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2年目のフットサルA級コーチ養成講習会、中期コースを大阪府大阪市で開催
2018年07月31日
7月23日(月)から27日(金)の5日間、大阪府大阪市のマグフットサルスタジアムと大阪ジョイテルホテルにてフットサルA級コーチ養成講習会の中期を開催しました。フットサルA級は2017年に開設され、今年で2年目を迎えます。
中期では筑波大学の中山雅雄先生による「スポーツ心理学」から始まり、フットサル日本代表のブルーノ・ガルシア監督がゲスト講師として4日間にわたり登壇。「フットサル日本代表の取り組み」「スカウティング」「チームマネジメント」「ベンチワーク」「プランニング」などをテーマに講義が行われました。また、指導実践では選手役として立命館宇治高校フットサル部にご協力をいただきました。猛暑の中での実践となりましたが、熱中症対策ガイドラインに沿ってこまめな休憩と水分補給を行い、安全を第一に実施されました。
以下、今回はJFAチーフフットサルインストラクターの在原正明氏によるコースのレポートとなります。
講師レポート
在原正明 JFAチーフフットサルインストラクター
「コーチとしてのアイデンティティを確立すること」が目標であるA級コーチ養成講習会の中期課程が終了しました。
今回私たちが目指したのはコーチにとって言語化されていない自分自身の思考に向き合い、それを抽出する、他人にそれを伝達するという最も過酷な作業のうちの一つでした。それはあなた(コーチ)の信念、そしてゲームで勝利するという目標を実現し得る攻守の優先順位やそれを実現するためのアイデアは何なのか、という問いに答える作業です。
さらに、そこで言語化されたアイデアの具体的な方法であるプレーシステムをどのような手順でチームの構成員へ伝達していくことが効果的なのか、より効率的な方法はないのか(方法論と計画論)、またそれを行う上で心理的な側面から考慮すべき点はどこにあるのか(スポーツ心理学)といったコーチが生きている環境そのものが要求してくるこれらの問いに対して、一つ一つ丁寧に、しかしそれをゲームが要求するのに近いスピードで、かつ確信を伴う答えを見つけ出すことが重要です。
また、新たな取り組みとして行った即興スピーチでは、短い時間で考えをまとめ優先順位をつけた中でグループに対して物事を伝達するというコーチにとって最も重要なスキルを磨くことを目指しました。(ロジカルコミュニケーションスキル)
最後に、自立したコーチはリーダーシップを発揮しなくてはなりません。しかし、リーダーシップを発揮することとは、同時に揉めごとを拾うことも意味します。信念を持ちそれを貫くことは非常に孤独で、疲労を伴う作業です。そこに立ち向かおうとする、そのこと自体がコーチたちにとっては偉大な挑戦であり情熱がなければ続けていくことはできません。だからこそ講習会という機会に受講生やインストラクターといった仲間がひとつの場所に集い、協力し合うことの意義が生じるという意味で最も重要なプロセスであると考えています。
12月に行われる後期コースも、このグループがさらなる飛躍という期待感に満ちた雰囲気で再集合するために、それぞれが最高であり続けようとする毎日が過ごせることを期待しています。