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S級コーチ養成講習会2022 Module4・集中講習⑨ 受講者レポートVol.11
2022年11月04日
S級コーチ養成講習会2022はModule4 第2週目を迎え、プロの指導現場を想定した講義や実技が続きました。
残り少なくなった集中講習の時間をどう過ごすのか、1時間も無駄にできない日が続きます。
Module4・集中講習⑨
期間:10月24日(月)~10月27日(木)
10月24日(月) | 午後 | 「プロフェッショナルコーチング論」 横内昭展(日本代表コーチ) 「プロフェッショナルコーチング論」 浮嶋敏・奥野僚右(S級チューター) |
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10月25日(火) | 午前 | 指導実践 |
午後 | 指導実践 | |
10月26日(水) | 午前 | 指導実践 |
午後 | 「フィジカルコンディショニング・講義」 菅野淳(フィジカルフィットネルプロジェクト) 「フィジカルコンディショニング・実技」 @日本体育大学 |
|
10月27日(木) | 午前 | 指導実践 |
午後 | 「メディカルとの協調」 加藤晴康(JFA医学委員) 「プロフェッショナルコーチング論」 浮嶋敏 |
サポートプレーヤー派遣協力:江戸川大学、日本体育大学、ジェフユナイテッド市原・千葉アカデミースタッフ、千葉サッカークラブ、Wings 、中央学院大学、作新大学
受講者コメント
長谷川大 スポーツダイレクター(国際基督教大学サッカー部)
Module4も2週目に入りました。
初日は日本代表のヘッドコーチである横内昭展氏のプロフェッショナルコーチング論からのスタートです。いよいよ11月からワールドカップカタール大会が開幕します。我らが日本代表の本大会での躍進に向けて、掲げるチーム目標についての説明から始まり、代表活動での選手を観察する眼について、そして代表スタッフとして選手へ細やかなアプローチをするためには、多角的視点に立ったスタッフの役割分担が必要であることなど、多岐にわたる講義となりました。指導者として国を背負うというプレッシャーの大きさ、強い覚悟に裏打ちされた綿密な活動に触れることで、多くの気づき、新たな学びがありました。日本サッカーに関わる全ての人々の思いを一つに集めて、どうか本大会での目標成就へと結び繋げていただきたいと考えるとともに、その後の日本サッカーの発展・成長に向けて私たちがどう関わり貢献していくのかという、その先のビジョンを持つことこそ使命であると意を強くした次第です。
3日目の午後は、日本体育大学健志台キャンパスに移動して、フィジカルトレーニング講習を行いました。JFAフィジカルフィットネスプロジェクトリーダーの菅野淳氏による講義、10グループに分かれて行った5つのフィジカルトレーニングテーマごとの指導実践と、非常に濃密なセッションとなりました。全選手にGPSを装着してデータ採集を行い、5つのトレーニングテーマで求める強度とその基準を明確にし、受講生がその基準に近づけるようトレーニングを計画実践しました。選手をその気にさせるコーチングと確かなロジックに裏打ちされた緻密性がうまくミックスされた時、トレーニングの効果は最大化されるのだと再認識することができました。
年間を通しての到達目標と各週におけるピーキングを「ピリオダイゼーション」の観点でしっかりと捉え、フィジカルフィットネスの能力向上を目指していくことが、現代のプロ監督像として求められていることでもあります。その場しのぎの行き当たりばったりのトレーニングではなく、より深い見地で物事を俯瞰し考察していく広い眼と、日々取り組む選手一人一人のフィジカルおよびメンタルのコンディションを観る細やかな眼を併せ持つ指導者を目指していきたいと考えます。
4日目の午後は、立教大学コミュニティ福祉学部教授の加藤晴康氏を招いて、「怪我を予防できるのか」という観点から講義がありました。トレーニングの負荷と疲労、そしてメンタルとの因果関係を細やかに分析することで、怪我を防ぐことはもちろん、発症した怪我の重症度を抑えることができるのではないかという大変興味深い内容でした。講義の最後では、選手起用をジャッジする監督と怪我状態をジャッジする医師とのコミュニケーションの価値と課題についても受講生と活発な意見交換が行われ、トレーナーを含めたチーム内情報共有のための「報連相の重要性」を理解できました。
2週目の締めくくりの講義は、S級チューターの浮島敏氏のプロフェッショナルコーチング論でした。
「監督は日々、決断の連続」
様々な事象の連続を、いかにして切り拓き、突破していくのか?掲げる信念のもと、監督としてどう適応力を発揮していくのかをケーススタディ形式で考察していきました。戦略と戦術の違い、細やかなスケジューリング、ピッチ内外でのストレスとの戦い、ミーティングの必要性と質およびタイミング。作る作業、削る作業、伝える作業。メンバー選考、試合時の交代、そして結果。
「その全てが監督としての決断」にかかっているのだと、その責任と覚悟の大きさに思いを巡らし、胸に刻むこととなりました。
最後になりましたが、サポートプレーヤーとして参加していただいた皆様、そして講習実施に際してご尽力いただいている関係者の皆様に、衷心より拝謝申し上げます。
Module4も残すところ2週、いよいよ試験が近づいてきました。
次回は、林雅人さん(FC今治)よりお伝えします。
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