者は何をすべきか」と常に投げ掛けながら、見事な司会進行を披露

第14回フットボールカンファレンス2025 ハイライト

第14回JFAフットボールカンファレンスの開催要項は下記参照
https://www.jfa.jp/coach/news/00034352/

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